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公開番号
2025005840
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-17
出願番号
2023106235
出願日
2023-06-28
発明の名称
橋梁構造
出願人
JFEスチール株式会社
,
JFEエンジニアリング株式会社
代理人
弁理士法人銀座マロニエ特許事務所
主分類
E01D
1/00 20060101AFI20250109BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約
【課題】腐食耐久性を向上させた橋梁構造を提供する。
【解決手段】複数の鋼製鈑桁を用いた橋梁構造であって、高耐食金属部材を外面側の合せ材として構成したクラッド鋼が、最も外側の鈑桁のウェブ部に少なくとも配置され、その余の鋼材が炭素鋼であり、最も外側の鈑桁のウェブ部の外側下端から、最も外側の鈑桁の下フランジの外側上面および下面、隣り合う鈑桁の下フランジ間開口部のすべて、ならびに、他の鈑桁の下フランジ下面のすべてにかけて、腐食耐久性の高い板部材で覆われており、最も外側の鈑桁の上端が床版に埋め込まれ、または、当接し、炭素鋼部分が露出しないように覆われている構造を有する、橋梁構造。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の鋼製鈑桁を用いた橋梁構造であって、
高耐食金属部材を外面側の合せ材として構成したクラッド鋼が、最も外側の鈑桁のウェブ部に少なくとも配置され、
その余の鋼材が炭素鋼であり、
最も外側の鈑桁のウェブ部の外側下端から、最も外側の鈑桁の下フランジの外側上面および下面、隣り合う鈑桁の下フランジ間開口部のすべて、ならびに、他の鈑桁の下フランジ下面のすべてにかけて、腐食耐久性の高い板部材で覆われており、
最も外側の鈑桁の上端が下記A~Dのいずれか一つの構造を有する、橋梁構造。
記
A.前記ウェブ部上端が、RC床版、PC床版または合成床版に当接するかまたは埋め込まれていること、
B.上フランジの外側が、RC床版またはPC床版に埋め込まれていること、
C.高耐食金属部材を下面側の合せ材として構成したクラッド鋼が上フランジに配置され、該上フランジの上面がRC床版、PC床版または合成床版に覆われ、該上フランジの外部に露出する炭素鋼部分が腐食耐久性の高い板部材または被覆溶接で覆われていること、D.前記ウェブ部の上端がRC床版、PC床版または合成床版に沿って外側に向けて延伸させており、延伸した端部の外部に露出する炭素鋼部分が腐食耐久性の高い板部材または被覆溶接で覆われていること。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
高耐食金属部材を外面側の合せ材として構成したクラッド鋼が、さらに、全ての鈑桁の下フランジに配置され、
鈑桁の下面側全体が板部材で覆われているのに替えて、下記EまたはFの構造を有する、請求項1に記載の橋梁構造。
記
E.最も外側の鈑桁の下フランジの外側上面および外側端面、ならびに、隣り合う鈑桁の下フランジ間開口部が腐食耐久性の高い板部材で覆われていること、
F.最も外側の鈑桁の下フランジの外側上面およびすべての下フランジの側端面、ならびに、隣り合う鈑桁の下フランジ間開口部が腐食耐久性の高い板部材で閉塞されていること。
【請求項3】
一の鈑桁と隣接する他の鈑桁との下フランジ側開口部には、それぞれの下フランジ下面または上面の開口部近傍に前記板部材が接着固定されている、請求項2に記載の橋梁構造。
【請求項4】
隣り合う鈑桁の下フランジ間開口部を覆う板部材と、鈑桁の長手方向断面がS字状の部材の一端と、によって、前記下フランジの端部が挟持されており、
前記下フランジの上面および側面と前記S字状の部材または前記板部材との間に絶縁性挟装材が配され、
前記S字状の部材の他端は下フランジ間開口部を覆う板部材に固定されている、請求項2に記載の橋梁構造。
【請求項5】
最も外側の鈑桁の下フランジに替えて、前記高耐食金属部材が外側になるように構成し、ウェブの下部を内側に向けて延伸させた、請求項2に記載の橋梁構造。
【請求項6】
隣り合う前記鈑桁のウェブ間開口部に腐食耐久性の高い蓋部材を設置した、請求項1~5のいずれか1項に記載の橋梁構造。
【請求項7】
密封された前記鈑桁の内部に乾燥空気を送り込む装置を備えた、請求項6に記載の橋梁構造。
【請求項8】
前記高耐食金属部材がステンレス鋼またはチタンである、請求項1~5のいずれか1項に記載の橋梁構造。
【請求項9】
前記腐食耐久性の高い板部材がステンレス鋼、チタンおよび炭素繊維強化プラスチックから選ばれるいずれかからなる、請求項1~5のいずれか1項に記載の橋梁構造。
【請求項10】
前記腐食耐久性の高い蓋部材がステンレス鋼、チタンおよび炭素繊維強化プラスチックから選ばれるいずれかからなる、請求項6に記載の橋梁構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼製鈑桁を用い、施工性と強度を確保して、外面の腐食耐久性を向上させた橋梁構造に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
橋梁で用いられている鋼製桁は、飛来塩分やSOx、湿潤環境など大気の影響を受け腐食が促進される環境に設置される場合も多い。このように腐食環境が厳しい場合はC5塗装系(非特許文献1)などの対策がとられる。しかし、長期の使用で塗装の劣化が起こり、細かい傷から膨れさびなどが発生するため、桁全体を塗装する、定期的な塗り替えを行う必要がある。また、塗装橋で定期的な塗り替えを行う場合、はがれた古い塗装の飛散対策や新規塗装をする際の化学物質の排出などが問題となっている。
【0003】
そこで、特許文献1では、腐食環境が厳しい部分にステンレスまたはチタンなどの高耐食性鋼板と炭素鋼を合わせたクラッド鋼を効果的に配置することで腐食耐久性の高い橋梁を提供することを可能とした。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2001-89839号公報
【非特許文献】
【0005】
日本道路協会:鋼道路橋防食便覧、2014年3月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来技術では、以下のような課題があった。
特許文献1の技術は、クラッド以外の箇所が腐食環境下にあるため、全体としての腐食耐久性は向上しないので、弱点部からの腐食が生じ、橋梁全体としての腐食耐久性は下がるという問題が生じる。
【0007】
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであって、鋼製鈑桁を用い、外面の腐食耐久性を向上させ、長期使用に耐えうる橋梁構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を有利に解決する本発明にかかる橋梁構造は、複数の鋼製鈑桁を用いた橋梁構造であって、高耐食金属部材を外面側の合せ材として構成したクラッド鋼が、最も外側の鈑桁のウェブ部に少なくとも配置され、その余の鋼材が炭素鋼であり、最も外側の鈑桁のウェブ部の外側下端から、最も外側の鈑桁の下フランジの外側上面および下面、隣り合う鈑桁の下フランジ間開口部のすべて、ならびに、他の鈑桁の下フランジ下面のすべてにかけて、腐食耐久性の高い板部材で覆われており、最も外側の鈑桁の上端が下記A~Dのいずれか一つの構造を有することを特徴とする。
記
A.前記ウェブ部上端が、RC床版、PC床版または合成床版に当接するかまたは埋め込まれていること、
B.上フランジの外側が、RC床版またはPC床版に埋め込まれていること、
C.高耐食金属部材を下面側の合せ材として構成したクラッド鋼が上フランジに配置され、該上フランジの上面がRC床版、PC床版または合成床版に覆われ、該上フランジの外部に露出する炭素鋼部分が腐食耐久性の高い板部材または被覆溶接で覆われていること、D.前記ウェブ部の上端がRC床版、PC床版または合成床版に沿って外側に向けて延伸させており、延伸した端部の外部に露出する炭素鋼部分が腐食耐久性の高い板部材または被覆溶接で覆われていること。
【0009】
なお、本発明にかかる橋梁構造は、
(a)高耐食金属部材を外面側の合せ材として構成したクラッド鋼が、さらに、全ての鈑桁の下フランジに配置され、鈑桁の下面側全体が板部材で覆われているのに替えて、下記EまたはFの構造を有すること、
(b)一の鈑桁と隣接する他の鈑桁との下フランジ側開口部には、それぞれの下フランジ下面または上面の開口部近傍に前記板部材が接着固定されていること、
(c)隣り合う鈑桁の下フランジ間開口部を覆う板部材と、鈑桁の長手方向断面がS字状の部材の一端と、によって、前記下フランジの端部が挟持されており、前記下フランジの上面および側面と前記S字状の部材または前記板部材との間に絶縁性挟装材が配され、前記S字状の部材の他端は下フランジ間開口部を覆う板部材に固定されていること、
(d)最も外側の鈑桁の下フランジに替えて、前記合わせ材が外側になるように構成し、ウェブの下部を内側に向けて延伸させたこと、
(e)隣り合う前記鈑桁のウェブ間開口部に腐食耐久性の高い蓋部材を設置したこと、
(f)密封された前記鈑桁の内部に乾燥空気を送り込む装置を備えたこと、
(g)前記高耐食性金属部材がステンレス鋼またはチタンであること、
(h)前記腐食耐久性の高い板部材がステンレス鋼、チタンおよび炭素繊維強化プラスチックから選ばれるいずれかからなること、
(i)前記腐食耐久性の高い蓋部材がステンレス鋼、チタンおよび炭素繊維強化プラスチックから選ばれるいずれかからなること、
などがより好ましい解決手段になり得るものと考えられる。
記
E.最も外側の鈑桁の下フランジの外側上面および外側端面、ならびに、隣り合う鈑桁の下フランジ間開口部が腐食耐久性の高い板部材で覆われていること、
F.最も外側の鈑桁の下フランジの外側上面およびすべての下フランジの側端面、ならびに、隣り合う鈑桁の下フランジ間開口部が腐食耐久性の高い板部材で閉塞されていること。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、鋼製鈑桁を用いた橋梁構造を、外面側表層部は高耐食性の金属部材とし、外面側表層部以外は炭素鋼とし、密封構造としたので、塗装不要で腐食耐久性に優れた長スパンの鈑桁橋梁構造を提供することができる。さらに、飛来塩分量の高い沿岸地域で老朽化した橋梁を架け替える際に、下部構造を補強することなく架け替えることができる。橋梁自体は、塗装が全く不要で、金属光沢が長期に持続し景観性にも優れた耐久性の高い橋梁構造を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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