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公開番号
2024173076
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-12
出願番号
2023091198
出願日
2023-06-01
発明の名称
覆工板用昇降タラップ及びその取付具
出願人
丸藤シートパイル株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
E01C
9/08 20060101AFI20241205BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約
【課題】覆工板の積層体に容易に着脱できる昇降タラップを提供する
【解決手段】覆工板200の積層体に取り付けられる昇降タラップ100であって、覆工板200のズレ止め板210に一部を引っ掛けるようにして覆工板200の立面220に固定される取付具10,20と、取付具10,20によって保持されるタラップ本体30を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
覆工板(200)の積層体に取り付けられる昇降タラップ(100)であって、
前記覆工板のズレ止め板(210)に一部を引っ掛けるようにして前記覆工板の立面(220)に固定される取付具(10,20)と、
前記取付具によって保持されるタラップ本体(30)を備える
昇降タラップ。
続きを表示(約 630 文字)
【請求項2】
前記取付具は、
前記覆工板の立面に当接される取付部品(10)と、
前記取付部品と前記覆工板のズレ止め板をクランプすることにより前記取付部品を前記覆工板の立面に固定する締結部品(20)を有する
請求項1に記載の昇降タラップ。
【請求項3】
前記取付部品は、
第1の覆工板(200(a))の立面(220(a))に当接する正面部(11)と、
前記正面部から上方に延在し、前記第1の覆工板の上方に積層された第2の覆工板(200(b))の立面(220(b))に当接する押え部(14)を有し、
前記締結部品は、前記取付部品の前記押え部と前記覆工板のズレ止め板をクランプする
請求項2に記載の昇降タラップ。
【請求項4】
前記締結部品(20)は、
一端側に前記覆工板のズレ止め板に引っ掛けられる引掛部(21b)を有するボルト(21)と、
前記ボルトの他端側から締め込まれるナット(22)を有する
請求項2に記載の昇降タラップ。
【請求項5】
覆工板(200)の積層体にタラップ本体(30)を取り付けるための取付具(10,20)であって、
前記取付具は、前記覆工板のズレ止め板(210)に一部を引っ掛けるようにして前記覆工板の立面(220)に固定され、前記タラップ本体を保持するための保持部(12)を有する
取付具。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、積み重ねられた覆工板を昇降するためのタラップに関する。また、本発明は、タラップ本体を覆工板の積層体に取り付けるための取付具にも関連する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
地下鉄工事や上下水道など、道路を掘削して構造物を埋設する工事では、開削工法により路面を掘削して地下工事を施工することが一般的である。その場合、例えば交通の少ない夜間に路面を掘削や掘削土砂の搬出が行われ、昼間は交通を妨げないように開渠又は立て杭上面を覆工板で覆い、この覆工板上を車や人等が通行できるようにしている。例えば、掘削溝の壁面に沿って複数の矢板を打ち込み作業空間を確保するとともに、掘削溝を横切るようにH型鋼材等からなる受桁が所定の間隔で配設され、この受桁上に覆工板が設置される。また、覆工板は、その底面に断面L字型のズレ止め板が複数枚固定されており、このズレ止め板を受桁に係合させることで、受桁上でズレないように位置決めされる。
【0003】
このような覆工板は、掘削工事中は受桁上に配設する必要がないことから、工事現場の空きスペース等に複数枚積み重ねて保管されている。また、覆工板を工事現場に搬送したり現場から回収する際には、トラックの荷台等に覆工板が複数枚積み重ねられることになる。このとき、例えば積み重ねられた覆工板が崩れないようにワイヤー等で拘束しておく必要があるが、その際には覆工板の積層体の上に作業員が乗り、ワイヤーの位置決め作業や締め具合の確認作業を行うことがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
実用新案登録第3102254号公報
特開2002-088705号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように、作業員が覆工板の積層体の上に乗って何らかの作業を行うことがあるが、その際には、覆工板のズレ止め板がスペーサの役割を果たすことによって形成された隙間に、作業員が爪先を掛けて覆工板を昇降するという動作が、従来から一般的に行われている。しかし、覆工板はほぼ垂直に積み重ねられることから、このような昇降動作では作業員がバランスを取りにくいという問題がある。特に、覆工板の積層体には爪先を掛ける場所はあっても手で掴む場所が少ないことから、昇降する作業員の体重が爪先に集中することになり、もし爪先が覆工板から外れてしまうと作業員が一気に転落してしまうという危険性がある。また、脚立やステップなどを別途設置して覆工板の積層体への昇降を補助することも考えられるが、トラックの荷台や保管スペースの限られた現場ではこのような脚立等を設置する余裕がないことも多い。このため、覆工板の積層体に少ないスペースで容易に取り付けることのできるタラップ(梯子)があると便利である。
【0006】
そこで、本発明は、覆工板の積層体に容易に着脱できる昇降タラップを提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の発明者は、上記の目的を達成する手段について鋭意検討した結果、一般的な覆工板にはズレ止め板が設けられていることに着目し、このズレ止め板に一部を引っ掛けるようにして覆工板の積層体に昇降タラップを固定できるようにすれば、昇降タラップの着脱が容易になるという知見を得た。そして、本発明者は、上記知見に基づけば従来の課題を解決できることに想到し、本発明を完成させた。具体的に説明すると、本発明は以下の構成を有する。
【0008】
本発明の第1の側面は、昇降タラップ100に関する。昇降タラップ100は、覆工板200の積層体に取り付けて使用される。昇降タラップ100は、取付具10,20とタラップ本体30を備える。取付具10,20は、覆工板200のズレ止め板210に一部を引っ掛けるようにして覆工板200の立面220に固定される。タラップ本体30は、
この取付具10,20によって保持されるものであり、作業員が昇降可能な梯子構造となっている。なお、タラップ本体30は、取付具10,20に対して取外し可能なものであってもよいし、取付具10,20に対して取り外しできないように一体化されていてもよい。
【0009】
前述したとおり、覆工板200の底面には、現場での施工時に、H型鋼材等からなる受桁に係合させるための断面L字型のズレ止め板210が設けられている。また、このズレ止め板210は、覆工板200を積み重ねるときには、上下の覆工板200の間に隙間を形成するスペーサの役割を果たす。そこで、本発明のように、この覆工板200のズレ止め板210に引っ掛けて固定可能な構造を採用することで、覆工板200の積層体に容易に着脱できる昇降タラップ100を提供することができる。
【0010】
本発明に係る昇降タラップ100において、取付具10,20は、取付部品10と締結部品20を有することが好ましい。取付部品10は、覆工板200の立面220に当接させるための部品である。締結部品20は、取付部品10と覆工板200のズレ止め板210をクランプすることにより、取付部品10を覆工板200の立面220に固定するための部品である。なお、「クランプする」とは、締結部品20によって取付部品10とズレ止め板210(あるいはそれらの間の覆工板200の一部)に対して圧縮力を付加し、それに反発する張力(軸力)を発生させることを意味する。これにより、取付部品10を覆工板200の立面220に固定することができる。締結部品20としては、例えばボルトとナットの組み合わせや、取付部品10とズレ止め板210を挟み込む締め具などを用いることができる。これにより、昇降タラップ100を覆工板200の積層体に容易に着脱することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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