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公開番号2024128568
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-24
出願番号2023037594
出願日2023-03-10
発明の名称冷却器具
出願人ダイハツ工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C21D 1/00 20060101AFI20240913BHJP(鉄冶金)
要約【課題】簡易な構造で低コストに、かつ必要な箇所のみ冷却を可能にする。
【解決手段】この冷却器具10は、冷却対象物2の表面2aと対向可能な対向部11と、対向部11と一体に設けられ、冷却対象物2からの熱伝導で冷却対象物2に蓄積された熱を外気に放出する放熱部12と、対向部11のうち冷却対象物2と対向する面11aと反対側の表面11bに設けられ、冷却対象物2との間に生じる引力で対向部11を挟持可能とする磁石13とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
磁性を示す冷却対象物に取付けて前記冷却対象物を冷却するための器具であって、
前記冷却対象物の表面と対向可能な対向部と、
前記対向部と一体に設けられ、前記冷却対象物からの熱伝導で前記冷却対象物に蓄積された熱を外気に放出する放熱部と、
前記対向部のうち前記冷却対象物と対向する面と反対側の表面に設けられ、前記冷却対象物との間に生じる引力で前記対向部を挟持可能とする磁石とを備えた、冷却器具。
続きを表示(約 85 文字)【請求項2】
前記対向部のうち前記冷却対象物と対向する面に設けられ、前記冷却対象物の表面に密着可能な密着シートをさらに備えた、請求項1に記載の冷却器具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却器具に関し、特に磁性を示す冷却対象物に取付けて冷却するための技術に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
周知の通り、自動車用エンジンのカムシャフトについては、必要な硬度を得るために、当該カムシャフトを鍛造で成形して所定の研削加工を施した後、所定のカム外周面に焼入れを施すことが行われている。また、最近では、必要な部分のみを狙って焼入れが可能なレーザー焼入れが用いられる傾向にある。
【0003】
一方、この種の熱処理工程では、熱処理中のワーク(カムシャフト)を効果的に冷却することが肝要となる。例えば特許文献1には、軸状ワークの外周面を、ノズルから噴射される冷却水により冷却する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平7-62426号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したレーザー焼入れでは、カムシャフトの冷却は空冷により行われるが、これだと、カムシャフトのサイズが小さい場合、表面積の低下に伴い冷却量が発熱量よりも小さくなる結果、熱処理の途中から熱がカムシャフト内部に必要以上に蓄積され、焼入れが不十分な部位(具体的にはカム外周面のうち相対的に曲率が大きい部位が該当)が生じるといった問題があった。
【0006】
特許文献1等に記載の冷却技術を用いた場合、カムシャフト全体を冷却水で冷却することになるため、必要な箇所のみを狙って冷却することができない。これでは不要な箇所で冷却することになり、冷却効率の面で好ましいとは言えない。また、上述した冷却技術を採用する場合には、ノズルと冷却水を噴射するための多数のノズルを設けた長尺のパイプが複数必要となるだけでなく、噴射した冷却水を回収及び排出するための機構がさらに必要となるため、冷却装置が複雑化並びに大型化する問題がある。これでは設備コストの高騰を招きかねない。
【0007】
上述した問題は何もカムシャフトなどのワーク(加工対象物)に限ったことではなく、性能評価を行う必要のある完成品など冷却性能を評価、調整する必要がある全ての物品に起こり得る。
【0008】
以上の事情に鑑み、本明細書では、簡易な構造で低コストに、かつ必要な箇所のみ冷却を可能にすることを、解決すべき技術課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題の解決は、本発明に係る冷却器具によって達成される。すなわち、この冷却器具は、磁性を示す冷却対象物に取付けて冷却対象物を冷却するための器具であって、冷却対象物の表面と対向可能な対向部と、対向部と一体に設けられ、冷却対象物からの熱伝導で冷却対象物に蓄積された熱を外気に放出する放熱部と、対向部のうち冷却対象物と対向する面と反対側の表面に設けられ、冷却対象物との間に生じる引力で対向部を挟持可能とする磁石とを備えた点をもって特徴付けられる。
【0010】
このように、本発明に係る冷却器具によれば、冷却対象物と対向する対向部を冷却対象物との間に挟持可能としたので、対向部と一体に設けられた放熱部を冷却対象物の狙った箇所に取付けることができる。これにより、例えばレーザー焼入れの際にレーザーが照射される領域の近傍に放熱部を配置することができ、効率よく焼入れ箇所の冷却を図ることが可能となる。また、本発明では、上述した対向部を磁石により冷却対象物との間で挟持可能としたので、冷却対象物の表面に痕跡を残すことなく冷却器具を容易に脱着させることが可能となる。よって、冷却対象物が変わっても冷却器具を繰り返し使用することが可能となる。もちろん、本発明に係る冷却器具であれば、駆動部を必要とせず、また冷却媒体の回収、排出のための設備も不要であるから、コスト面でも優位である。
(【0011】以降は省略されています)

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