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公開番号2024126944
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023035728
出願日2023-03-08
発明の名称成形された端部を有する光ファイバ導光体
出願人ショット アクチエンゲゼルシャフト,SCHOTT AG
代理人アインゼル・フェリックス=ラインハルト,個人,個人,個人,個人
主分類G02B 6/04 20060101AFI20240912BHJP(光学)
要約【解決手段】実質的に一定の直径d1(11)を有するフレキシブルなファイババンドルとしてまとめられた複数の光ファイバ(10)を含む光ファイバ導光体(1)であって、少なくとも一方の端部において、長さの少なくとも部分領域において全周を被覆材(20)により包囲されており、光ファイバ(10)は、互いにかつ好適には被覆材(20)とも融合して、長手方向軸線(16)を含む剛性の領域が形成されており、被覆材(20)の領域において、圧力および熱の作用により、光ファイバ導光体(1)の長手方向軸線(16)から曲げられ、かつ/または光ファイバ導光体(1)の横断面幾何学形状に関して変形されている。光ファイバ導光体(1)は、剛性の領域において先細りして形成されていてもよい。
【効果】横断面を先細りさせた後でもファイババンドル上にガラススリーブが残留し、強固な複合体として光ファイバ導光体の形状安定化に寄与する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
実質的に一定の直径d

(11)を有するフレキシブルなファイババンドルとしてまとめられたもしくはまとめることができる複数の光ファイバ(10)を含む光ファイバ導光体(1)であって、前記光ファイバ導光体(1)の少なくとも一方の端部において、前記光ファイバ導光体(1)の長さの少なくとも部分領域において全周を被覆材(20)により包囲されており、これにより、長手方向軸線(16)を含む剛性の区間が形成されており、
前記光ファイバ(10)は、前記剛性の区間において互いにかつ好適には前記被覆材(20)とも融合しており、
前記光ファイバ導光体(1)は、前記被覆材(20)の領域において少なくとも1回、その前記長手方向軸線(16)から曲げられており、かつ/または前記光ファイバ導光体(1)の横断面幾何学形状は、前記被覆材(20)の領域において少なくとも1回変形されている、
光ファイバ導光体(1)。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記光ファイバ導光体(1)は、その本来の端面(15)において実質的に一定の直径d

(11)を有する長さl

のフレキシブルな領域と、該フレキシブルな領域に続く、前記導光体(1)の直径が直径d

(11)から直径d

(14)に減じられた少なくとも1つの長さl

の先細り領域(12)とを有しており、
前記先細り領域(12)は、その長さの少なくとも部分領域において全周を前記被覆材(20)により包囲されており、ファイバ構造が、前記実質的に一定の直径を有する領域から前記先細り領域(12)内へ中断なしで続いており、
前記先細り領域(12)は、前記光ファイバ(10)が互いにかつ好適には前記被覆材(20)とも融合した、先細りした端面(13)を有している、
請求項1記載の光ファイバ導光体(1)。
【請求項3】
前記導光体(1)における前記端面の横断面または先細りした前記導光体(1)の前記先細りした端面(13)は、実質的に非円形、楕円形、D字形、腎臓形または多角形に成形されている、請求項1または2記載の光ファイバ導光体(1)。
【請求項4】
前記光ファイバ(10)は、ガラスから成るコア-クラッドファイバであり、前記被覆材(20)は、その熱膨張係数が、前記光ファイバ(10)のコアガラスの熱膨張係数と最大で50%だけ、好適には最大で30%だけ異なっているガラスから成る、請求項1から3までの少なくとも1項記載の光ファイバ導光体(1)。
【請求項5】
前記被覆材(20)は、有色ガラス、好適には黒色ガラスまたは茶色ガラスを含んでいる、
前記被覆材(20)は、着色可能なガラス、特に黒色または茶色に着色可能なガラスを含んでいる、
前記被覆材(20)は、吸光コーティングされたガラスを含んでいる、
のうちの少なくとも1つを特徴とする、請求項4記載の光ファイバ導光体(1)。
【請求項6】
前記光ファイバ(10)は、コアおよびクラッド用の無鉛ガラス系から成り、前記光ファイバ(10)は、少なくとも0.50の、好適には少なくとも0.60の、特に好適には少なくとも0.80の開口数NAを有している、請求項4記載の光ファイバ導光体(1)。
【請求項7】
前記光ファイバ(10)の直径が(30±4)μmの場合には、前記直径d

(11)は0.5mm~3.0mmの範囲、好適には2.5mm~3.0mmの範囲であり、
前記光ファイバ(10)の直径が(50±4)μmまたは(70±4)μmの場合には、前記直径d

(11)は0.5mm~8.0mmの範囲、好適には2.5mm~6.5mmの範囲である、
請求項1から6までの少なくとも1項記載の光ファイバ導光体(1)。
【請求項8】
前記被覆材(20)の厚さは、0.1mm~0.5mmの範囲、好適には0.15mm~0.25mmの範囲である、請求項1から7までの少なくとも1項記載の光ファイバ導光体(1)。
【請求項9】
前記被覆材(20)は、ガラススリーブとして形成されており、該ガラススリーブは、前記光ファイバ(10)を含む前記導光体(1)の前記フレキシブルな部分に面した側において形成されたカラーまたは内側に位置する円錐部を有している、請求項4から8までの少なくとも1項記載の光ファイバ導光体(1)。
【請求項10】
少なくとも、前記先細り領域(12)において先細りした前記端面(13)を備えた前記光ファイバ導光体(1)の成形されかつ/または先細りした前記端部と、前記実質的に一定の直径d

(11)を有する前記領域に続く前記本来の端面(15)を備えた他方の端部とは、それぞれ金属またはプラスチックから成る端部スリーブに組み込まれており、前記光ファイバ導光体(1)と前記端部スリーブの内面との間には、プラスチックから成る層が少なくとも部分的に位置している、請求項1から9までの少なくとも1項記載の光ファイバ導光体(1)。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、実質的に一定の直径d

を有するフレキシブルなファイババンドルとしてまとめられたもしくはまとめることができる複数の光ファイバを含む光ファイバ導光体であって、光ファイバ導光体の少なくとも一方の端部において、光ファイバ導光体の長さの少なくとも部分領域が、全周を被覆材により包囲されており、そこで光ファイバは、互いにかつ好適には被覆材とも融合して、剛性の部分を形成している、光ファイバ導光体に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【0002】
光ファイバ導光体の主要適用分野は、例えば特に医療用途または工業用途用の内視鏡用の導光体である。これらの導光体に必要なのは、導光体が、一方では第1の端部(近位端部)もしくはその端面でもって光源に結合され、かつ他方では第2の端部(遠位端部)でもって被検体に導入され、これにより、特にそこまで光を導くか、またはそこから光を受け取ろうとする点である。一般に、高い光出力を有する光源が所望される。導光体の入射面ひいては直径が大きいほど、より良好にまたはより簡単に導光体を光源に効率的に結合することができるが、導光体の直径が大きくなるほど、導光体を被検体中へ導入することは難しくなる。この理由から、いくつかの内視鏡の導光体は、複数の部分領域を有しており、例えば、ほぼ一定の、より大きな直径d

を有する第1の部分領域を有しており、第1の部分領域には通常、追加的な導光体から製造された円錐形の先細り領域から成る別の部分領域が続いており、先細り領域では導光体の直径が、より小さな直径d

に減じられている。この場合、先細り領域には、別の部分領域として、被検体または被検物中に導入可能な、より小さな直径d

を有する別の導光体が接続され得る。
【0003】
このような内視鏡のいくつかの構成では、特にその遠位端部に、例えば画像送信または画像撮影用の別のコンポーネント、例えばカメラまたはカメラチップならびに光源が含まれていてもよい。ここでは光ファイバ照明により、特に画像撮影用に適切な照明が保証されねばならない。このことは、このような別のコンポーネントに設けられるまたはその周りに設けられる装置および/または導光体の適合された幾何学形状により達成され得る。
【0004】
先細り領域は、従来周知の製造形式では、別個のファイババンドルを円錐に変形加工することにより形成され、次いで一定の直径を有する導光体に、例えば融合させられることにより結合される。これにより、導光体と先細り領域との間に、導光体全体のファイバ構造が中断された境界面が生じることになり、作動状態では部分反射により、導光体を通じて案内されるもしくはガイドされる光が失われるため、導光体の全光線透過率が低下させられる。
【0005】
さらに、導光体は一般に、ばらばらのファイババンドルとして存在しており、このファイババンドルにおいて、各光ファイバはコア-クラッドファイバから成っている。コア-クラッドファイバは、コアの材料よりも低い屈折率を有する材料から成るクラッドによりファイバ軸線に沿って全周を包囲された導光コアから成るファイバである。コアとクラッドとの間の境界面における全反射により、ファイバコア内での導光が可能になる。別個の先細り領域を取り付けることにより、一定の直径を有する導光体領域のファイバコアが先細り領域のファイバコアに結合されるということを保証することはできない。むしろ、第1の部分領域と先細り領域との間の境界面には、ファイバクラッドに結合しかつ少なくとも部分的にコアに結合する複数のファイバから成る統計分布が生じる。しかしながら、ファイバクラッド内で光は案内され得ない、または著しく劣悪にしか案内され得ないため、このことも導光体の全光線透過率の低下をもたらす。
【0006】
独国特許発明第10013482号明細書に記載の、ホルダに挿入される前にガラススリーブ内で適当な温度でつぶされる光ファイバの束を含む光ファイバ導光体を製造する方法では、ファイバをつぶしてからファイバをホルダに挿入する前に、ファイバの束からガラススリーブを取り外し、このときさらに、つぶす前に、ファイバの束とガラススリーブとの間に中間層を挿入して、つぶした後のファイバの束からのガラススリーブの改善された取外しを可能にする。この場合、この方法は、中間層として、融点がファイバの軟化温度およびガラススリーブの軟化温度を上回る、粉末状、微粒子状またはペースト状の分離媒体の層を挿入し、中間層を挿入する前に、ガラススリーブの内面を少なくとも部分的に粗面化することを想定している。
【0007】
独国特許発明第19703515号明細書に記載の、ファイババンドルから成る光ファイバ導光体は、その少なくとも一方の端部において、所定のホルダに挿入可能であり、光学的に有効な加工を施される。この場合、所定のホルダに挿入可能な端部は、ガラススリーブに挿入される前につぶされており、ガラススリーブは、端部が所定のソケットに挿入される前には取り外されていることが想定されている。
【0008】
どちらの場合にも、ガラススリーブは一時的に被着され、特に端部を部分的に手間のかかる方法により加工した後でフェルールもしくはホルダまたはスリーブに組み込む前に取り外される。
【0009】
本出願人は、特に横断面を先細りさせた後でもファイババンドル上にガラススリーブが残留し、強固な複合体として光ファイバ導光体の形状安定化に寄与する、つまり、導光体が被覆材の領域において剛性に形成されている導光体およびその製造方法を開発した。これにより、引き続く処理において、特にガラススリーブを取り外す場合でも、例えば光ファイバの外縁層の損傷等の損傷が排除され得る。
【0010】
このアプローチにより、特に先細りした端面もしくは先細り部を備えた端部区間において、特に円形の横断面が形成され得る。
(【0011】以降は省略されています)

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