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公開番号2024116918
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-28
出願番号2023022794
出願日2023-02-16
発明の名称光路合成用光学部品
出願人株式会社ジェネシア
代理人個人
主分類G02B 5/04 20060101AFI20240821BHJP(光学)
要約【課題】ダイクロイック特性を利用しないクロスプリズムにおいて、迷光光路数を実質的に減少させることでゴースト像強度の低減が可能なクロスプリズムを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る光路合成用光学部品は、複数の光学プリズムのうちの一部を、光吸収機能を付与した光学素子を用いて構成するため、迷光光路上に当該光学素子が存すればプリズム外部に迷光が射出することを防止でき、迷光光路数が従来に比べて格段に減少する。その結果、各プリズム面に入射する光を重ね合わせて光路合成する際に、ゴースト像強度が極めて低く抑えられる射出光を作ることができる。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
複数の光学プリズムの側面を互いに貼り合わせて一体化される光学部品であって、
前記複数の光学プリズムのうち隣接する2つの光学プリズムの接合面と、当該2つの光学プリズムを除く他の2つの光学プリズムの接合面とが平行となる貼り合わせ状態であって、
前記複数の光学プリズムの1つが光吸収性材料を含有して製造した光学プリズムである、ことを特徴とする光学部品。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
前記光学プリズムの接合面の反射率及び透過率が等しくなるように構成されている、請求項1に記載の光学部品。
【請求項3】
前記複数の光学プリズムすべてが同時に接触する一辺を有するように貼り合わせられることで一体化が形成される、請求項1に記載の光学部品。
【請求項4】
前記複数の光学プリズムのうち隣接する2つの光学プリズムの接合面と、当該2つの光学プリズムを除く他の2つの光学プリズムの接合面とが常に連続になる、請求項1に記載の光学部品。
【請求項5】
前記複数の光学プリズムのうち隣接する2つの光学プリズムの接合面と、当該2つの光学プリズムを除く他の2つの光学プリズムの接合面とが非連続となる貼り合わせを含む、請求項1に記載の光学部品。
【請求項6】
前記光学部品の内部に空隙が形成されている、請求項5に記載の光学部品。
【請求項7】
前記光吸収性材料を含有して製造した光学プリズムと、他の前記光学プリズムとの接合面に相当する位置に、前記光吸収性材料を含有して製造した光学プリズムに代えて光吸収性膜が配置されている、請求項1に記載の光学部品。
【請求項8】
請求項1から請求項7の何れか1項に記載の光学部品を含んで構成される光学装置であって、
前記光学部品の第1のプリズムに対向して配置した第1の集光レンズと、
前記光学部品を透過して前記第1のプリズムから射出した光線が前記第1の集光レンズの像面に集光する位置に配置した光源と、
前記光源からの放射光が前記第1の集光レンズによって前記光学部品に入射する場合、前記接合面によって反射した前記放射光の光路上に配置した第2の集光レンズと、
をさらに含み、
前記第1の集光レンズの像面と前記第2の集光レンズの像面とが共役関係になるよう配置されることを特徴とする光学装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は光学部品及び光学装置に関する。より具体的には、光学プリズムの他に、光吸収性機能を有する光学素子を含んで構成される光学部品、又は当該光学部品を用いた光学装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
本発明に係る光学プリズムはいわゆるクロスプリズムであって、直角二等辺三角形を典型的な断面形状とするプリズムを接合して構成される直方体形状のプリズムである。
従来のクロスプリズムは、図18に示すように、Red光、Green光、Blue光の各単色波長光それぞれを異なる3方向からクロスプリズム面に入射させ、入射のないクロスプリズム面の1方向から出射する合成光を作り出す。このようなクロスプリズムは、例えば、スライドプロジェクタ用の光路合成プリズムとして使用されている(例えば、下記特許文献1参照)。また、光路合成とは逆に、クロスプリズムに入射させた白色光をRed・Green・Blueの三原色に分離することも可能である。
【0003】
従来のクロスプリズムを用いて実現される色合成の基本原理は、クロスプリズムのそれぞれの反射面に異なる透過波長域のフィルタ特性をもたせ、各プリズム反射面に対応する色の光を抽出させることで、光の3原色を忠実に分離または合成することに他ならない。すなわち、フィルタ特性はダイクロイック(二色性)を呈するため、図19に示すように、Red光の入射方向に対する反射面(S1-S3)ではRed光のみが反射して、Blue光、Green光は透過する。Blue光の入射方向に対する反射面(S2-S4)ではBlue光のみが反射してRed光、Green光は透過する。そして、各反射面で反射した色の光が、図19の場合で言えば上方向に出射するものである。
【0004】
このとき問題になり得るのが迷光である。光学系や光学装置において、光学素子の内部に入射した光が透過や内面反射を起こした後に、それらの一部が受光素子まで到達してしまい、ゴーストやフレア等の迷光が発生することがある。迷光が信号光と一緒に検出器に入ると、値が変わったり、安定しなかったり、撮像系の場合は、関係ない干渉縞が発生したり、像が二重に重なったり、光学系や光学装置の光学性能を低下させる原因となる。
【0005】
ただし、各色の光線の入射方向と、当該光線を受けるプリズム反射面の透過波長域とが対応していることを前提にした従来のクロスプリズムの光路合成であれば、迷光になり得る光線がプリズム表面や接合面で残留反射光路を呈したとしても、その光線が対応の透過波長域ではないフィルタに到達すれば、ダイクロイック特性の作用で光反射が起きない。このため、本来想定する正規光に付随して生じ得る迷光が、クロスプリズム外に現れる影響を実質的に無視できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2000-221449号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これに対し、クロスプリズムに対して複数の方向から“白色光”を入射させ、これを合成して一方向から出射させようとする場合は、プリズム反射面は波長選択性のないハーフミラー処理を施している。これは、従来のクロスプリズムとは異なる原理に基づく光合成であるため、ダイクロイック特性による迷光抑制効果を期待することができず、迷光がクロスプリズム外に現れる影響を実質的に無視できない。
したがって、ダイクロイック特性を利用せずに、光学プリズムの斜面を接合して構成する通常のクロスプリズムを用いて、複数の方向から“白色光”を入射させて光路合成させる場合では、クロスプリズム接合部で内面反射が多数繰り返されてしまい、迷光が発生してしまうという課題が生じていた。
【0008】
そこで本発明は、ダイクロイック特性を利用しないクロスプリズムにおいて、ゴースト像強度及び迷光光路数の低減が可能なクロスプリズムを提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために、本発明の光学部品は、複数の光学プリズムの側面を互いに貼り合わせて一体化され、前記複数の光学プリズムのうち隣接する2つの光学プリズムの接合面と、当該2つの光学プリズムを除く他の2つの光学プリズムの接合面とが平行となる貼り合わせ状態であって、前記複数の光学プリズムの1つが光吸収性材料を含有して製造した光学プリズムであることを特徴とする。また、前記光学プリズムの接合面の反射率及び透過率が等しくなるように構成されている。
【0010】
また、前記複数の光学プリズムすべてが同時に接触する一辺を有するように貼り合わせられることで一体化が形成される。さらに、前記複数の光学プリズムのうち隣接する2つの光学プリズムの接合面と、当該2つの光学プリズムを除く他の2つの光学プリズムの接合面とが常に連続になる。さらに、前記複数の光学プリズムのうち隣接する2つの光学プリズムの接合面と、当該2つの光学プリズムを除く他の2つの光学プリズムの接合面とが非連続となる貼り合わせを含む。さらに、前記光学部品の内部に空隙が形成され得る。さらに、前記光吸収性材料を含有して製造した光学プリズムと、他の前記光学プリズムとの接合面に相当する位置に、前記光吸収性材料を含有して製造した光学プリズムに代えて光吸収性膜が配置されている。
(【0011】以降は省略されています)

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