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公開番号
2025067193
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-24
出願番号
2023176961
出願日
2023-10-12
発明の名称
光学構造体および光学検出装置並びに光学構造体の製造方法
出願人
地方独立行政法人大阪産業技術研究所
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
G02B
5/28 20060101AFI20250417BHJP(光学)
要約
【課題】 毒性や耐久性が改善された光学構造体およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 光学構造体Aは、カーボン系材料を含む高屈折率層2と、高屈折率層2に接するカーボン系材料を含む低屈折率層3と、を備える。高屈折率層2の密度は、低屈折率層3の密度とは異なる。高屈折率層2および低屈折率層3からなる光学膜は、第1波長範囲λ1に対する反射率が第2波長範囲λ0に対する反射率とは異なる。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
カーボン系材料を含む第1層と、
前記第1層に接するカーボン系材料を含む第2層と、を備え、
前記第1層の密度は、前記第2層の密度とは異なっており、
前記第1層および前記第2層からなる光学膜は、第1波長範囲に対する反射率が第2波長範囲に対する反射率とは異なる、光学構造体。
続きを表示(約 980 文字)
【請求項2】
前記第1層に含まれるカーボン系材料および前記第2層に含まれるカーボン系材料は、ダイヤモンドライクカーボンである、請求項1に記載の光学構造体。
【請求項3】
前記第1層の屈折率は、前記第2層の屈折率よりも大きい、請求項1に記載の光学構造体。
【請求項4】
前記第1層と前記第2層とは、それぞれ少なくとも30層ずつ交互に積層している、請求項1に記載の光学構造体。
【請求項5】
前記第1層または前記第2層に接する基板をさらに備え、
前記第1層および前記第2層は、それぞれ交互に複数積層しており 、
前記第1層は、複数の層のうち前記基板に対して近い層ほど厚さが大きい、請求項1に記載の光学構造体。
【請求項6】
前記第2層は、複数の層のうち前記基板に対して近い層ほど厚さが大きい、請求項5に記載の光学構造体。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか一項に記載の光学構造体と、
測定対象物に対して光を照射する光源と、
赤外線に反応する受光素子と、を備え、
前記受光素子は、前記測定対象物で反射した前記光の中で、前記光学構造体でフィルタリングされた赤外線を受光する、光学検出装置。
【請求項8】
チャンバー内に基板を準備する工程と、
前記チャンバー内において、前記基板にカーボン系材料を含む第1層を積層させる第1層形成工程と、
前記チャンバー内において、カーボン系材料を含みかつ前記第1層とは密度が異なる第2層を前記第1層上に積層させる第2層形成工程と、を備え、
前記第1層および前記第2層からなる光学膜は、第1波長範囲に対する反射率が第2波長範囲に対する反射率とは異なる、光学構造体の製造方法。
【請求項9】
前記第1層形成工程において、前記基板に対して第1電圧を印加することを含み、
前記第2層形成工程において、前記基板に対して前記第1電圧とは異なる第2電圧を印加することを含む、請求項8に記載の光学構造体の製造方法。
【請求項10】
前記第1電圧を印加する第1時間は、前記第2電圧を印加する第2時間とは異なる、請求項9に記載の光学構造体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して光学構造体および光学検出装置並びに光学構造体の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、赤外域用反射防止膜の一例が開示されている。赤外域用反射防止膜は、基板、および赤外域用光学膜を備える。基板は、ZnSからなる。赤外域用光学膜は複数の層からなり、第1層目がZnSe、第2層目がZnSまたはTiO
2
のうちのいずれかの膜、第3層目がY
2
O
3
またはSc
2
O
3
のうちのいずれかの膜、第4層目がYF
3
、CeF
3
、CaF
2
またはクライオライト(Na
3
AlF
6
)から選ばれる金属フッ化物で形成される。当該赤外域用反射防止膜では、波長範囲3μm以上12μm以下の赤外線が透過する。
【0003】
特許文献2には、積層体の一例が開示されている。積層体は、透明基板、透明薄膜層、および金属層を備える。透明薄膜層は、窒化物および/または炭化物からなる。金属層は、銀または銀を主成分とする。当該積層体では、波長が400nm以上800nm以下の可視光が透過する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2003-177210号公報
特開平06-278244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、特許文献1に開示のように、赤外域用光学膜には、フッ化物や硫化物、セレンなどの化合物が用いられている。フッ化物は潮解性を有し、硫化物やセレンなどは人体にとって有毒である。そのため、特許文献1に開示の赤外線透過膜は耐久性や安全性に懸念がある。一方、特許文献2には、窒化物や炭化物といった毒性の低い化合物を用いた積層体が開示されている。当該積層体は、波長が400nm以上800nm以下の可視光を透過させるものの、波長が1μmを越える赤外線を透過させることは考えられていない。
【0006】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、従来よりも改良が施された光学構造体およびその製造方法を提供することを一の課題とする。特に本開示は、耐久性や毒性が改善された光学構造体を提供することを一の課題とする。また本開示は、耐久性や毒性が改善された光学構造体の製造方法を提供することを一の課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願の発明者は、従来の赤外線フィルターには取扱いの難しい化合物を含む場合が多い一方、安全性の高い化合物を組み合わせて赤外線を透過させる光学フィルターが考えられていない原因を検討した。その結果、安全性の懸念は低くも、赤外線透過率は高い材料がほとんどないことを原因の一つとして仮定した。この仮定のもと、安全性の懸念が低いカーボン系材料が、赤外線の透過性に優れることを見出した。また、互いに密度が異なるカーボン系材料を含む複数の層により、所望の波長範囲の赤外線のみを反射させ、他の波長範囲の赤外線は透過させることができることを見出した。すなわち、本発明によって提供される光学構造体は、カーボン系材料を含む第1層と、前記第1層に接するカーボン系材料を含む第2層と、を備え、前記第1層の密度は、前記第2層の密度とは異なっており、前記第1層および前記第2層からなる光学膜は、第1波長範囲に対する反射率が第2波長範囲に対する反射率とは異なる。
【発明の効果】
【0008】
本発明にかかる光学構造体の構成によれば、耐久性や毒性の問題を改善しながら、赤外線の透過や反射をすることができる。
【0009】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面に基づき以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の第1実施形態に係る光学構造体を示す断面図であり、積層した複数の光学膜のうちの一部を省略している。
本開示の第1実施形態に係る光学構造体の製造装置を示す概略図である。
本開示の第1実施形態に係る光学構造体の製造方法を示すフローチャートである。
本開示の第1実施形態に係る光学構造体の製造方法の製膜工程におけるパルスバイアス電圧の例を示すグラフである。
本開示の第2実施形態に係る光学構造体を示す断面図であり、積層した複数の光学膜のうちの一部を省略している。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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