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公開番号2024125926
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-19
出願番号2023034067
出願日2023-03-06
発明の名称光ファイバケーブル
出願人古河電気工業株式会社
代理人個人
主分類G02B 6/44 20060101AFI20240911BHJP(光学)
要約【課題】 特にヒートサイクルの際に光ファイバ心線の伝送損失の増大等を抑制することが可能な光ファイバケーブルを提供する。
【解決手段】 複数の光ファイバユニット15は、SZ状に撚られている。光ファイバユニット15、防護壁13、介在5およびテンションメンバ9が、外被3で覆われる。外被3は、略矩形形状である。外被3の上下面には、互いに対向するように2組のノッチ11が形成される。光ファイバケーブル1の幅方向に対して、外被3のそれぞれの上下面において隣り合うノッチ11の間の領域における外被3の厚みが、隣り合うノッチ11の互いの外側の領域における外被3の厚みよりも薄い。ここで、外被3からの光ファイバユニット15(光ファイバ心線7)の引き抜き力は、34.3N/10m以上47.0N/10m以下であることが望ましい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
複数本の光ファイバ心線又は複数本の光ファイバ心線が併設された一つ以上の光ファイバテープ心線からなる光ファイバユニットと、
前記光ファイバユニットの長手方向に垂直な断面において、前記光ファイバユニットを挟み込むように配置される一対の防護壁と、
前記防護壁の間において、前記光ファイバユニットを挟み込むように配置される一対の介在と、
前記光ファイバユニットの両側に設けられる一対のテンションメンバと、
前記光ファイバユニット、前記介在、前記防護壁および前記テンションメンバを覆うように設けられる略矩形の外被と、
を具備し、
前記外被の上下面には、互いに対向するように2組のノッチが形成され、
前記外被のそれぞれの上下面において、隣り合う前記ノッチの間の領域における前記外被の厚みが、隣り合う前記ノッチの互いの外側の領域における前記外被の厚みよりも薄く、
前記光ファイバユニットはSZ撚りされており、
前記光ファイバユニットの引き抜き力が34.3N/10m以上47.0N/10m以下であることを特徴とする光ファイバケーブル。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記光ファイバケーブルの長さに対する前記光ファイバユニットの余長が0.01%以上0.055%以下であることを特徴とする請求項1記載の光ファイバケーブル。
【請求項3】
前記外被の上下面において、隣り合う前記ノッチの間の領域における前記外被の厚みと、隣り合う前記ノッチの互いの外側の領域における前記外被の厚みの差が0.2mm以下であることを特徴とする請求項1記載の光ファイバケーブル。
【請求項4】
前記外被の上下面において、隣り合う前記ノッチの間の領域における前記外被の厚みと、隣り合う前記ノッチの互いの外側の領域における前記外被の厚みの差が0.1mm以上であることを特徴とする請求項1記載の光ファイバケーブル。
【請求項5】
前記光ファイバユニットの撚りピッチは200mm以上800mm以下であることを特徴とする請求項1記載の光ファイバケーブル。
【請求項6】
前記光ファイバユニットの撚りピッチは300mm以上550mm以下であることを特徴とする請求項1記載の光ファイバケーブル。
【請求項7】
前記防護壁は、中央部が前記光ファイバユニット側に凸形状に湾曲していることを特徴とする請求項1記載の光ファイバケーブル。
【請求項8】
前記防護壁は、中央部が外方に凸形状に湾曲していることを特徴とする請求項1記載の光ファイバケーブル。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の光ファイバ心線が内蔵され、いわゆる少心架空ケーブルと呼ばれる光ファイバケーブルに関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、少心架空ケーブルは、複数の光ファイバ心線が外被で被覆されたものが用いられている。このような、光ファイバケーブルは、その用途により高い耐衝撃性と良好な分岐作業性が要求される。
【0003】
分岐作業を行う際には、内部の光ファイバ心線を取り出す際には、外被に切込みを入れて解体し、光ファイバ心線が取り出される。外被を解体するため、例えば、光ファイバ心線の両側にテンションメンバを配して、ケーブル外被で一括被覆し、上下に分岐用の一対のノッチを形成した光ファイバケーブルがある(例えば、特許文献1)
【0004】
特許文献1では、さらに、外被の上下面において、併設されるノッチの間の領域における外被の厚みを、ノッチよりも外側の領域における外被の厚みよりも薄くすることで、上下方向からの耐衝撃性を向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-135467号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の光ファイバケーブルにおいて、例えば低温時に伝送損失が大幅に増加する場合がある。発明者らは、鋭意研究の結果、これが、複数の光ファイバ心線からなる光ファイバユニットの引き抜き力によるものであることを知見した。
【0007】
通常、分岐作業等における光ファイバ心線の飛び出し等を抑制するため、従来の光ファイバケーブルでは、外被に対する光ファイバユニット(光ファイバ心線)の引き抜き力を高くしていた。この結果、外被に対して光ファイバ心線の軸方向の移動が抑制され、光ファイバ心線の飛び出し等は抑制されるが、発明者らは、例えば低温時に外被が収縮した際に、光ファイバ心線の逃げ場がなくなるため曲がりが生じ、これによって伝送損失が増大し、さらに断線の恐れがあることを見出した。
【0008】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、特にヒートサイクルの際に光ファイバ心線の伝送損失の増大等を抑制することが可能な光ファイバケーブルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した目的を達するために本発明は、複数本の光ファイバ心線又は複数本の光ファイバが併設された一つ以上の光ファイバテープ心線からなる光ファイバユニットと、前記光ファイバユニットの長手方向に垂直な断面において、前記光ファイバユニットを挟み込むように配置される一対の防護壁と、前記防護壁の間において、前記光ファイバユニットを挟み込むように配置される一対の介在と、前記光ファイバユニットの両側に設けられる一対のテンションメンバと、前記光ファイバユニット、前記介在、前記防護壁および前記テンションメンバを覆うように設けられる略矩形の外被と、を具備し、前記外被の上下面には、互いに対向するように2組のノッチが形成され、前記外被のそれぞれの上下面において、隣り合う前記ノッチの間の領域における前記外被の厚みが、隣り合う前記ノッチの互いの外側の領域における前記外被の厚みよりも薄く、前記光ファイバユニットはSZ撚りされており、前記光ファイバユニットの引き抜き力が34.3N/10m以上47.0N/10m以下であることを特徴とする光ファイバケーブルである。
【0010】
前記光ファイバケーブルの長さに対する前記光ファイバユニットの余長が0.01%以上0.055%以下であることが望ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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