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公開番号
2024117205
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-29
出願番号
2023023158
出願日
2023-02-17
発明の名称
光学フィルタ
出願人
日本電気硝子株式会社
代理人
弁理士法人大阪フロント特許事務所
主分類
G02B
5/22 20060101AFI20240822BHJP(光学)
要約
【課題】より狭い波長域の光を選択的に透過させることができ、生産性に優れる、光学フィルタを提供する。
【解決手段】対向している第1の主面2a及び第2の主面2bを有する、ガラスシート2と、ガラスシート2の第1の主面2a及び第2の主面2bのうち少なくとも一方の主面上に設けられており、バンドパスフィルタ機能を有する、光学膜3A,3Bと、ガラスシート2の第1の主面2a上に配置されており、バンドパスフィルタ機能を有する着色ガラスである、第1の支持部材4Aとを備える、光学フィルタ1。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
対向している第1の主面及び第2の主面を有する、ガラスシートと、
前記ガラスシートの前記第1の主面及び前記第2の主面のうち少なくとも一方の主面上に設けられており、バンドパスフィルタ機能を有する、光学膜と、
前記ガラスシートの前記第1の主面上に配置されており、バンドパスフィルタ機能を有する着色ガラスである、第1の支持部材と、
を備える、光学フィルタ。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記ガラスシートの前記第2の主面上に配置されており、バンドパスフィルタ機能を有する着色ガラスである、第2の支持部材をさらに備える、請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項3】
前記光学膜として、
前記ガラスシートの前記第1の主面上において、前記ガラスシート及び前記第1の支持部材の間に設けられており、バンドパスフィルタ機能を有する、第1の光学膜と、
前記ガラスシートの前記第2の主面上において、前記ガラスシート及び前記第2の支持部材の間に設けられており、バンドパスフィルタ機能を有する、第2の光学膜と、
を備える、請求項2に記載の光学フィルタ。
【請求項4】
前記第1の支持部材側から光を入射させ、前記光学フィルタ内を透過させるときに、厚み1mmでの波長400nm~650nmにおける平均透過率が1%以下であり、厚み1mmでの波長330nm~380nmにおける平均透過率が、30%以上である、請求項1又は2に記載の光学フィルタ。
【請求項5】
前記第1の支持部材側から光を入射させるときに、前記第1の支持部材の光入射面に反射防止膜が設けられている、請求項1又は2に記載の光学フィルタ。
【請求項6】
複数の前記ガラスシートを備え、
複数の前記ガラスシートに、それぞれ、異なる波長域のバンドパスフィルタ機能を有する、前記光学膜が設けられている、請求項1又は2に記載の光学フィルタ。
【請求項7】
前記第1の支持部材及び前記第2の支持部材が、それぞれ、異なる波長域のバンドパスフィルタ機能を有する、着色ガラスである、請求項2又は3に記載の光学フィルタ。
【請求項8】
前記着色ガラスが、NiO、Co
3
O
4
、CuO、及びFe
2
O
3
からなる群から選択される少なくとも1種を含有する、請求項1又は2に記載の光学フィルタ。
【請求項9】
前記着色ガラスが、主成分としてP
2
O
5
を含有する、請求項1又は2に記載の光学フィルタ。
【請求項10】
前記第1の支持部材及び前記第2の支持部材のうち少なくとも一方の支持部材に、さらにバンドパス機能を有する光学膜が設けられている、請求項2又は3に記載の光学フィルタ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定の波長域の光を選択的に透過させることのできる、光学フィルタに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、特定の波長域の光を選択的に透過させることのできる光学フィルタが、種々の用途で広く用いられている。このような光学フィルタとしては、誘電体多層膜を用いたバンドパスフィルタが知られている。
【0003】
例えば、下記の特許文献1には、ガラス板と、ガラス板の主面に備えられた保護膜とを有する、紫外線透過フィルタが開示されている。上記ガラス板としては、その厚さ0.5mmにおける分光透過率において、波長254nmの透過率が70%以上のガラス板が用いられている。また、上記保護膜としては、低屈折率膜と高屈折率膜が交互に積層されてなり、高屈折率膜が、酸化ハフニウム及び酸化タンタルから選ばれる少なくとも1種を含む、誘電体多層膜が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2018/100991号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のような光学フィルタは、より狭い波長域の光を選択的に透過させることが難しいという問題がある。また、特許文献1のように、ガラス板の上に誘電体多層膜を設ける構成では、生産性をなお十分に高めることができないという問題もある。
【0006】
本発明の目的は、より狭い波長域の光を選択的に透過させることができ、生産性に優れる、光学フィルタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する光学フィルタの各態様について説明する。
【0008】
本発明の態様1に係る光学フィルタは、対向している第1の主面及び第2の主面を有する、ガラスシートと、前記ガラスシートの前記第1の主面及び前記第2の主面のうち少なくとも一方の主面上に設けられており、バンドパスフィルタ機能を有する、光学膜と、前記ガラスシートの前記第1の主面上に配置されており、バンドパスフィルタ機能を有する着色ガラスである、第1の支持部材とを備えることを特徴としている。このような構成にすることにより、第1の支持部材に入射された入射光に対し、着色ガラスのバンドパスフィルタ機能により特定の波長域の光を透過させ、さらに、光学膜のバンドパスフィルタ機能により、より狭い波長域の光を選択的に透過させることが可能になる。あるいは、光学膜に入射された入射光に対し、光学膜のバンドパスフィルタ機能により特定の波長域の光を透過させ、さらに、着色ガラスである第1の支持部材のバンドパスフィルタ機能により、より狭い波長域の光を選択的に透過させることが可能になる。さらに、ガラスシートの第1の主面上に光学膜を形成する場合、光学膜は、着色ガラスである第1の支持部材により、外的接触から保護されるため、光学膜の破損をより確実に回避することができる。
【0009】
態様2に係る光学フィルタは、態様1において、前記ガラスシートの前記第2の主面上に配置されており、バンドパスフィルタ機能を有する着色ガラスである、第2の支持部材をさらに備えることが好ましい。このような構成にすることにより、ガラスシートの2つの主面は、着色ガラスにより外的接触から保護されるため、ガラスシートの破損をより確実に回避することができる。また、このような構成にすることにより、ガラスシートの主面上に形成される光学膜は、着色ガラスにより、外的接触から保護されるため、光学膜の破損をより確実に回避することができる。
【0010】
態様3に係る光学フィルタは、態様2において、前記光学膜として、前記ガラスシートの前記第1の主面上において、前記ガラスシート及び前記第1の支持部材の間に設けられており、バンドパスフィルタ機能を有する第1の光学膜と、前記ガラスシートの前記第2の主面上において、前記ガラスシート及び前記第2の支持部材の間に設けられており、バンドパスフィルタ機能を有する、第2の光学膜とを備えることが好ましい。このような構成にすることにより、第1の光学膜と第2の光学膜において、同じバンドパスフィルタ機能を持たせたり、或いは異なるバンドパスフィルタ機能を持たせたりすることで、光学フィルタの設計の自由度をより高めることが可能になる。
(【0011】以降は省略されています)
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