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公開番号2025003102
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2023103587
出願日2023-06-23
発明の名称撮像装置
出願人日立Astemo株式会社
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類G02B 7/02 20210101AFI20241226BHJP(光学)
要約【課題】本開示は、部品の熱変形に起因する撮像素子に対する光学レンズの光軸ずれを低減することが可能な撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像装置は、レンズホルダ110と、基板120と、接合部130とを備える。レンズホルダ110は、光学レンズ101を保持する鏡筒111と、鏡筒111を支持し接合部130を介して基板120に接合されて撮像素子102を取り囲むホルダ基部112と、を有する。基板120は、ホルダ基部112の内側で撮像素子102の外周の一部を取り囲む幅狭部121と、幅狭部121よりも幅が広くホルダ基部112の内側で撮像素子102の外周の残部を取り囲む幅広部122と、を有する。撮像装置は、撮像素子102が幅狭部121から幅広部122へ向けて移動する方向の鏡筒111と基板120との相対的な変位を、その逆方向の鏡筒111と基板120との相対的な変位よりも容易にする変位調節部160を備える。
【選択図】図4B
特許請求の範囲【請求項1】
光学レンズを保持するレンズホルダと、前記光学レンズの光軸に交差する撮像面を有する撮像素子が搭載された基板と、該基板に前記レンズホルダを接合する接合部と、を備える撮像装置であって、
前記レンズホルダは、前記光学レンズを保持する鏡筒と、該鏡筒を支持するとともに前記接合部を介して前記基板に接合されて前記撮像素子を取り囲むホルダ基部と、を有し、
前記基板は、前記ホルダ基部の内側で前記撮像素子の外周の一部を取り囲む幅狭部と、該幅狭部よりも幅が広く前記ホルダ基部の内側で前記撮像素子の前記外周の残部を取り囲む幅広部と、を有し、
前記撮像素子が前記幅狭部から前記幅広部へ向けて移動する方向の前記鏡筒と前記基板との相対的な変位を、前記撮像素子が前記幅広部から前記幅狭部へ向けて移動する方向の前記鏡筒と前記基板との相対的な変位よりも容易にする変位調節部をさらに備えることを特徴とする撮像装置。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
前記変位調節部は、前記ホルダ基部の前記幅狭部に隣接する部分の肉厚を他の部分の肉厚よりも減少させた薄肉部を含むことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記変位調節部は、前記ホルダ基部の前記幅広部に隣接する部分の外周面から突出するリブを含むことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記変位調節部は、前記ホルダ基部の前記幅狭部に隣接する部分に設けられた屈曲部を含むことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記変位調節部は、前記接合部の前記幅狭部に隣接する部分の接合強度を他の部分の接合強度よりも低下させた変位許容部を含むことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記鏡筒は、前記撮像面の中心から前記光軸をオフセットさせた状態で前記光学レンズを保持し、
前記ホルダ基部は、前記鏡筒と同軸の筒状に設けられ、
前記幅狭部は、前記撮像面の前記中心に対する前記光軸のオフセット側とは反対側で前記撮像素子の前記外周の前記一部を取り囲み、
前記幅広部は、前記オフセット側で前記撮像素子の前記外周の前記残部を取り囲むことを特徴とする請求項1の撮像装置。
【請求項7】
前記変位調節部は、前記ホルダ基部の前記幅狭部に隣接する部分の肉厚を他の部分の肉厚よりも減少させた薄肉部を含み、
前記薄肉部の肉厚と前記他の部分の肉厚との差が、前記撮像面の前記中心に対する前記光軸のオフセット量に比例することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、撮像装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来から同一の測定対象を異なる視点から撮像するステレオ方式の撮像装置が知られている。下記特許文献1に記載されたステレオ方式の撮像装置は、光学レンズと撮像素子とを有するカメラが所定の間隔をおいて一対備えられ、各カメラの撮像領域が重なる領域が視野であり、対応点探索によって各カメラ間の視差を検出し、その視差から三角測量の原理を用いて画像処理手段により距離データを算出する。
【0003】
この特許文献1の撮像装置は、光学レンズの光軸に対して、撮像素子の中心が視野を大きくするように所定の間隔方向にオフセットされている。そして、各カメラで撮像された画像のうち一方のカメラの画像で確認された対応点を、他方のカメラの画像における対応点を探索する探索開始の基準点とする。これにより、十分な視野を確保できるとともに、演算処理に伴うコストアップを来たすことなく高速処理動作が可能となる。
【0004】
また、下記特許文献2に記載されたカメラモジュールは、レンズを有するカメラレンズユニットと、そのカメラレンズユニットを支持するカメラ筐体と、カメラ筐体と接着剤を介して互いに固定される基板と、を備えている。その基板には、上記レンズと対向するイメージセンサが取り付けられている。このカメラモジュールは、上記カメラ筐体または上記基板に形成される第1切り欠きと、接着剤が塗布される内側接着領域と、接着剤が塗布される外側接着領域とを備える。
【0005】
上記内側接着領域は、上記第1切り欠きが形成される上記カメラ筐体または基板において、上記第1切り欠きを境にして上記イメージセンサに対して近くなる側に設定されている。また、上記外側接着領域は、上記第1切り欠きが形成されるカメラ筐体または前記基板において、上記第1切り欠きを境にしてイメージセンサに対して遠くなる側に設定されている。これにより、接着剤の接着領域を適切に設定して、熱硬化時における接着剤の収縮によって発生する光軸ずれを抑えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2014-238558号公報
特開2022-165432号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記撮像素子(またはイメージセンサ)では、撮像装置(またはカメラモジュール)の広画角化、高精度化、高速処理化などの高性能化により、画素数の増加、光学レンズの光軸ずれの許容値の減少、発熱量の増加などが顕著になっている。その結果、撮像装置を構成する部品の熱変形量が増加し、撮像素子に対する光学レンズの光軸ずれが生じやすくなっている。
【0008】
本開示は、部品の熱変形に起因する撮像素子に対する光学レンズの光軸ずれを低減することが可能な撮像装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一態様は、光学レンズを保持するレンズホルダと、前記光学レンズの光軸に交差する撮像面を有する撮像素子が搭載された基板と、該基板に前記レンズホルダを接合する接合部と、を備える撮像装置であって、前記レンズホルダは、前記光学レンズを保持する鏡筒と、該鏡筒を支持するとともに前記接合部を介して前記基板に接合されて前記撮像素子を取り囲むホルダ基部と、を有し、前記基板は、前記ホルダ基部の内側で前記撮像素子の外周の一部を取り囲む幅狭部と、該幅狭部よりも幅が広く前記ホルダ基部の内側で前記撮像素子の前記外周の残部を取り囲む幅広部と、を有し、前記撮像素子が前記幅狭部から前記幅広部へ向けて移動する方向の前記鏡筒と前記基板との相対的な変位を、前記撮像素子が前記幅広部から前記幅狭部へ向けて移動する方向の前記鏡筒と前記基板との相対的な変位よりも容易にする変位調節部をさらに備えることを特徴とする撮像装置である。
【発明の効果】
【0010】
本開示の上記一態様によれば、部品の熱変形に起因する撮像素子に対する光学レンズの光軸ずれを低減することが可能な撮像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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