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公開番号2024172867
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023090879
出願日2023-06-01
発明の名称レーザ強度調節方法
出願人東レエンジニアリング株式会社
代理人
主分類G02F 1/01 20060101AFI20241205BHJP(光学)
要約【課題】所定の強度に近いレーザ光を確実に得ることできるレーザ強度調節方法を提供する。
【解決手段】可変減衰器による調節精度は最も粗い第1の調節精度から最も細かい第Nの調節精度の複数種が設けられており、第1の調節精度における強度変更工程から順に実施され、第Mの調節精度においてレーザの強度の測定値が基準強度値に近づくように強度変更工程が繰り返されて、m回目の可変減衰器の設定でレーザの強度の測定値が基準強度値より低い値から基準強度値以上の値に切り替わったときに、可変減衰器の設定を(m-1)回目の設定に戻した後、調節精度を第(M+1)の調節精度に切り替え、第Nの調節精度においてレーザの強度の測定値が基準強度値に近づくように強度変更工程が繰り返されて、レーザの強度の測定値が基準強度値より低い値から基準強度値より高い値に切り替わったときに強度変更工程を終了する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
レーザ出射部から発せられたレーザを強度調節部を通過させることにより調節するレーザ強度調節方法であり、
レーザの強度の基準値である基準強度値が設定され、
前記強度調節部を経たレーザの強度を測定する強度測定工程と、
前記強度調節部の設定を変更する強度変更工程と、
が交互に行われ、
前記強度調節部による調節精度は最も粗い第1の調節精度から最も細かい第N(Nは2以上の自然数)の調節精度の複数種が設けられており、前記第1の調節精度における前記強度変更工程から順に実施され、
第Mの調節精度(MはNより小さい自然数)においてレーザの強度の測定値が前記基準強度値に近づくように前記強度変更工程が繰り返されて、m回目(mは自然数)の前記強度調節部の設定でレーザの強度の測定値が前記基準強度値より小さい値から前記基準強度値以上の値に切り替わったときに、前記強度調節部の設定を(m-1)回目の設定に戻した後、前記調節精度を第(M+1)の調節精度に切り替え、
第Nの調節精度においてレーザの強度の測定値が前記基準強度値に近づくように前記強度変更工程が繰り返されて、レーザの強度の測定値が前記基準強度値より小さい値から前記基準強度値以上の値になったときに前記強度変更工程を終了することを特徴とする、レーザ強度調節方法。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
レーザ出射部から発せられたレーザを強度調節部を通過させることにより調節するレーザ強度調節方法であり、
レーザの強度の基準値である基準強度値が設定され、
前記強度調節部を経たレーザの強度を測定する強度測定工程と、
前記強度調節部の設定を変更する強度変更工程と、
が交互に行われ、
前記強度調節部による調節精度は最も粗い第1の調節精度から最も細かい第N(Nは2以上の自然数)の調節精度の複数種が設けられており、前記第1の調節精度における前記強度変更工程から順に実施され、
第Mの調節精度(MはNより小さい自然数)においてレーザの強度の測定値が前記基準強度値に近づくように前記強度変更工程が繰り返されて、m回目(mは自然数)の前記強度調節部の設定でレーザの強度の測定値が前記基準強度値より大きい値から前記基準強度値以下の値に切り替わったときに、前記強度調節部の設定を(m-1)回目の設定に戻した後、前記調節精度を第(M+1)の調節精度に切り替え、
第Nの調節精度においてレーザの強度の測定値が前記基準強度値に近づくように前記強度変更工程が繰り返されて、レーザの強度の測定値が前記基準強度値より大きい値から前記基準強度値以下の値になったときに前記強度変更工程を終了することを特徴とする、レーザ強度調節方法。
【請求項3】
レーザ出射部から発せられたレーザを強度調節部を通過させることにより調節するレーザ強度調節方法であり、
レーザの強度の基準値である基準強度値が設定され、
前記強度調節部を経たレーザの強度を測定する強度測定工程と、
前記強度調節部の設定を変更する強度変更工程と、
が交互に行われ、
前記強度調節部による調節精度は最も粗い第1の調節精度から最も細かい第N(Nは2以上の自然数)の調節精度の複数種が設けられており、前記第1の調節精度における前記強度変更工程から順に実施され、
第Mの調節精度(MはNより小さい自然数)においてレーザの強度の測定値が前記基準強度値に近づくように前記強度変更工程が繰り返されて、m回目(mは自然数)の前記強度調節部の設定でレーザの強度の測定値と前記基準強度値の大小関係が切り替わったときに、前記調節精度を第(M+1)の調節精度に切り替え、
第Nの調節精度においてレーザの強度の測定値が前記基準強度値に近づくように前記強度変更工程が繰り返されて、レーザの強度の測定値と前記基準強度値との大小関係が切り替わったときもしくは前記基準強度値と等しくなったときに前記強度変更工程を終了することを特徴とする、レーザ強度調節方法。
【請求項4】
前記強度変更工程を行う前にレーザの強度を測定する初期レーザ強度測定工程が行われ、当該初期レーザ強度測定工程による測定値が前記基準強度値の近傍の所定の範囲内であった場合、前記強度変更工程は省略されることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載のレーザ強度調節方法。
【請求項5】
前記強度調節部は、前記レーザ出射部に内蔵される可変減衰器であることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載のレーザ強度調節方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえばレーザ加工のためにレーザ光を出射するレーザ光源において出射されるレーザ光の強度を調節するためのレーザ強度調節方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、半導体チップはコスト低減のために小型化され、この小型化した半導体チップを高精度に実装するための取組みが行われている。この小型化したチップを高速で実装するにあたり、転写基板に接合されたチップの転写基板との接合面へレーザを照射することによってアブレーションを生じさせ、チップを転写基板から剥離、付勢させて被転写基板へと転写する、いわゆるレーザリフトオフなる手法が採用されている。
【0003】
特許文献1には、アブレーション技術を用いて素子を転写する素子の転写装置が開示されている。この素子の転写装置では、レーザビームを発生させるレーザ光源と、そのレーザ光源からのレーザビームを所要の方向に反射させる反射手段と、その反射手段と連動してレーザビームの照射及び非照射を制御する制御手段とを有するレーザ照射装置を用いて、転写元基板上に複数配列された素子の一部に対してレーザビームを選択的に照射し、アブレーション(溶発)を発生させる。この選択的なアブレーションによって素子の一部が転写先基板上に転写される。すなわち、レーザリフトオフにより素子が転写元基板から転写先基板へ転写される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2006-041500号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1で示される素子の転写方法では、レーザ光によって素子を破壊することなく、確実に素子を転写基板から切り離し、また、位置精度良く素子を被転写基板に転写するためには、正確な強度のレーザ光を素子に照射する必要がある。
【0006】
また、レーザ光を出射するユニットであるレーザ発振器には、レーザ光を発するレーザ光源のほかに、レーザ光源から発せられたレーザ光の強度を減衰させる方向に調節する可変減衰器(アッテネータ)が設けられるものがある。
【0007】
一方、レーザ光源から発したレーザ光の強度は、レーザ発振器の本体温度に依存して変化してしまう(いわゆるドリフトが発生してしまう)。図5には可変減衰器の設定とレーザ発振器から出射されるレーザ光の強度との関係性を示す曲線(レーザ光の強度曲線と呼ぶ)を示しているが、レーザ光のドリフトが生じるとレーザ光の強度曲線が変化してしまう。そのため、たとえば先の条件では可変減衰器の設定A1において得られたレーザ光の強度がP1であって図5にハッチングで示すOK範囲内であったにも関わらず、後の条件では可変減衰器の設定が同じA1であっても得られたレーザ光の強度がP2となってOK範囲から外れて正常に素子の転写ができなくなるおそれがあった。
【0008】
本願発明は、上記問題点を鑑み、所定の強度に近いレーザ光を確実に得ることができるレーザ強度調節方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために本発明のレーザ強度調節方法は、レーザ出射部から発せられたレーザを強度調節部を通過させることにより調節するレーザ強度調節方法であり、レーザの強度の基準値である基準強度値が設定され、前記強度調節部を経たレーザの強度を測定する強度測定工程と、前記強度調節部の設定を変更する強度変更工程と、が交互に行われ、前記強度調節部による調節精度は最も粗い第1の調節精度から最も細かい第N(Nは2以上の自然数)の調節精度の複数種が設けられており、前記第1の調節精度における前記強度変更工程から順に実施され、第Mの調節精度(MはNより小さい自然数)においてレーザの強度の測定値が前記基準強度値に近づくように前記強度変更工程が繰り返されて、m回目(mは自然数)の前記強度調節部の設定でレーザの強度の測定値が前記基準強度値より小さい値から前記基準強度値以上の値に切り替わったときに、前記強度調節部の設定を(m-1)回目の設定に戻した後、前記調節精度を第(M+1)の調節精度に切り替え、第Nの調節精度においてレーザの強度の測定値が前記基準強度値に近づくように前記強度変更工程が繰り返されて、レーザの強度の測定値が前記基準強度値より小さい値から前記基準強度値以上の値になったときに前記強度変更工程を終了することを特徴としている。
【0010】
本発明のレーザ強度調節方法によれば、始めは最も粗い第1の調節精度から強度調節部の設定の調節を行い、最後は最も細かい第Nの調節精度においてレーザの強度の測定値が基準強度値より小さい値から基準強度値以上の値に切り替わったときに前記強度変更工程を終了することにより、仮にレーザ光源から発せられるレーザ光の強度にばらつきがあったとしても比較的短時間で基準強度値に近い強度のレーザ光を得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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