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公開番号2025096815
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-30
出願番号2023212754
出願日2023-12-18
発明の名称波長可変干渉フィルター
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G02B 26/00 20060101AFI20250623BHJP(光学)
要約【課題】小型化及び大口径化が可能で、製造が容易な波長可変干渉フィルターを提供する。
【解決手段】波長可変干渉フィルターは、第一反射膜が設けられた第一基板と、第一反射膜に対してギャップを介して対向する第二反射膜が設けられた第二基板と、を備え、第一基板は、厚み方向に沿って、第一層、第二層、及び第三層の順に層をなすSOI基板であり、第一反射膜が設けられる可動部と、可動部を囲うダイアフラム部と、ダイアフラム部を介して可動部を厚み方向に沿って進退可能に支持する基部と、含み、ダイアフラム部は、第一基板の第二基板とは反対側の面に開口する溝により基部よりも厚み方向の厚みが薄い部位であり、第二層及び第三層により構成され、第一基板の少なくとも基部及びダイアフラム部の第二基板側の面は、可動部が変位していないときに平坦である。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
第一反射膜が設けられた第一基板と、
前記第一反射膜に対してギャップを介して対向する第二反射膜が設けられた第二基板と、を備え、
前記第一基板は、前記第一基板から前記第二基板に向かう厚み方向に沿って、Siにより構成される第一層、SiO

により構成される第二層、及びSiにより構成される第三層の順に層をなすSOI基板であり、
当該第一基板は、
前記第一反射膜が設けられる可動部と、
前記第一基板から前記第二基板に向かう厚み方向から見て、前記可動部を囲うダイアフラム部と、
前記厚み方向から見て前記ダイアフラム部を囲い、前記ダイアフラム部を介して前記可動部を前記厚み方向に沿って進退可能に支持する基部と、含み、
前記ダイアフラム部は、前記第一基板の前記第二基板とは反対側の面に開口する溝により前記基部よりも前記厚み方向の厚みが薄い部位であり、前記第二層及び前記第三層により構成され、
前記第一基板の少なくとも前記基部及び前記ダイアフラム部の前記第二基板側の面は、前記可動部が変位していないときに平坦である、
波長可変干渉フィルター。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
前記第三層は、不純物がドープされたSiにより構成されている、
請求項1に記載の波長可変干渉フィルター。
【請求項3】
前記不純物はボロンまたはリンである、
請求項2に記載の波長可変干渉フィルター。
【請求項4】
前記可動部は、前記第二基板に対向する表面に前記第二層及び前記第三層を前記厚み方向に貫通する凹溝が設けられ、
当該凹溝の溝底面が前記第一層の表面であり、前記溝底面に前記第一反射膜が設けられる、
請求項1に記載の波長可変干渉フィルター。
【請求項5】
前記第一基板を前記厚み方向から見て、前記第二層は、前記可動部を囲う閉じた環状に設けられ、
前記可動部、前記ダイアフラム部、及び前記基部の前記第二基板に対向する側の面は、前記可動部が変位していないときに平坦である、
請求項1に記載の波長可変干渉フィルター。
【請求項6】
前記第一基板を前記厚み方向から見て、前記第二層は、前記可動部に設けられず、前記ダイアフラム部及び前記基部に設けられ、
前記可動部、前記ダイアフラム部、及び前記基部の前記第二基板に対向する側の面は、前記可動部が変位していないときに平坦である、
請求項1に記載の波長可変干渉フィルター。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、波長可変干渉フィルターに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、入射光から所定波長の光を出力する波長可変干渉フィルターが知られている(例えば特許文献1)。特許文献1に記載の波長可変干渉フィルターは、第一ミラーが設けられる第一基板と、第一ミラーにギャップを介して対向する第二ミラーが設けられる第二基板と、第一基板に設けられた第一電極と、第二基板に設けられた第二電極と、を備える。可動部及びダイアフラム部は、第一基板のダイアフラム部に対応する位置が開口するレジストパターンを形成し、ウェットエッチング(等方性エッチング)を実施することで形成される。このため、ダイアフラム部は、マスク位置に対応する平坦部と、平坦部の周囲でオーバーエッチングにより形成される第一傾斜部及び第二傾斜部とを含む形状となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-001965号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1では、ウェットエッチングによってダイアフラム部の円環状の平坦部の外周に沿って第一傾斜部が形成され、内周に沿って第二傾斜部が形成される。したがって、波長可変干渉フィルターにおいて第一傾斜部や第二傾斜部が設けられる分、可動部が小さくなるとの課題がある。また、ウェットエッチングでは、エッチング量の調整難度が高く、平坦部の厚みを均一とする膜厚制御の難度も高くなり、歩留まりが低下し、プロセス負荷も高くなる、との課題もある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第一態様の波長可変干渉フィルターは、第一反射膜が設けられた第一基板と、前記第一反射膜に対してギャップを介して対向する第二反射膜が設けられた第二基板と、を備え、前記第一基板は、前記第一基板から前記第二基板に向かう厚み方向に沿って、Siにより構成される第一層、SiO

により構成される第二層、及びSiにより構成される第三層の順に層をなすSOI基板であり、当該第一基板は、前記第一反射膜が設けられる可動部と、前記第一基板から前記第二基板に向かう厚み方向から見て、前記可動部を囲うダイアフラム部と、前記厚み方向から見て前記ダイアフラム部を囲い、前記ダイアフラム部を介して前記可動部を前記厚み方向に沿って進退可能に支持する基部と、含み、前記ダイアフラム部は、前記第一基板の前記第二基板とは反対側の面に開口する溝により前記基部よりも前記厚み方向の厚みが薄い部位であり、前記第二層及び前記第三層により構成され、前記第一基板の少なくとも前記基部及び前記ダイアフラム部の前記第二基板側の面は、前記可動部が変位していないときに平坦である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
第一実施形態の波長可変干渉フィルターの概略構成を示す斜視図。
第一実施形態の波長可変干渉フィルターを構成する第一基板の概略構成を示す斜視図。
第一実施形態の波長可変干渉フィルターを構成する第二基板の概略構成を示す斜視図。
第一実施形態の波長可変干渉フィルターの概略構成を示す断面図。
第一実施形態の波長可変干渉フィルターの分光スペクトルと、比較例の波長可変干渉フィルターの分光スペクトルを示す図。
特殊SOI基板の製造工程を示す図。
第一基板の母材となるSOI基板の一部の概略平面図。
第一実施形態の波長可変干渉フィルターの製造方法を示す図。
第二実施形態の波長可変干渉フィルターの概略構成を示す断面図。
第二実施形態の波長可変干渉フィルターの製造方法を示す図。
変形例2に係るダイアフラム部の形成前の第一基板(母材である特殊SOI基板)の概略平面図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[第一実施形態]
以下、第一実施形態の波長可変干渉フィルターについて説明する。
【0008】
[波長可変干渉フィルター1の全体構成]
図1は、第一実施形態の波長可変干渉フィルター1の概略構成を示す斜視図である。図2は、波長可変干渉フィルター1を構成する第一基板の概略構成を示す斜視図である。図3は、波長可変干渉フィルター1を構成する第二基板の概略構成を示す斜視図である。図4は、波長可変干渉フィルター1の概略構成を示す断面図である。この波長可変干渉フィルター1は、外部から入力される駆動電圧に応じて透過波長を変更可能な分光フィルターである。
【0009】
本実施形態の波長可変干渉フィルター1は、図1および図4に示すように、互いに対向配置された第一基板2および第二基板3と、第一基板2に設けられた第一反射膜41(図4参照)と、第二基板3に設けられた第二反射膜42(図3,4参照)と、第二基板に設けられた駆動電極5(図3,4参照)と、を備える。
【0010】
なお、以下の説明では、第一基板2から第二基板3に向かう方向をZ方向とし、Z方向に直交する一方向をX方向とし、Z方向およびX方向に直交する方向をY方向とする。Z方向は、波長可変干渉フィルター1の厚み方向に相当する。
(【0011】以降は省略されています)

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