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公開番号2024127090
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023035970
出願日2023-03-08
発明の名称光半導体装置
出願人住友電気工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G02F 1/025 20060101AFI20240912BHJP(光学)
要約【課題】樹脂体および配線を保護する保護膜における応力を低減する。
【解決手段】光半導体装置は、基板の主面上に設けられ、第1方向に沿って延在する素子部と、主面上に設けられ、第1方向に沿って並んでいる複数の第1凸部と、上面を有し、素子部および複数の第1凸部を埋め込む樹脂体と、上面上に設けられ、第1方向に沿って延在する配線と、上面および配線を覆う保護膜とを備える。素子部は、第1半導体層を含むメサ凸部と、メサ凸部上に設けられたメサ導波路とを含む。複数の第1凸部のそれぞれは、互いに離隔すると共に、第1半導体層を含む。配線は、第1方向と交差する第2方向において複数の第1凸部と素子部との間に設けられ、第1方向及び第2方向に交差する第3方向および第1方向に延在するとともに、複数の第1凸部に近接する側面を有する。保護膜の配線の側面を覆う第1部分と、上面を覆い第1部分と連結される第2部分との為す角は鋭角である。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
主面を有する基板と、
前記主面上に設けられ、第1方向に沿って延在する素子部と、
前記主面上に設けられ、前記第1方向に沿って並んでいる複数の第1凸部と、
上面を有し、前記上面と前記主面との間に前記素子部および前記複数の第1凸部を埋め込む樹脂体と、
前記上面上に設けられ、前記第1方向に沿って延在する配線と、
前記上面および前記配線を覆う保護膜と、を備え、
前記素子部は、前記主面上に設けられ、第1半導体層を含むメサ凸部と、前記メサ凸部上に設けられたメサ導波路と、を含み、
前記複数の第1凸部のそれぞれは、互いに離隔すると共に、前記第1半導体層を含み、
前記配線は、前記第1方向と交差する第2方向において前記複数の第1凸部と前記素子部との間に設けられ、
前記配線は、前記第1方向及び第2方向に交差する第3方向および前記第1方向に延在するとともに、前記複数の第1凸部に近接する側面を有し、
前記保護膜は、前記側面を覆う第1部分と、前記上面を覆い、前記第1部分と連結される第2部分と、を含み、
前記第1部分と前記第2部分との為す角は鋭角である、光半導体装置。
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
前記主面の平面視において、前記配線は、前記複数の第1凸部から離隔している、
請求項1に記載の光半導体装置。
【請求項3】
前記主面の平面視において、前記側面が、前記複数の第1凸部と重なっている、
請求項1に記載の光半導体装置。
【請求項4】
前記樹脂体は、ベンゾシクロブテンを含んでいる、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光半導体装置。
【請求項5】
前記複数の第1凸部のそれぞれは、10μm以下の前記第1方向の長さと、10μm以下の前記第2方向の幅とを有する、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光半導体装置。
【請求項6】
前記主面上に設けられ、前記第1方向に沿って並んでいる複数の第2凸部をさらに備え、
前記複数の第2凸部は、前記主面と前記上面との間に前記樹脂体に埋め込まれ、
前記複数の第2凸部のそれぞれは、互いに離隔すると共に、前記第1半導体層を含み、
前記主面の平面視において、前記複数の第2凸部は、前記配線の内側に位置している、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光半導体装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、光半導体装置に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、光変調器を開示する。この光変調器は、第1メサ導波路および第2メサ導波路を備える。この光変調器では、第1メサ導波路および第2メサ導波路のそれぞれが、基板上に設けられた第1半導体層と、第1半導体層上に設けられた第2半導体層と、第2半導体層上に設けられたコア層と、コア層上に設けられた第3半導体層と、を備える。この光変調器では、第1メサ導波路および第2メサ導波路が、配線により、基板上に設けられた電極パッドに接続されている。特許文献2は、半導体光変調器を開示する。この半導体光変調器は、n-InPクラッド層と、半導体コア層と、p-InPクラッド層と、を備える。この半導体光変調器では、半導体コア層へ電圧を印加するためにシグナル電極とグランド電極とが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-37930号公報
国際公開第2019/276665号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献2に記載された半導体光変調器等では、半導体層が樹脂体によって埋め込まれると共に、半導体層に信号を伝送するための配線が樹脂体の表面上に設けられる場合がある。さらに、樹脂体の表面上と配線の表面上とに保護膜を設けることにより、樹脂体および配線を保護する場合がある。この場合、保護膜の成膜時において、樹脂体および配線が高温に曝される。成膜後に室温まで温度が下がると、樹脂体の線膨張係数と金属によって構成される配線の線膨張係数との差に起因して、保護膜のうち樹脂体の表面上に設けられる部分と配線の表面上に設けられる部分との間において応力が生じる。信頼性向上のためには、そのような応力は緩和されることが好ましい。
【0005】
本開示は、樹脂体および配線を保護する保護膜における応力を低減できる光半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、一側面として、光半導体装置に関する。この光半導体装置は、主面を有する基板と、主面上に設けられ、第1方向に沿って延在する素子部と、主面上に設けられ、第1方向に沿って並んでいる複数の第1凸部と、上面を有し、上面と主面との間に素子部および複数の第1凸部を埋め込む樹脂体と、上面上に設けられ、第1方向に沿って延在する配線と、上面および配線を覆う保護膜と、を備える。この光半導体装置では、素子部は、主面上に設けられる第1半導体層と、第1半導体層上に設けられ、メサ導波路を構成するコア層と、コア層上に設けられ、メサ導波路を構成する第2半導体層と、を含む。複数の第1凸部のそれぞれは、互いに離れると共に、第1半導体層を含む。配線は、第2方向における複数の第1凸部の中心から素子部へ向かって離れている。この光半導体装置では、素子部は、主面上に設けられ、第1半導体層を含むメサ凸部と、メサ凸部上に設けられたメサ導波路と、を含み、複数の第1凸部のそれぞれは、互いに離隔すると共に、第1半導体層を含み、配線は、第1方向と交差する第2方向において複数の第1凸部と素子部との間に設けられ、配線は、第1方向及び第2方向に交差する第3方向および第1方向に延在するとともに、複数の第1凸部に近接する側面を有し、保護膜は、側面を覆う第1部分と、上面を覆い、第1部分と連結される第2部分と、を含み、第1部分と第2部分との為す角は鋭角である。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、樹脂体および配線を保護する保護膜における応力を低減できる光半導体装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、一実施形態に係る光半導体装置を示す平面図である。
図2は、図1に示す光半導体装置の一部を拡大して示す平面図である。
図3は、図2に示す光半導体装置のIII-III線に沿った断面図である。
図4は、光半導体装置が備える第1素子部の周辺構造を示す断面図である。
図5の(a)部は、第1配線が複数の第1凸部の中心から第1素子部へ向かって離れている状態の断面図を模式的に示す図である。図5の(b)部は、第1配線が複数の第1凸部の中心から第1素子部とは逆側へ向かって離れている状態の断面図を模式的に示す図である。
図6は、第1変形例に係る光半導体装置の一部を拡大して示す平面図である。
図7は、第2変形例に係る光半導体装置の一部を拡大して示す平面図である。
図8は、第2変形例に係る光半導体装置の断面図を模式的に示す図である。
図9の(a)部は、実施例1および実施例2に係る光半導体装置のEO応答特性を示すグラフである。図9の(b)部は、比較例に係る光半導体装置のEO応答特性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に、本開示の実施形態の内容を列記して説明する。
[1]本開示の一実施形態に係る光半導体装置は、主面を有する基板と、主面上に設けられ、第1方向に沿って延在する素子部と、主面上に設けられ、第1方向に沿って並んでいる複数の第1凸部と、上面を有し、上面と主面との間に素子部および複数の第1凸部を埋め込む樹脂体と、上面上に設けられ、第1方向に沿って延在する配線と、上面および配線を覆う保護膜と、を備える。この光半導体装置では、素子部は、主面上に設けられ、第1半導体層を含むメサ凸部と、メサ凸部上に設けられたメサ導波路と、を含み、複数の第1凸部のそれぞれは、互いに離隔すると共に、第1半導体層を含み、配線は、第1方向と交差する第2方向において複数の第1凸部と素子部との間に設けられ、配線は、第1方向及び第2方向に交差する第3方向および第1方向に延在するとともに、複数の第1凸部に近接する側面を有し、保護膜は、側面を覆う第1部分と、上面を覆い、第1部分と連結される第2部分と、を含み、第1部分と第2部分との為す角は鋭角である。
【0010】
この光半導体装置では、複数の第1凸部が樹脂体によって埋め込まれ、配線が第2方向において複数の第1凸部と素子部との間に設けられることにより、第1凸部に近接する配線の側面と、樹脂体の上面の一部との為す角が、鋭角となる。よって、配線の側面を覆う保護膜の第1部分と、樹脂体の上面を覆い、第1部分と連結される保護膜の第2部分との為す角が、鋭角となっている。この場合、保護膜の成膜時において、樹脂体の線膨張係数と配線の線膨張係数との差に起因して生じる、第1部分と第2部分との間における応力は、保護膜の第1部分と保護膜の第2部分との為す角が90°以上である場合と比較して、小さくなる。したがって、この光半導体装置によれば、樹脂体および配線を保護する保護膜における応力を低減できる。さらに、この光半導体装置では、複数の第1凸部はそれぞれが互いに離れて第1方向に沿って配置されている。基板の平面視において、複数の第1凸部の総面積は、一つの第1凸部が連続して第1方向に延在する場合の面積と比較して、小さくなる。複数の第1凸部においては、電気信号が配線を伝搬する際の電磁誘導効果によって個々の第1凸部の第1半導体層に渦電流が流れて渦電流損が発生し得る。渦電流損は、個々の第1凸部の上面の面積が小さくなることにより、低減される。このため、複数の第1凸部のそれぞれを互いに離して構成することにより、一つの第1凸部をX方向に延在して構成した場合と比較して、渦電流損を低減できる。よって、光半導体装置のEO(Electro Optical)応答特性に対する渦電流損の影響を、複数の第1凸部のそれぞれを互いに離隔せずに構成した場合と比較して、低減できる。
(【0011】以降は省略されています)

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