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公開番号
2024126789
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-20
出願番号
2023035425
出願日
2023-03-08
発明の名称
燃料電池スタック
出願人
本田技研工業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
H01M
8/2465 20160101AFI20240912BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】反応排ガス流路内に配置される排水用の管の端部の位置を適正位置に保持する。
【解決手段】燃料電池スタック100は、セル積層体101の前後方向外側に配置されたエンドユニット102と、排ガス流路に配置され、排ガス流路の上流側および下流側にそれぞれ連通する前端開口および後端開口が前後両端に設けられた連通管7と、を備える。連通管7の前端部および後端部を支持する前支持部201および後支持部202は、連通管7の前端部および後端部を包囲して連通管7の内部空間と排ガス流路の上流側とを連通するようにそれぞれ筒状に形成される。前支持部201および後支持部202は、連通管7の挿入時に連通管7の前端面の外周側の縁部および後端面の外周側の縁部が少なくとも周方向半周以上にわたってそれぞれ当接可能なように、内周面がテーパ状に形成されたテーパ部をそれぞれ有する。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
電解質膜を有する複数の発電セルを所定方向に積層してなるセル積層体を備えるとともに、前記複数の発電セルに導かれた反応ガスを排出するように前記セル積層体を前記所定方向に貫通する排ガス流路が設けられた燃料電池スタックであって、
前記セル積層体の前記所定方向における外側に配置された外側ユニットと、
前記排ガス流路に配置され、前記排ガス流路の上流側および下流側にそれぞれ連通する第1開口および第2開口が第1端面および第2端面にそれぞれ設けられた連通管と、をさらに備え、
前記外側ユニットは、前記連通管の前記第1端面側の第1端部および前記第2端面側の第2端部をそれぞれ支持する第1支持部および第2支持部を有し、
前記第1支持部は、前記連通管の前記第1端部を包囲して前記連通管の内部空間と前記排ガス流路の上流側とを連通するように軸線を中心に筒状に形成されて、内部に前記軸線に沿った第1貫通孔が設けられ、
前記第2支持部は、前記連通管の前記第2端部を包囲して前記連通管の内部空間と前記排ガス流路の下流側とを連通するように前記軸線を中心に筒状に形成されて、内部に前記軸線に沿った第2貫通孔が設けられ、
前記第1貫通孔および前記第2貫通孔は、前記連通管の挿入時に前記第1端面の外周側の縁部および前記第2端面の外周側の縁部が少なくとも周方向半周以上にわたってそれぞれ周面に当接可能なように、前記軸線を中心にテーパ状に形成されたテーパ部をそれぞれ含むことを特徴とする燃料電池スタック。
続きを表示(約 790 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の燃料電池スタックにおいて、
前記第1貫通孔および前記第2貫通孔は、それぞれ前記テーパ部の小径側の端部に連なり、前記軸線に沿ってストレート状に形成されたストレート部をさらに含むことを特徴とする燃料電池スタック。
【請求項3】
請求項1または2に記載の燃料電池スタックにおいて、
前記第1支持部および前記第2支持部は、それぞれ前記排ガス流路の底面から上方に膨出して設けられることを特徴とする燃料電池スタック。
【請求項4】
請求項3に記載の燃料電池スタックにおいて、
前記排ガス流路は、前記排ガス流路の出口に向かうに従い流路面積が徐々に縮小する縮径部を有し、
前記第2開口は、前記縮径部の小径側の端部と前記排ガス流路の出口との間で前記排ガス流路に連通することを特徴とする燃料電池スタック。
【請求項5】
請求項4に記載の燃料電池スタックにおいて、
前記第2支持部には、前記第2開口が前記縮径部の小径側の端部に連通するように、前記排ガス流路の出口側の端面から前記排ガス流路の上流側に向けて切り欠きが延設されることを特徴とする燃料電池スタック。
【請求項6】
請求項5に記載の燃料電池スタックにおいて、
前記第2支持部の頂部には、前記排ガス流路の出口に向かうに従い前記連通管に徐々に接近するように斜めに延在する溝が設けられ、
前記切り欠きは、前記溝に連通するように形成されることを特徴とする燃料電池スタック。
【請求項7】
請求項5に記載の燃料電池スタックにおいて、
前記切り欠きは、前記排ガス流路の出口に向かうに従い前記切り欠きの幅が徐々に小さくなるように設けられることを特徴とする燃料電池スタック。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池スタックに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
従来より、燃料ガスの排出流路内に管を配置し、管を介して燃料ガス排出流路内に滞留した水を排出するようにした燃料電池スタックが知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1記載の燃料電池スタックでは、セパレータを介して積層された複数のフレームの排ガス排出孔に保持部を設け、保持部によって管を保持する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6690574号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の燃料電池スタックでは、菅の端部が十分に位置決めされていないため、振動や反応ガスの流れによる流体力等により管の端部の位置が適正位置からずれるおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、電解質膜を有する複数の発電セルを所定方向に積層してなるセル積層体を備えるとともに、複数の発電セルに導かれた反応ガスを排出するようにセル積層体を所定方向に貫通する排ガス流路が設けられた燃料電池スタックであって、セル積層体の所定方向における外側に配置された外側ユニットと、排ガス流路に配置され、排ガス流路の上流側および下流側にそれぞれ連通する第1開口および第2開口が第1端面および第2端面にそれぞれ設けられた連通管と、をさらに備える。外側ユニットは、連通管の第1端面側の第1端部および第2端面側の第2端部をそれぞれ支持する第1支持部および第2支持部を有する。第1支持部は、連通管の第1端部を包囲して連通管の内部空間と排ガス流路の上流側とを連通するように軸線を中心に筒状に形成されて、内部に軸線に沿った第1貫通孔が設けられ、第2支持部は、連通管の第2端部を包囲して連通管の内部空間と排ガス流路の下流側とを連通するように軸線を中心に筒状に形成されて、内部に軸線に沿った第2貫通孔が設けられる。第1貫通孔および第2貫通孔は、連通管の挿入時に第1端面の外周側の縁部および第2端面の外周側の縁部が少なくとも周方向半周以上にわたってそれぞれ周面に当接可能なように、軸線を中心にテーパ状に形成されたテーパ部をそれぞれ含む。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、振動や反応ガスの流れによる流体力等により管の端部の位置が適正位置からずれることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の実施形態に係る燃料電池スタックの全体構成を概略的に示す斜視図。
図1の燃料電池スタックに含まれる電極アッセンブリの概略構成を示す斜視図。
図1の燃料ガス排出周路に沿った燃料電池スタックの要部構成を示す断面図。
本発明の実施形態に係る燃料電池スタックに含まれる前支持部の構成を示す図3の要部拡大図。
図4Aの矢視IVB図。
本発明の実施形態に係る燃料電池スタックに含まれる後支持部の構成を示す図3の要部拡大図。
図5Aの矢視VB図。
図2の電極アッセンブリを構成するフレームの要部拡大図。
本発明の実施形態に係る燃料電池スタックの動作の一例を示す図。
本発明の実施形態に係る燃料電池スタックに含まれる後支持部の他の例を示す図。
図8Aの矢視IIIVB図。
図8Aの切り欠きの他の例を示す図。
図8Aの切り欠きのさらに別の例を示す図。
連通管を介した排水動作の一例を示す図。
本発明の実施形態に係る燃料電池スタックに含まれる連通管の入口部の構成の一例を模式的に示す図。
図11Aの変形例を示す図。
図11Aのさらなる変形例を示す図。
図11CのIIX-IIX線に沿った断面図。
図12Aの変形例を示す図。
図12Aの他の変形例を示す図。
図12Aのさらなる他の変形例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図1~図12Dを参照して本発明の実施形態について説明する。本発明の実施形態に係る燃料電池スタックは、燃料電池の構成要素である。燃料電池は、例えば車両に搭載され、車両駆動用の電力を発生することができる。まず、燃料電池スタックの全体構成を概略的に説明する。
【0009】
図1は、本発明の実施形態に係る燃料電池スタック100の全体構成を概略的に示す斜視図である。以下では、便宜上、図示のように互いに直交する三軸方向を、前後方向、左右方向および上下方向と定義し、この定義に従い各部の構成を説明する。これらの方向は、車両の前後方向、左右方向および上下方向と同一であるとは限らない。例えば図1の前後方向は、車両の前後方向であってもよく、左右方向であってもよく、上下方向であってもよい。
【0010】
図1に示すように、燃料電池スタック100は、複数の発電セル1を前後方向に積層して構成されたセル積層体101と、セル積層体101の前後両端部に配置されたエンドユニット102とを有し、全体が略直方体形状を呈する。セル積層体101の左右方向の長さは、上下方向の長さよりも長い。図1には、便宜上、単一の発電セル1が示される。発電セル1は、電解質膜と電極とを含む接合体を有する電極アッセンブリ2と、電極アッセンブリ2の前後両側に配置され、電極アッセンブリ2を挟持するセパレータ3,3と、を有する。電極アッセンブリ2とセパレータ3とは、前後方向に交互に配置される。
(【0011】以降は省略されています)
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