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公開番号
2024126569
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-20
出願番号
2023035000
出願日
2023-03-07
発明の名称
歩行者用エアバッグ装置
出願人
豊田合成株式会社
代理人
個人
主分類
B60R
21/36 20110101AFI20240912BHJP(車両一般)
要約
【課題】歩行者受止時に、エアバッグから安定して膨張用ガスを排気させることが可能な歩行者用エアバッグ装置を提供すること。
【解決手段】車両のフードパネルの後端近傍に配設される収納部位内に折り畳まれて収納されるエアバッグ30と、エアバッグに膨張用ガスを供給するインフレーターと、を備える歩行者用エアバッグ装置。エアバッグが、膨張完了時に、フロントピラー5Lの上面5a側を、覆うように構成される。エアバッグが、膨張完了時に車両のボディ側となる下面側に配置される車体側壁部31と、車体側壁部と対向して上面側に配置される歩行者側壁32部と、を備える構成とされるとともに、車体側壁部側に、歩行者受止時に開口して内部の膨張用ガスGを排気可能な構成とされるガス排出部55を、配設させている。
【選択図】図11
特許請求の範囲
【請求項1】
車両のフードパネルの後端近傍に配設される収納部位内に折り畳まれて収納されるエアバッグと、該エアバッグに膨張用ガスを供給するインフレーターと、を備えて、
前記エアバッグが、膨張完了時に、少なくとも前記フードパネルの後端側若しくはフロントピラーの上面側を、覆うように構成される歩行者用エアバッグ装置であって、
前記エアバッグが、膨張完了時に前記車両のボディ側となる下面側に配置される車体側壁部と、該車体側壁部と対向して上面側に配置される歩行者側壁部と、を備える構成とされるとともに、前記車体側壁部側に、歩行者受止時に開口して内部の前記膨張用ガスを排気可能な構成とされるガス排出部を、配設させていることを特徴とする歩行者用エアバッグ装置。
続きを表示(約 160 文字)
【請求項2】
前記エアバッグが、膨張完了時に、フロントピラーの上面側を覆うように前後方向に略沿って延びるピラーカバー部を、備える構成とされ、
前記ガス排出部が、前記ピラーカバー部において、車幅方向の中央よりも外側となる位置に、配設されていることを特徴とする請求項1に記載の歩行者用エアバッグ装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のフードパネルの後端近傍に配設される歩行者用エアバッグ装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
通常、歩行者用エアバッグ装置では、車両と衝突した歩行者(自転車搭乗者も含む)を、膨張させたエアバッグによって受け止めて保護する構成であるが、歩行者用エアバッグ装置では、車両と歩行者との衝突検知から歩行者の受止開始までの時間が比較的長いことから、エアバッグの内圧を比較的長時間高く維持することが必要である。また、膨張したエアバッグによって、歩行者を円滑に保護するためには、受止時のエアバッグの内圧は、高すぎないことが、望ましい。このような観点から、従来、歩行者用エアバッグ装置として、膨張完了時に表側(歩行者側)に配置される表側壁部側にベントホールを設け、このベントホールを、歩行者受止時にのみ開口させて、内部の膨張用ガスを排気させつつ、膨張したエアバッグによって歩行者を受け止める構成のものが、あった(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2007-253923公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の歩行者用エアバッグ装置では、ベントホールは、歩行者側となる表側壁部側に、開口して形成されていることから、歩行者が、このベントホールを塞ぐように接触する場合があり、このような場合に、エアバッグ内の膨張用ガスを安定して排気させることができない虞れがあった。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、歩行者受止時に、エアバッグから安定して膨張用ガスを排気させることが可能な歩行者用エアバッグ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る歩行者用エアバッグ装置は、車両のフードパネルの後端近傍に配設される収納部位内に折り畳まれて収納されるエアバッグと、エアバッグに膨張用ガスを供給するインフレーターと、を備えて、
エアバッグが、膨張完了時に、少なくともフードパネルの後端側若しくはフロントピラーの上面側を、覆うように構成される歩行者用エアバッグ装置であって、
エアバッグが、膨張完了時に車両のボディ側となる下面側に配置される車体側壁部と、車体側壁部と対向して上面側に配置される歩行者側壁部と、を備える構成とされるとともに、車体側壁部側に、歩行者受止時に開口して内部の膨張用ガスを排気可能な構成とされるガス排出部を、配設させていることを特徴とする。
【0007】
本発明の歩行者用エアバッグ装置では、歩行者受止時に開口して膨張用ガスを排気可能な構成とされるガス排出部が、エアバッグにおいて、膨張完了時に車両のボディ側となる下面側に配置される車体側壁部側に、配設されている。すなわち、本発明の歩行者用エアバッグ装置では、ガス排出部が、膨張完了時のエアバッグにおいて、歩行者と接触しない領域に、形成されていることから、歩行者受止時に、歩行者に塞がれることを抑制されて、円滑に膨張用ガスを排気することができる。また、このガス排出部は、歩行者受止時に開口される構成であり、換言すれば、歩行者受止前の状態では閉塞されていることから、エアバッグは、歩行者受止前には、膨張用ガスの漏れを抑制された高い内圧状態を維持することができる。さらに換言すれば、本発明の歩行者用エアバッグ装置では、膨張したエアバッグは、歩行者受止時に、初めて、膨張用ガスを排気させることとなり、膨張用ガスを排気させつつ、適切な内圧に調整されたエアバッグによって、円滑に歩行者を保護することができる。
【0008】
したがって、本発明の歩行者用エアバッグ装置では、歩行者受止時に、エアバッグから安定して膨張用ガスを排気させることができる。
【0009】
また、本発明の歩行者用エアバッグ装置において、エアバッグを、膨張完了時に、フロントピラーの上面側を覆うように前後方向に略沿って延びるピラーカバー部を備える構成とし、
ガス排出部を、ピラーカバー部において、車幅方向の中央よりも外側となる位置に、配設させる構成とすることが、好ましい。
【0010】
歩行者用エアバッグ装置を上記構成とすれば、エアバッグの膨張完了時に、ピラーカバー部によって、歩行者をフロントピラーから保護することができる、また、上記構成の歩行者用エアバッグ装置では、ガス排出部が、フロントウィンドシールドから離れた側に配置されることから、歩行者受止時に、ガス排出部がフロントウィンドシールドに接近することを抑制でき、歩行者受止時におけるガス排出部の開口状態を、一層安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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