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公開番号2024100623
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-26
出願番号2023004748
出願日2023-01-16
発明の名称ガス発生器
出願人日本化薬株式会社
代理人個人
主分類B60R 21/264 20060101AFI20240719BHJP(車両一般)
要約【課題】従来よりも、作動時におけるガス発生剤の燃焼時によるハウジングの内部の圧力を十分かつ容易に緩衝することが可能なガス発生器を得る。
【解決手段】ガス発生器100は、フィルタ40の位置に対応する部分にガス噴出口11を有するハウジング10と、ハウジング10の一方の開口端に取付けられているホルダ20と、ハウジング10の他方の開口端を閉塞するようにハウジング10の他端部に取付けられている閉塞部材12と、ハウジング10内部に設けられ、ガス発生剤30を内包する収容器34と、ハウジング10内部に設けられ、収容器34に一端が接触するフィルタ40とを含む。閉塞部材12とフィルタ40との間に、移動部材61を介して作動時に発生するガスによる衝撃を受けた場合に塑性変形する緩衝部材62と、緩衝部材62の周囲に形成された空間63とが設けられている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
燃焼することによってガスを発生させるガス発生剤が収容され、前記ガスが通過するフィルタを内部に含み、前記フィルタに対応する位置に前記ガスを噴出するガス噴出口が形成されている長尺円筒状のハウジングと、
前記ハウジング内の前記ガス発生剤を着火燃焼させることが可能な点火器と、
前記点火器の一部が保持され、前記ハウジングの軸方向の一端部に固定されているホルダと、
前記ハウジングの軸方向の他端部を閉塞する閉塞部材と、
前記ハウジングの内部の前記閉塞部材と前記フィルタとの間において、作動時に発生する前記ガスの圧力により、初期状態である停止状態から前記ハウジングの軸方向に移動可能に設けられている移動部材と、
前記移動部材と前記閉塞部材との間に設けられ、作動時に発生する前記ガスの圧力が前記移動部材を介して伝達された場合、塑性変形することによって前記ガスの圧力を緩衝可能な緩衝部材と、
を備えていることを特徴とするガス発生器。
続きを表示(約 510 文字)【請求項2】
初期状態において、前記緩衝部材と前記ハウジングの内壁部との間の少なくとも一部に、前記緩衝部材の外周囲の少なくとも一部を境界として含む所定の空間が形成されており、
前記所定の空間は、前記緩衝部材と前記ハウジングの内壁部とが所定距離以上離間した状態で設けられることによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載のガス発生器。
【請求項3】
前記ガス発生剤が収容された収容器を前記ハウジング内に備え、
一端部が前記フィルタの前記閉塞部材側に接触し、他端部が前記閉塞部材に接触した状態で、前記ハウジングの内部に配設されているとともに、前記フィルタを前記収容器と挟持する筒状部材をさらに備え、
前記筒状部材の内部に、前記移動部材と前記緩衝部材とが配設されていることを特徴とする請求項1に記載のガス発生器。
【請求項4】
前記筒状部材の一端部には、内部側に向かって立設された環状の立設部が形成されており、
前記移動部材は、初期状態で、前記立設部のうち前記筒状部材の内部側に接触するように配設されていることを特徴とする請求項3に記載のガス発生器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車等に搭載される乗員保護装置としてのエアバッグ装置に組み込まれるガス発生器に関し、より特定的には、長尺円筒状の外形を有するいわゆるシリンダ型のガス発生器に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
シリンダ型のガス発生器においては、従来から、作動時におけるガス発生剤の燃焼時によるハウジングの内部の圧力の上昇により、ハウジングの内部のフィルタ内壁に接触するように設けられた多孔質パッドクッションを変形させて、上記圧力による衝撃を緩衝するものがある(たとえば下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
米国特許第8496266号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1のガス発生器においては、ハウジングの内部のフィルタ内壁に接触するように多孔質パッドクッションが設けられているので、ハウジングの径方向の空間が比較的狭くなっている。すなわち、上記特許文献1のガス発生器の作動時において、上述の変形ができたとしても、上記圧力による衝撃を緩衝することは限定的なものと考えられる。
【0005】
そこで、本発明は、ハウジングの内径が同じであっても、従来よりも、作動時におけるガス発生剤の燃焼時によるハウジングの内部の圧力を十分かつ容易に緩衝することが可能な構成を有したガス発生器を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1) 本発明のガス発生器は、燃焼することによってガスを発生させるガス発生剤が収容され、前記ガスが通過するフィルタを内部に含み、前記フィルタに対応する位置に前記ガスを噴出するガス噴出口が形成されている長尺円筒状のハウジングと、前記ハウジング内の前記ガス発生剤を着火燃焼させることが可能な点火器と、前記点火器の一部が保持され、前記ハウジングの軸方向の一端部に固定されているホルダと、前記ハウジングの軸方向の他端部を閉塞する閉塞部材と、前記ハウジングの内部の前記閉塞部材と前記フィルタとの間において、作動時に発生する前記ガスの圧力により、初期状態である停止状態から前記ハウジングの軸方向に移動可能に設けられている移動部材と、前記移動部材と前記閉塞部材との間に設けられ、作動時に発生する前記ガスの圧力が前記移動部材を介して伝達された場合、塑性変形することによって前記ガスの圧力を緩衝可能な緩衝部材と、を備えていることを特徴とする。
【0007】
(2) 上記(1)のガス発生器は、初期状態において、前記緩衝部材と前記ハウジングの内壁部との間の少なくとも一部に、前記緩衝部材の外周囲の少なくとも一部を境界として含む所定の空間が形成されており、前記所定の空間は、前記緩衝部材と前記ハウジングの内壁部とが所定距離以上離間した状態で設けられることによって形成されていることが好ましい。
【0008】
(3) 別の観点として、上記(1)のガス発生器は、前記ガス発生剤が収容された収容器を前記ハウジング内に備え、一端部が前記フィルタの前記閉塞部材側に接触し、他端部が前記閉塞部材に接触した状態で、前記ハウジングの内部に配設されているとともに、前記フィルタを前記収容器と挟持する筒状部材をさらに備え、前記筒状部材の内部に、前記移動部材と前記緩衝部材とが配設されているものであってもよい。
【0009】
(4) 上記(3)のガス発生器においては、前記筒状部材の一端部には、内部側に向かって立設された環状の立設部が形成されており、前記移動部材は、初期状態で、前記立設部のうち前記筒状部材の内部側に接触するように配設されているものであってもよい。
【0010】
上記各構成によれば、ハウジングの内径が同じであっても、従来よりも、作動時におけるガス発生剤の燃焼時によるハウジングの内部の圧力を十分かつ容易に緩衝することが可能な構成を有したガス発生器を提供することができる。すなわち、作動時に発生するガスの圧力によってハウジングが破損などすることを、容易に防止できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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