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公開番号2024126043
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023034173
出願日2023-03-07
発明の名称電磁比例制御弁駆動用の制御装置
出願人マツダ株式会社
代理人弁理士法人前田特許事務所
主分類H01F 7/18 20060101AFI20240912BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】ソレノイドバルブの制御性を向上させることができる制御装置を提供する。
【解決手段】フライバック電流をコイル101に還流させるための第1還流素子20と、オン時にフライバック電流をコイル101に還流可能な第2還流素子30と、フライバック電流の還流経路を、第1還流素子20を通る第1還流経路I1と、第2還流素子30を通る第2還流経路I2とに切換制御可能なコントローラ50と、を備え、第1還流素子20は、第2還流素子30よりもフライバック電流の減衰速度が速い素子であり、コントローラ50は、ソレノイドバルブ100の要求出力に応じた指示電流が第1所定電流未満のときには、第1還流経路I1を選択する一方で、指示電流が第1所定電流以上のときには、第2還流経路I2を選択する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
コイルに供給する電流に比例した弁開度で作動流体の圧力を制御する電磁比例制御弁を駆動させる電磁比例制御弁の制御装置であって、
前記コイルに接続され、オン時に該コイルに電流を流す駆動素子と、
前記駆動素子に、前記コイルに供給すべき目標電流を示す信号を出力するプリドライバと、
前記コイルに並列に接続され、前記駆動素子のオフ時に前記コイルから放出されるフライバック電流を該コイルに還流させるための第1還流素子と、
前記コイル及び前記第1還流素子に並列に接続され、オンオフ制御可能であり、オン時に前記フライバック電流を該コイルに還流可能な第2還流素子と、
前記第2還流素子のオンオフを制御することで、前記フライバック電流の還流経路を、前記第1還流素子を通る第1還流経路と、前記第2還流素子を通る第2還流経路とに切換制御可能な経路制御装置と、を備え、
前記第1還流素子は、前記第2還流素子と比較して、前記フライバック電流の減衰速度が速い素子であり、
前記目標電流は、前記電磁比例制御弁の要求出力に基づく指示電流と該指示電流に応じた振幅のディザ電流とに基づいて設定されており、
前記経路制御装置は、前記指示電流が第1所定電流未満のときには、前記第2還流素子をオフして、前記フライバック電流が前記第1還流経路を通るようにする一方で、前記指示電流が前記第1所定電流以上のときには、前記第2還流素子をオンして、前記フライバック電流が前記第2還流経路を通るようにすることを特徴とする電磁比例制御弁の制御装置。
続きを表示(約 2,400 文字)【請求項2】
請求項1に記載の電磁比例制御弁の制御装置において、
前記経路制御装置は、前記第1所定電流以上の前記指示電流に対する前記ディザ電流の振幅を大きくする必要があるときには、前記指示電流が前記第1所定電流よりも大きいときであっても、前記第2還流素子をオフして、前記フライバック電流が前記第1還流経路を通るようにすることを特徴とする電磁比例制御弁の制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載の電磁比例制御弁の制御装置において、
前記作動流体の圧力を検出する圧力検出部を更に備え、
前記プリドライバ回路は、前記指示電流が前記第1所定電流以上のときに、前記圧力検出部が検出した検出圧力と前記指示電流との間にヒステリシスが生じたときには、該ヒステリシスを小さくすべく前記指示電流に対する前記ディザ電流の振幅を大きくし、
前記経路制御装置は、前記指示電流が前記第1所定電流以上であっても、前記圧力検出部が検出した検出圧力と前記指示電流との間にヒステリシスが生じたときには、前記第2還流素子をオフして、前記フライバック電流が前記第1還流経路を通るようにすることを特徴とする電磁比例制御弁の制御装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1つに記載の電磁比例制御弁の制御装置において、
前記第1還流素子の周辺温度を検出する温度検出部を更に備え、
前記経路制御装置は、前記温度検出部が検出した検出温度が所定温度以上であるときには、前記指示電流が前記第1所定電流未満であったとしても、前記第2還流素子をオンして、前記フライバック電流が前記第2還流経路を通るようにすることを特徴とする電磁比例制御弁の制御装置。
【請求項5】
コイルに供給する電流に比例した弁開度で作動流体の圧力を制御する電磁比例制御弁を駆動させる電磁比例制御弁の制御装置であって、
前記コイルに接続され、オン時に該コイルに電流を流す駆動素子と、
前記駆動素子に、前記コイルに供給すべき目標電流を示す信号を出力するプリドライバ回路と、
前記プリドライバ回路からの信号に基づいて、前記駆動素子からコイルに供給される電流を検出する電流検出部と、
前記コイルに並列に接続され、前記駆動素子のオフ時に前記コイルから放出されるフライバック電流を該コイルに還流させるための第1還流素子と、
前記コイル及び前記第1還流素子に並列に接続され、オンオフ制御可能であり、オン時に前記フライバック電流を該コイルに還流可能な第2還流素子と、
前記第2還流素子のオンオフを制御することで、前記フライバック電流の還流経路を、前記第1還流素子を通る第1還流経路と、前記第2還流素子を通る第2還流経路とに切換制御可能な経路制御装置と、を備え、
前記第1還流素子は、前記第2還流素子と比較して、前記フライバック電流の減衰速度が速い素子であり、
前記目標電流は、前記電磁比例制御弁の要求出力に基づく指示電流と該指示電流に応じた振幅のディザ電流とに基づいて設定されており、
前記経路制御装置は、前記電流検出部が検出した電流値に基づいて、前記第1還流経路及び前記第2還流経路の一方を選択することを特徴とする電磁比例制御弁の制御装置。
【請求項6】
請求項5に記載の電磁比例制御弁の制御装置において、
前記経路制御装置は、前記電流検出部が検出した電流の平均である平均電流が所定電流未満のときには、前記第2還流素子をオフして、前記フライバック電流が前記第1還流経路を通るようにする一方で、前記平均電流が前記所定値以上のときには、前記第2還流素子をオンして、前記フライバック電流が前記第2還流経路を通るようにすることを特徴とする電磁比例制御弁の制御装置。
【請求項7】
請求項5に記載の電磁比例制御弁の制御装置において、
前記経路制御装置は、前記電流検出部が検出した実際の電流における前記ディザ電流の振幅が所定幅未満のときには、前記第2還流素子をオフして、前記フライバック電流が前記第1還流経路を通るようにする一方で、前記ディザ電流の振幅が前記所定幅以上のときには、前記第2還流素子をオンして、前記フライバック電流が前記第2還流経路を通るようにすることを特徴とする電磁比例制御弁の制御装置。
【請求項8】
コイルに供給する電流に比例した弁開度で作動流体の圧力を制御する電磁比例制御弁を駆動させる駆動回路における電磁比例制御弁の制御方法であって、
前記駆動回路は、
前記コイルに接続され、オン時に該コイルに電流を流す駆動素子と、
前記駆動素子に、前記コイルに供給すべき目標電流を示す信号を出力するプリドライバ回路と、
前記コイルに並列に接続され、前記駆動素子のオフ時に前記コイルから放出されるフライバック電流を該コイルに還流させるための第1還流素子と、
前記コイル及び前記第1還流素子に並列に接続され、オンオフ制御可能であり、オン時に前記フライバック電流を該コイルに還流可能な第2還流素子と、
を備え、
前記第1還流素子は、前記第2還流素子と比較して、前記フライバック電流の減衰速度が速い素子であり、
前記目標電流は、前記電磁比例制御弁の要求出力に基づく指示電流と該指示電流に応じた振幅のディザ電流とに基づいて設定されており、
前記指示電流が第1所定電流未満のときには、前記第2還流素子をオフして、前記フライバック電流が前記第1還流経路を通るようにする一方で、前記指示電流が前記第1所定電流以上のときには、前記第2還流素子をオンして、前記フライバック電流が前記第2還流経路を通るようにすることを特徴とする電磁比例制御弁の制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
ここに開示された技術は、電磁比例制御弁駆動用の制御装置に関する技術分野に属する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、コイルに供給する電流に比例した弁開度で作動流体の圧力を制御する電磁比例制御弁が知られている。電磁比例制御弁は、機械的な摩擦抵抗等の影響により、供給される電流と出力する圧力との間にヒステリシスが生じることが知られている。このヒステリシスを解消するために、電磁比例制御弁に微量振動を与えるためのディザ電流を電磁比例制御弁に供給することが行われている。
【0003】
例えば、特許文献1には、比例電磁弁の作動コイルをパルス幅変調電流の積算量によりデジタル制御するとき、出力段回路に前記作動コイルと並列に抵抗を付加し、電流オフ時の電流減少速度を速くして作動ヒステリシスを消去するディザ波形に対応する電流の追随を安定化した比例電磁弁の制御装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平10-184972号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、コイルの特性上、コイルに供給する電流が小さいときには、ディザ電流の振幅(以下、ディザ振幅という)を大きく出来ないという問題がある。
【0006】
すなわち、図10の上図に示すように、電磁比例制御弁のコイルに供給する目標電流は、指示電流と該指示電流に応じて設定されたディザ電流とを合わせた電流波形になる。指示電流は、目標電流の1周期分の平均値に相当し、ディザ振幅は、該平均値からの波形の山または谷までの幅に相当する。駆動素子を作動させるプリドライバは、この目標電流の波形に基づいて、駆動素子をオンオフするPWM信号を生成する。
【0007】
PWM信号に基づいて駆動素子がオンオフすると、RL負荷駆動波形が連続して形成される。このRL負荷駆動波形の集合が電磁比例制御弁のコイルに実際に流れる電流となる。電流が上昇する期間は、RL負荷駆動波形の立ち上がり部分が寄与する一方で、電流が減少する期間は、RL負荷駆動波形の立ち下がり部分が寄与する。RL負荷駆動波形の立ち下がり部分は、フライバック電流が減衰する部分に相当するところ、図10の下図に示すように指示電流が小さい第2電流のときには、指示電流が大きい第1電流のときと比較して減衰速度が遅くなる。一方で、ディザ電流の周期(図中のディザ周期)は、電磁比例制御弁に与える微量振動に応じて決まっている。このため、指示電流が小さいときに、決まった周期で電流を十分に減少させるには、ディザ振幅を小さくする他なくなってしまう。
【0008】
しかしながら、ディザ振幅が小さい場合、電磁比例制御弁に与える微量振動が不十分になって、ヒステリシスが十分に解消しないおそれがある。
【0009】
これに対して、特許文献1のように、電磁比例制御弁のコイルと並列に抵抗を配置して、フライバック電流を積極的に消費させることが考えられる。しかしながら、特許文献1の構成では、コイルに供給する電流が比較的大きく、十分なディザ振幅のディザ電流とすることができる場合にも、損失が大きくなってしまって、駆動素子等が設けられたチップや基板の発熱が促されてしまう。駆動素子が発熱するとオン抵抗が上昇するため、目標電流と電磁比例制御弁に供給される電流との間にずれが生じるおそれがある。
【0010】
ここに開示された技術は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、電磁比例制御弁の制御性を向上させることができる制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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