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公開番号
2024124960
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-13
出願番号
2023032979
出願日
2023-03-03
発明の名称
ベーカリー食品用の品質改良剤、及びそれを含むベーカリー食品
出願人
アピ株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
A21D
2/18 20060101AFI20240906BHJP(ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地)
要約
【課題】コメ粉などの穀物粉を原料とするベーカリー食品において、品質を改良すること(例えば、外観の膨らみを増すこと、食感を改善すること)を課題とする。
【解決手段】加圧加熱処理されたエンドウマメデンプンを含有する、ベーカリー食品用の品質改良剤を提供する。ここで、ベーカリー食品は、コメ粉配合ベーカリー食品であることが好ましい。また、当該エンドウマメデンプンを含有する品質改良剤と、コメ粉と、を含有するベーカリー食品を提供する。ここで、エンドウマメデンプンの含有量は、前記エンドウマメデンプンと前記コメ粉との合計量に対して、10質量%以下であることが好ましい。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
加圧加熱処理されたエンドウマメデンプンを含有する、ベーカリー食品用の品質改良剤。
続きを表示(約 650 文字)
【請求項2】
前記ベーカリー食品は、米粉配合ベーカリー食品である、請求項1に記載の品質改良剤。
【請求項3】
前記エンドウマメデンプンは、その保水量(保持水分質量/エンドウマメデンプンの乾燥質量)が2.5%以上である、請求項1又は2に記載の品質改良剤。
【請求項4】
前記エンドウマメデンプンのRVA測定による最終粘度が4000cP以下である、請求項1又は2に記載の品質改良剤。
【請求項5】
前記エンドウマメデンプンのRVA測定による最終粘度が1000cP以上である、請求項1又は2に記載の品質改良剤。
【請求項6】
前記エンドウマメデンプンのRVA測定による昇温開始時の粘度が30cP以上である、請求項1又は2に記載の品質改良剤。
【請求項7】
前記エンドウマメデンプンのRVA測定による昇温開始時の粘度が2000cP以下である、請求項1又は2に記載の品質改良剤。
【請求項8】
前記エンドウマメデンプンのRVA測定によるセットバック値が200cP以上である、請求項1又は2に記載の品質改良剤。
【請求項9】
前記エンドウマメデンプンのRVA測定によるセットバック値が2500cP以下である、請求項1又は2に記載の品質改良剤。
【請求項10】
請求項1又は2に記載の品質改良剤と、コメ粉と、を含有するベーカリー食品用ミックス粉。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベーカリー食品用の品質改良剤;より具体的に、エンドウマメデンプンを含む、コメ粉配合ベーカリー食品用の品質改良剤に関する。更に本発明は、それを含むベーカリー食品用ミックス粉、ベーカリー食品用生地、及びベーカリー食品に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
ベーカリー食品とは、典型的にはベーキング(焼成)加工して得られる食品であり、つまり、高温度の空気の中で食品原料を熱加工して得られる食品である。例えば、穀物粉を主原料とする生地を膨化させて、香りや焼き色を付加することで得られる、パン類、クッキー、ケーキなどをベーカリー食品という。
【0003】
前述の通り、ベーカリー食品の原料には、典型的にはコムギ粉などの穀物粉が含まれるが、コムギ粉以外の穀物粉(コメ粉など)を原料とする、各種ベーカリー食品(例えばコメ粉パンなど)も知られている(例えば、特許文献1~3、及び非特許文献1参照)。特許文献1及び2には、コメ粉を含有する油ちょうベーカリー(ドーナツなど)用ミックス粉において、更にα化デンプンを配合することで油ちょうベーカリーの硬い食感を和らげることが提案されている。特許文献3には、コメ粉パン用ミックス粉において、サイリウムとダイズマメ粉を配合することで、コメ粉パンの膨らみや食感を改善することが提案されている。非特許文献1には、一般的に、米粉パンは硬くなりやすいこと;米のアミロース含有率が、米粉パンの膨らみ、形や柔らかさ・硬さに影響し、アミロース含有率が高いと形はよくなるが、硬くなりやすいパンとなること;高アミロース米として、越のかおり、ミズホチカラ、モミロマン、などの品種が知られており、それぞれ、アミロース含量が33%、24%、24%である場合があること、などが記載されている。非特許文献2にも、各種米品種のアミロース含有率が記載されているが;アミロース含量には、見かけのアミロース含量(アミロペクチンの超長鎖もアミロースとして含む)と、純粋なアミロース含量とがあることが記載されている。
【0004】
また、エンドウマメ粉又はエンドウマメデンプンを、各種ベーカリー食品などの原料として用いることも提案されている(例えば、特許文献4~5)。特許文献4には、緑豆又はエンドウに由来する豆類から得られる豆類デンプンを、パンなどの種々の食品原料とすることが提案されている。特許文献5には、エンドウマメ粉とコメ粉とを原料とするペーストリーウインナパン(pastry-Viennese bakery)が開示されている。ただし、特許文献4及び5のエンドウマメ粉又はエンドウマメデンプンは、加熱処理されるとはされていない。
【0005】
穀物粉(又は穀粉)は加圧加熱処理、つまりエクストルーダー処理されて、ベーカリー食品の原料として利用したり、その他の種々の食品原料又は添加剤として利用することが提案されている(特許文献7~10)。特許文献6には、コメ粉などの穀粉を水とともにエクストルーダーで加熱加圧処理することで発泡粉末化し、それをベーカリー食品の原料とすることが提案されている。特許文献7には、デンプン含量の多い穀類を水とともにスクリュー押し出し機によって加圧加熱したα化デンプン含有穀粉を、冷凍加工食品の原料とすることが提案されている。特許文献8には、デンプン含量の多い穀粉を乳化剤やイオンの存在下に加熱混錬して得たα化デンプンを、加工食品の品質改良剤とすることが提案されている。特許文献9には、デンプン含有量の穀類又は穀粉に水を加えて加圧加熱して得たα化デンプンをパン粉あるいは粉末状にして、加工食品の品質改良剤とすることが提案されている。特許文献10には、混錬加熱装置で豆を高圧にして押し出すことにより、豆の発泡食品を得ることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-73904号
特開2021-73905号
特許第6304673号
特許第6679833号
特表2002-527044号
特開2013-90628号
特開平4-179433号
特開昭61-47162号
特公平4-24030号
特開昭60-227649号
【非特許文献】
【0007】
ウエブサイト「みんなの農業広場」(URL: https://www.jeinou.com/benri/rice/2010/05/260935.html)
日本食品科学工学会誌 第66巻 第8号 P.290-298 2019年(URL:https://www.jstage.jst.go.jp/article/nskkk/66/8/66_290/_pdf/-char/ja)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前述の通り、コメ粉などの穀物粉を原料とするベーカリー食品が知られているが;それらは、コムギ粉を原料とするベーカリー食品と比較して、ベーキング後の膨らみが不足したり、また、優れた食感(柔らかい、口の中でのまとまりがよい、べたべたしないなど)が必ずしも得られないことが知られていた。そこで、本発明は、コメ粉などの穀物粉を原料とするベーカリー食品において、品質を改良すること(例えば、外観の膨らみを増すこと、食感を改善すること)を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち本発明は、以下に示すベーカリー食品用の品質改良剤に関する。
[1]加圧加熱処理されたエンドウマメデンプンを含有する、ベーカリー食品用の品質改良剤。
[2]前記ベーカリー食品は、米粉配合ベーカリー食品である、前記[1]に記載の品質改良剤。
[3]前記エンドウマメデンプンは、その保水量(保持水分質量/エンドウマメデンプンの乾燥質量)が2.5%以上である、前記[1]又は[2]に記載の品質改良剤。
[4]前記エンドウマメデンプンのRVA測定による最終粘度が4000cP以下である、前記[1]~[3]のいずれかに記載の品質改良剤。
[5]前記エンドウマメデンプンのRVA測定による最終粘度が1000cP以上である、前記[1]~[4]のいずれかに記載の品質改良剤。
[6]前記エンドウマメデンプンのRVA測定による昇温開始時の粘度が30cP以上である、前記[1]~[5]のいずれかに記載の品質改良剤。
[7]前記エンドウマメデンプンのRVA測定による昇温開始時の粘度が2000cP以下である、前記[1]~[6]のいずれかに記載の品質改良剤。
[8]前記エンドウマメデンプンのRVA測定によるセットバック値が200cP以上である、前記[1]~[7]のいずれかに記載の品質改良剤。
[9]前記エンドウマメデンプンのRVA測定によるセットバック値が2500cP以下である、前記[1]~[8]のいずれかに記載の品質改良剤。
【0010】
また本発明は、以下に示す、品質改良剤を含有するベーカリー食品用ミックス粉に関する。
[10]前記[1]~[9]のいずれかに記載の品質改良剤と、コメ粉と、を含有するベーカリー食品用ミックス粉。
[11]前記エンドウマメデンプンの含有量は、前記エンドウマメデンプンと前記コメ粉との合計に対して、10質量%以下である、前記[10]に記載のベーカリー食品用ミックス粉。
[12]前記コメ粉は、うるち米のコメ粉である、前記[10]又は[11]に記載のベーカリー食品用ミックス粉。
[13]前記コメ粉は、その見かけのアミロース含量が23質量%以下である、前記[10]~[12]のいずれかに記載のベーカリー食品用ミックス粉。
[14]前記ベーカリー食品はパン類である、前記[10]~[13]のいずれかに記載のベーカリー食品用ミックス粉。
(【0011】以降は省略されています)
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