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公開番号
2024124909
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-13
出願番号
2023032888
出願日
2023-03-03
発明の名称
時計用ムーブメントおよび時計
出願人
セイコーウオッチ株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
G04B
11/02 20060101AFI20240906BHJP(時計)
要約
【課題】ぜんまいの過度なトルクが脱進・調速機構に伝達されることを抑制するとともに、ムーブメントの外観を悪化させることなく部品の摩耗を抑制できる時計用ムーブメントを提供する。
【解決手段】ムーブメントは、ぜんまいを巻き上げ可能に設けられた角穴車30と、角穴車30を回転軸線O回りに回転可能に支持する香箱受12と、香箱受12に対して変位不能に配置され、回転軸線Oを中心とする周方向に沿って延びるガイド溝43が形成されたスライダ座41と、回転軸線Oの軸方向に沿って延びる中心軸線Pを有し、ガイド溝43に挿入されているとともにガイド溝43に沿って回転軸線Oを中心として変位するピン50と、スライダ座41に沿って配置され、ピン50を保持するスライダ60と、ピン50に支持され、香箱受12に対して中心軸線Pを中心に回動可能に配置され、角穴車30と噛み合う爪部72を有するこはぜ体70と、を備える。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
ぜんまいを巻き上げ可能に設けられた角穴車と、
前記角穴車を回転軸線回りに回転可能に支持する香箱受と、
前記香箱受に対して変位不能に配置され、前記回転軸線を中心とする周方向に沿って延びるガイド溝が形成されたスライダ座と、
前記回転軸線の軸方向に沿って延びる中心軸線を有し、前記ガイド溝に挿入されているとともに前記ガイド溝に沿って前記回転軸線を中心として変位するピンと、
前記スライダ座に沿って配置され、前記ピンを保持するスライダと、
前記ピンに支持され、前記香箱受に対して前記中心軸線を中心に回転可能に配置され、前記角穴車と噛み合う爪部を有するこはぜ体と、
を備える時計用ムーブメント。
続きを表示(約 990 文字)
【請求項2】
前記スライダは、前記香箱受と前記スライダ座との間に配置されている、
請求項1に記載の時計用ムーブメント。
【請求項3】
前記こはぜ体は、前記ピンに回転可能に支持されている、
請求項1に記載の時計用ムーブメント。
【請求項4】
前記香箱受および前記スライダ座の一方には、前記軸方向から見て前記ガイド溝に沿って延びる副ガイド溝が形成され、
前記スライダは、前記副ガイド溝に挿入されて前記副ガイド溝の内側を前記ガイド溝の延在方向に沿って変位可能な回転止めを有し、前記回転止めが前記副ガイド溝の幅方向の変位を規制されることで、前記ピンが前記回転軸線を中心として変位する場合に前記中心軸線回りの回転を規制されている、
請求項1に記載の時計用ムーブメント。
【請求項5】
前記こはぜ体は、前記スライダに対して回転不能に設けられている、
請求項4に記載の時計用ムーブメント。
【請求項6】
前記ピンは、前記スライダと一体に形成されている、
請求項1に記載の時計用ムーブメント。
【請求項7】
前記スライダ座の降伏応力は、前記香箱受の降伏応力よりも大きい、
請求項1に記載の時計用ムーブメント。
【請求項8】
前記ピンは、前記ガイド溝の前記周方向の端部で前記スライダ座に当接して前記周方向の移動を規制される、
請求項1に記載の時計用ムーブメント。
【請求項9】
前記こはぜ体の外側に配置され、前記爪部を前記角穴車に向けて付勢するように前記こはぜ体を押圧可能に設けられたこはぜバネと、
前記こはぜバネの前記こはぜ体側の接近を規制する位置決め部と、
をさらに備え、
前記こはぜバネは、片持ち支持され、
前記位置決め部は、前記軸方向に直交する方向に張り出して前記こはぜバネの前記軸方向の変位を規制する規制部を有する、
請求項1に記載の時計用ムーブメント。
【請求項10】
前記ピンに外挿され、前記ピンと前記こはぜ体との間に介在する第1スペーサをさらに備える、
請求項1に記載の時計用ムーブメント。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、時計用ムーブメントおよび時計に関するものである。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、機械式時計のムーブメントは、動力ぜんまいが収容された香箱車と、ぜんまいを巻き上げる角穴車と、角穴車を回転させる巻上輪列と、を備えている。角穴車には、巻き上げたぜんまいの巻き解けを防止するために、角穴車の逆転を規制するこはぜが係合する。さらに、ぜんまいの過度なトルクが脱進・調速機構に伝達されることを抑制するために、ぜんまいを巻き上げる角穴車の回転を停止した際に、角穴車をある程度逆転させてぜんまいを緩める機構がムーブメントに設けられる場合がある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、角穴車と噛み合うこはぜを、角穴車の回転により地板または受に形成された長孔に沿って揺動する歯車とし、角穴車の一方向の回転時にこはぜが片側揺動端のストッパーで回転止められるぜんまい巻き上げ機構が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
実開昭52-166555号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されたぜんまい巻き上げ機構では、角穴車の回転によりこはぜが長孔に沿って移動する際に、長孔の側壁面に高速で摺動するので、長孔の側壁面に摩耗が生じる可能性がある。一方で、長孔が形成される地板または受に耐摩耗性を向上させる表面処理を施すと、ムーブメントの外観が悪化する可能性がある。したがって、ぜんまいの過度なトルクが脱進・調速機構に伝達されることを抑制できる時計用ムーブメントにおいては、ムーブメントの外観を悪化させることなく部品の摩耗を抑制するという課題がある。
【0005】
そこで本発明は、ぜんまいの過度なトルクが脱進・調速機構に伝達されることを抑制するとともに、ムーブメントの外観を悪化させることなく部品の摩耗を抑制できる時計用ムーブメント、およびその時計用ムーブメントを備えた時計を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る時計用ムーブメントは、ぜんまいを巻き上げ可能に設けられた角穴車と、前記角穴車を回転軸線回りに回転可能に支持する香箱受と、前記香箱受に対して変位不能に配置され、前記回転軸線を中心とする周方向に沿って延びるガイド溝が形成されたスライダ座と、前記回転軸線の軸方向に沿って延びる中心軸線を有し、前記ガイド溝に挿入されているとともに前記ガイド溝に沿って前記回転軸線を中心として変位するピンと、前記スライダ座に沿って配置され、前記ピンを保持するスライダと、前記ピンに支持され、前記香箱受に対して前記中心軸線を中心に回転可能に配置され、前記角穴車と噛み合う爪部を有するこはぜ体と、を備える。
【0007】
第1の態様によれば、ぜんまいを巻き上げる際に角穴車を回転させると、爪部を介してこはぜ体に角穴車の回転方向の力が加わる。ここでこはぜ体は、ピンに支持されているので、ガイド溝に案内されてガイド溝内を移動するピンとともに、回転軸線回りを角穴車と同一方向に回動する。ぜんまいの巻き上げを停止すると、ぜんまいの巻き解けの復元力により角穴車には巻き上げ時の回転方向とは反対方向のトルクが作用する。すると、角穴車が逆転し始める。この際、こはぜ体は、角穴車の逆転に伴ってピンとともに回転軸線回りを角穴車と同一方向に回動する。このように、ぜんまいの巻き上げを停止した場合に、こはぜ体の回動とともにガイド溝の長さ分だけ角穴車の逆転が許容されるので、ぜんまいの過度なトルクが脱進・調速機構に伝達されることを抑制できる。
そして、スライダ座にこはぜ体の回転軸線回りの回動を案内するガイド溝が形成されているので、こはぜ体およびピンが回転軸線回りに回動する際に香箱受に摺接することを抑制できる。このため、香箱受に対して材質変更や表面処理等を行うことなく、こはぜ体の回転軸線回りの回動に対する時計用ムーブメントの耐摩耗性を向上させることができる。しかも、ピンを保持するスライダがスライダ座に沿って配置されているので、ピンがスライダ座に対して傾くことを抑制され、ピンに支持されたこはぜ体が意図せず香箱受に摺接することを抑制できる。したがって、ぜんまいの過度なトルクが脱進・調速機構に伝達されることを抑制できる時計用ムーブメントにおいて、その外観を悪化させることなく部品の摩耗を抑制できる。
さらに、スライダ座、ピン、スライダおよびこはぜ体をユニット化できるので、そのユニットに削れが発生した際には、香箱受を交換することなく、ユニットの交換により損耗した部品を交換できる。したがって、アフターサービス性を向上させることができる。
【0008】
本発明の第2の態様に係る時計用ムーブメントは、上記第1の態様に係る時計用ムーブメントにおいて、前記スライダは、前記香箱受と前記スライダ座との間に配置されていてもよい。
【0009】
第2の態様によれば、スライダがピンの回動に伴って香箱受およびスライダ座に対して摺動する箇所が香箱受とスライダ座との間に位置する。これにより、香箱受とスライダとの摺動箇所、およびスライダ座とスライダとの摺動箇所に注油しても、油が時計用ムーブメントの外表面に染み出ることを抑制できる。したがって、時計用ムーブメントの外観の悪化を抑制できる。
【0010】
本発明の第3の態様に係る時計用ムーブメントは、上記第1の態様または第2の態様に係る時計用ムーブメントにおいて、前記こはぜ体は、前記ピンに回転可能に支持されていてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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