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公開番号2024127240
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023036254
出願日2023-03-09
発明の名称時計用部品の加飾方法、および、時計用部品
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G04B 19/06 20060101AFI20240912BHJP(時計)
要約【課題】意匠性を高めることができる時計用部品の加飾方法および時計用部品を提供すること。
【解決手段】本開示の時計用部品の加飾方法は、第1領域、および、第1領域に関連する第2領域を有する時計用部品に、レーザ照射により加飾を施す時計用部品の加飾方法であって、第2領域に、第1レーザを照射することで、第2領域の面粗度を第1領域よりも大きくする第1レーザ照射工程と、第1レーザ照射工程の後に、第1領域および第2領域に第2レーザを照射することで、第1領域および第2領域の表面に酸化被膜を形成する第2レーザ照射工程と、を有することを特徴とする。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
第1領域、および、前記第1領域に関連する第2領域を有する時計用部品に、レーザ照射により加飾を施す時計用部品の加飾方法であって、
前記第2領域に、第1レーザを照射することで、前記第2領域の面粗度を前記第1領域よりも大きくする第1レーザ照射工程と、
前記第1レーザ照射工程の後に、前記第1領域および前記第2領域に第2レーザを照射することで、前記第1領域および前記第2領域の表面に酸化被膜を形成する第2レーザ照射工程と、を有する
ことを特徴とする時計用部品の加飾方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の時計用部品の加飾方法において、
前記第2レーザ照射工程では、前記第1領域および前記第2領域の表面に前記酸化被膜を形成することで所望の色相を発現させる
ことを特徴とする時計用部品の加飾方法。
【請求項3】
請求項1に記載の時計用部品の加飾方法において、
前記第2レーザ照射工程では、前記第1領域および前記第2領域に跨って走査しながらレーザ照射を行う
ことを特徴とする時計用部品の加飾方法。
【請求項4】
請求項3に記載の時計用部品の加飾方法において、
前記第2レーザ照射工程では、走査中にレーザ強度を変えることで、前記酸化被膜の膜厚を変化させる
ことを特徴とする時計用部品の加飾方法。
【請求項5】
請求項1に記載の時計用部品の加飾方法において、
前記第1レーザ照射工程では、前記第2領域の面粗度を1.5μm以上、かつ、4.0μm以下となるように前記第1レーザを照射し、
前記第1レーザを照射された前記第2領域の表面で反射される反射光は、前記第1レーザを照射されない前記第1領域の表面で反射される反射光に比べて、複数の視野角における明度L*の平均値が大きくなる
ことを特徴とする時計用部品の加飾方法。
【請求項6】
請求項1に記載の時計用部品の加飾方法において、
前記第1レーザ照射工程では、前記第2領域の面粗度を4.0μmより大きくなるように前記第1レーザを照射し、
前記第1レーザを照射された前記第2領域の表面で反射される反射光は、前記第1レーザを照射されない前記第1領域の表面で反射される反射光に比べて、複数の視野角における明度L*の平均値が小さくなる
ことを特徴とする時計用部品の加飾方法。
【請求項7】
第1領域、および、前記第1領域に関連する第2領域を有し、前記第1領域および前記第2領域の表面に酸化被膜が形成された時計用部品であって、
前記第2領域は、前記第1領域よりも面粗度が大きい
ことを特徴とする時計用部品。
【請求項8】
請求項1に記載された時計用部品において、
前記第2領域は、前記第1領域の周囲に配置されており、
前記第1領域および前記第2領域は、色相が同じで明度L*が異なる
ことを特徴とする時計用部品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、時計用部品の加飾方法、および、時計用部品に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、基材の表面に、金属酸化物を含む多層膜として構成される調色膜が形成された時計用部品が開示されている。特許文献1では、調色膜により外観の色調を調整することで、審美性を優れたものにできるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-124267号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、外観の色調を調整することはできるものの、明度を変更させることは難しいため、さらに意匠性を高めることができないといった問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の時計用部品の加飾方法は、第1領域、および、前記第1領域に関連する第2領域を有する時計用部品に、レーザ照射により加飾を施す時計用部品の加飾方法であって、前記第2領域に、第1レーザを照射することで、前記第2領域の面粗度を前記第1領域よりも大きくする第1レーザ照射工程と、前記第1レーザ照射工程の後に、前記第1領域および前記第2領域に第2レーザを照射することで、前記第1領域および前記第2領域の表面に酸化被膜を形成する第2レーザ照射工程と、を有することを特徴とする。
【0006】
本開示の時計用部品は、第1領域、および、前記第1領域に関連する第2領域を有し、前記第1領域および前記第2領域の表面に酸化被膜が形成された時計用部品であって、前記第2領域は、前記第1領域よりも面粗度が大きいことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
第1実施形態に係る時計を示す正面図。
第1実施形態の文字板の概略を示す正面図。
第1実施形態のレーザ加工装置の概略を示す構成図。
面粗度と明度L*との関係を示す図。
第2実施形態の文字板の概略を示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[第1実施形態]
以下、本開示の実施形態の時計1を図面に基づいて説明する。
図1は、時計1を示す正面図である。本実施形態では、時計1は、ユーザーの手首に装着される腕時計として構成される。
図1に示すように、時計1は、金属製のケース2を備える。そして、ケース2の内部には、円板状の文字板10と、秒針3、分針4、時針5と、りゅうず7と、Aボタン8と、Bボタン9とを備える。なお、文字板10は、本開示の時計用部品の一例である。
【0009】
[文字板]
図2は、文字板10の概略を示す正面図である。
図2に示すように、本実施形態では、文字板10は、色相が同じであるものの、明度L*が異なる第1領域11、および、第2領域12を備えている。本実施形態では、第1領域11の中央に、ウサギを模した第2領域12が配置されている。換言すると、ウサギを模した第2領域12の周囲に第1領域11が配置されている。なお、第2領域12の周囲に第1領域11が配置される態様は、本開示の第1領域11と第2領域12との関連の一例である。
【0010】
本実施形態では、文字板10は、チタンを用いて構成されている。そして、文字板10の表面には、第1領域11および第2領域12にわたって酸化被膜が形成されている。本実施形態では、文字板10に所定の膜厚の酸化被膜が形成されることで、所望の色相を発現するように構成されている。すなわち、本実施形態では、文字板10は、表面に酸化被膜が形成されることで加飾が施されている。
(【0011】以降は省略されています)

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