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公開番号
2024132953
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-01
出願番号
2024035648
出願日
2024-03-08
発明の名称
時計ムーブメント
出願人
ロレックス・ソシエテ・アノニム
,
ROLEX SA
代理人
弁理士法人第一国際特許事務所
主分類
G04B
17/06 20060101AFI20240920BHJP(時計)
要約
【課題】発振器の発振周波数の微細且つ信頼できる調整を可能にする、調速システムを提供する。
【解決手段】調速システム150は、フレーム6と、フレーム6に関して幾何学的軸A4周りに旋回される、組立てんぷ4と、組立てんぷ4と弾性戻しシステム1、2、3が発振器100を形成するよう、組立てんぷ4をフレーム6へ連結させることが意図される、弾性戻しシステム1、2、3と、を含み、弾性戻しシステム1、2、3は、第一剛性k1を有する第一ひげぜんまい1の形状の、第一弾性戻し要素と、第二剛性k2を有する、第二弾性戻し要素2と、第三剛性k3を有する、第三弾性戻し要素3と、を含み、第一弾性戻し要素1と第二弾性戻し要素2とは、組立てんぷ4とフレーム6との間で、直列に組付けられ、第三弾性戻し要素3と第二弾性戻し要素2とは、フレーム6と第一弾性戻し要素1との間で、並列に組付けられる。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
調速システム(150)と、
調整装置(200)と、
を含む、時計ムーブメント(300)であって、
前記調速システム(150)は、
フレーム(6)と、
前記フレーム(6)に関して幾何学的軸(A4)周りに旋回される、組立てんぷ(4)であり、前記組立てんぷ(4)の慣性を調整する可動ねじまたは慣性ブロック(43a、43b及び44a、44b)を含む、前記組立てんぷ(4)と、
前記組立てんぷ(4)と弾性戻しシステム(1、2、3)が発振器(100)を形成するよう、前記組立てんぷ(4)を前記フレーム(6)へ連結させることが意図される、弾性戻しシステム(1、2、3)と、
を含み、
前記弾性戻しシステム(1、2、3)は、
第一剛性k1を有する第一ひげぜんまい(1)の形状の、第一弾性戻し要素と、
第二剛性k2を有する、第二弾性戻し要素(2)と、
第三剛性k3を有する、第三弾性戻し要素(3)と、
を含み、
前記第一弾性戻し要素(1)と前記第二弾性戻し要素(2)とは、前記組立てんぷ(4)と前記フレーム(6)との間で、直列に組付けられ、
前記第三弾性戻し要素(3)と前記第二弾性戻し要素(2)とは、前記フレーム(6)と前記第一弾性戻し要素(1)との間で、並列に組付けられる、
時計ムーブメント(300)。
続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
前記調整装置(200)は、前記第三弾性戻し要素(3)の第三剛性k3を変更する装置である、特に前記第三弾性戻し要素(3)の有効長を変更する装置である、特に前記第三弾性戻し要素(3)の少なくとも1つのブレード(31)の有効長を変更する装置である、
請求項1に記載の時計ムーブメント(300)。
【請求項3】
k2+k3>k1、またはk2+k3>>k1、特にk2+k3>10×k1である、及びまたは
前記第二剛性k2は、前記第一剛性k1より実質的に大きい、特に前記第二剛性k2は、前記第一剛性k1より実質的に大きく、前記第三剛性k3より実質的に大きい、
請求項1または2に記載の時計ムーブメント(300)。
【請求項4】
前記第一剛性k1と前記第三剛性k3とは、類似または同じオーダーである、特にk3=α×k1、ここで0.5≦α≦2である、及び
前記第二剛性k2は、前記第一剛性k1と前記第三剛性k3より実質的に大きい、特に, k2=β×k1及びまたはk2=β×k3、ここで10≦β≦80、好ましくはβ=20、またはβ≒20である、
請求項1から3のいずれか一項に記載の時計ムーブメント(300)。
【請求項5】
前記第二剛性k2と前記第三剛性k3とは、類似または同じオーダーである、特にk3=γ×k2、ここで0.5≦γ≦2である、及び
前記第二剛性k2と前記第三剛性k3とは、前記第一剛性k1より実質的に大きい、特にk2=δ×k1及びまたはk3=δ×k1、ここで100≦δ≦200、好ましくはδ=125またはδ≒125である、
請求項1から3のいずれか一項に記載の時計ムーブメント(300)。
【請求項6】
前記組立てんぷ(4)と前記弾性戻しシステム(1、2、3)とは、前記発振器(100)の発振周波数が、3Hzと8Hzの間、特に4Hzまたは5Hzであるよう、構成される及びまたは配置される、
請求項1から5のいずれか一項に記載の時計ムーブメント(300)。
【請求項7】
前記第一ひげぜんまい(1)は、特に第一ブレード(11)の第一中央端に配置され前記組立てんぷ(4)の前記てん輪(41)に固定された真(42)に固着されたひげ玉(14)を介して、前記組立てんぷ(4)に連結される、少なくとも1つの第一ブレード(11)を含む、
請求項1から6のいずれか一項に記載の時計ムーブメント(300)。
【請求項8】
前記第三弾性戻し要素(3)は、少なくとも1つの第二ブレード(31)を有する第二ひげぜんまい(3)を含み、その第二中央端(34)は、前記第二ひげぜんまい(3)を前記フレーム(6)へ固着することが意図される、
請求項1から7のいずれか一項に記載の時計ムーブメント(300)。
【請求項9】
前記第二弾性戻し要素(2)は、前記第一ひげぜんまい(1)及び前記第二ひげぜんまい(3)の可撓性ガイドを、特にRCCピボットを形成する、弾性ブレード(21a、21b、22a、22b)の少なくとも1つの組、特に2つの組を含み、前記ブレードの仮想交差中心は、前記軸(A4)が通過する点と一致する、
請求項1から8のいずれか一項に記載の時計ムーブメント(300)。
【請求項10】
前記時計ムーブメントは、接続部材(5)を含み、前記接続部材(5)は、第一及び第二接続手段(12、32)を受ける2つのプレート(51、52)を含み、前記2つのプレート(51、52)は、前記第二弾性戻し要素(2)により前記フレーム(6)に連結される、
請求項1から9のいずれか一項に記載の時計ムーブメント(300)。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、時計ムーブメント用調速システムに関する。本発明はまた、弾性戻し要素の剛性を変更する装置に関する。本発明は更に、当該調速システムまたは当該剛性変更用の装置を含む、時計ムーブメントに関する。本発明は最後に、当該時計ムーブメントまたは当該調速システムまたは当該剛性変更用の装置を含む、時計に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
機械式時計ムーブメントは、通常、慣性要素と弾性戻し要素、特にてん輪とひげぜんまいで構成される組立体の形状の、発振器が設けられる。
【0003】
このような組立体が、ムーブメントの正しい動作を保証するよう十分に正確な時間基準を構成するため、慣性要素または弾性戻し要素を調整する手段が用いられる。これらは、例えば、慣性要素の慣性を変化させる調整手段、または弾性戻し要素の剛性に作用する手段であってもよい。特に、慣性要素は、一日あたり数秒または数十秒の程度の、ムーブメントの歩度のある程度微細な調整を可能にするために移動可能な、慣性ブロックまたは調整ねじが設けられてもよい。これら慣性ブロックは、例えば、慣性要素が静止中に、より具体的にはムーブメントが静止中に、時計士により調整されてもよい。加えて、または代替的に、弾性戻し要素の剛性は、例えばインデックスを用いて、当該要素の実効長を変更することで調整されてもよい。このようなシステムは、慣性要素が動作中に調整可能という利点を有するが、慣性要素の慣性ブロックまたは調整ねじを移動することで与えられる正確性と比較して、十分に正確な調整を可能にするものではない。
【0004】
特許文献1は、第一弾性戻し要素に直接統合されるという特徴を有する、慣性要素に連結された第一弾性戻し要素の実効長を調整する装置に関する。特に、当該文献は、外端が弾性要素の組を含む、ひげぜんまいの形状の第一弾性戻し要素を開示する。これらは、ひげぜんまいの外端の末端部に対向してクランプを正確な態様で移動させるよう設計される。ひげぜんまいの実効長は、kはひげぜんまいの剛性であり、Iはてん輪の慣性である、k/Iの比率を変更することで、調整され、これによりひげぜんまいの剛性を、そして発振器の、即ち慣性要素/ひげぜんまい組立体の周波数を変更する。しかしながらこのような装置は、ひげぜんまいの実効長の変化に特に繊細である。実際、4Hzの公称周波数の発振器について、例えば、約10%のひげぜんまいの剛性の変更は、1日あたり数千秒の歩度の変化を生じる。このような調整装置では、1日あたり数秒から数十秒の程度の微調整を達成することは非常に難しい。所定のひげぜんまいについて、1日あたり約10秒で歩度を調整するために必要な長さの調整は、数十マイクロメートルと推定される。更に、ひげぜんまいの長さに直接作用させることは、発振器の動作を妨害しかねない。
【0005】
特許文献2は、機械式クロックの発振器を、電気式基準発振器と同期させる方法に関する。明細書の図2に示される特定の実施形態によれば、クロックの発振器は、それぞれの内端がてん真に固定され、それぞれの外端がフレームに固定された、好ましくは同じ寸法を有する、2つのひげぜんまいにより戻されるてん輪を含み、2つのひげぜんまいのうちの1つの有効長は、電気式基準発振器により制御される追加装置を用いて変更可能である。2つのひげぜんまいが並列に配置される、このような配置は、2つのばねのうちの単一の一つの剛性を変更可能なため、機械式クロックの歩度を調整可能な正確性を二倍にすることに寄与する。しかしながら、当該利点は、特にインデックスを用いて、1日あたり数秒または数十秒の程度の微調整を達成するには十分ではない。
【0006】
特許文献3は、てん輪の形状の慣性要素に連結されるひげぜんまいの形状の第一弾性戻し要素と、ひげぜんまいと直列に連結される第二弾性戻し要素を含むという特徴を有する、発振器を開示し、当該第二弾性戻し要素の剛性は、ひげぜんまいの剛性を変更させることなく第二弾性戻し要素に可変力またはトルクを付与するよう設計された、プレストレス手段により変更可能である。第二弾性戻し要素の剛性は、好ましくは、ひげぜんまいの剛性よりも大きく、これは第二弾性戻し要素の剛性を変更することで、ひげぜんまいの剛性に直接作用するよりも、歩度のより微細な調整を可能にすることを意味する。しかしながら、当該第二弾性戻し要素の剛性の変更は、てん輪の回転軸に対して、特に発振器の等時性に対して、ひげぜんまいの外端の位置を変化させることなく実施することが必要であり、これは実際には実現が難しい。
【0007】
特許文献4は、特許文献3の主題を形成するコンセプトと同様であるが、一体成形発振器用のコンセプトを開示する。特に当該発振器は、慣性要素の仮想ピボットを定義するよう設計された弾性ブレードで形成される可撓性ガイドと、可撓性ガイドに直列に配置された可撓性要素を含む発振器の剛性を調整する手段とを含む。これら調整手段もまた、可撓性ガイドが定義する仮想ピボットの位置決めを変化させることなく、剛性を変化させるために可撓性要素に可変力またはトルクを付与するよう設計されたプレストレス手段を含むが、これは実際には実現が難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
欧州特許出願公開第4006648号明細書
仏国特許出願公開第833085号明細書
欧州特許出願公開第4009115号明細書
欧州特許出願公開第4016194号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、上述の問題の克服に寄与し、従来技術から既知の調速システムを改善する、調速システムを提供することである。特に、本発明は、発振器の発振周波数の微細且つ信頼できる調整を可能にする、調速システムを提案する。このようなシステムのおかげで、調整は、発振器の動作中に、発振器に影響を与えることなく、実施可能である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第一態様によれば、主題は、以下の提案により定義される。
(【0011】以降は省略されています)
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