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公開番号2024124741
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-13
出願番号2023032628
出願日2023-03-03
発明の名称共重合体及び光学用ハードコートフィルム
出願人国立大学法人信州大学,日油株式会社
代理人個人,個人
主分類C08F 290/06 20060101AFI20240906BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】薄膜でも耐擦傷性、耐熱性、透明性、および耐湿性に優れるハードコートフィルムを形成できる共重合体を提供する。
【解決手段】 一般式(1)で示されるモノマー(A)、ポリエーテル骨格またはポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートであるモノマー(B)、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー(C)、及び前記モノマー(A)、(B)、(C)と共重合可能なその他のモノマー(D)を構成単位として含み、
一般式(1)で示されるモノマー(A)の含有量が1~45質量%、ポリエーテル骨格またはポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートであるモノマー(B)と、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー(C)の合計の含有量が25~90質量%、前記モノマー(A)、(B)、(C)と共重合可能なその他のモノマー(D)の含有量が5~74質量%であることを特徴とする共重合体。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(1)で示されるモノマー(A)、ポリエーテル骨格またはポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートであるモノマー(B)、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー(C)、及び前記モノマー(A)、(B)、(C)と共重合可能なその他のモノマー(D)を構成単位として含み、
下記一般式(1)で示されるモノマー(A)の含有量が1~45質量%、ポリエーテル骨格またはポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートであるモノマー(B)と、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー(C)の合計の含有量が25~90質量%、前記モノマー(A)、(B)、(C)と共重合可能なその他のモノマー(D)の含有量が5~74質量%であることを特徴とする共重合体。
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39
73
(一般式(1)中、Xは単結合、又は酸素原子を示す。)
続きを表示(約 53 文字)【請求項2】
請求項1に記載の共重合体を含むことを特徴とする光学用ハードコートフィルム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、薄膜においても耐擦傷性、耐熱性、透明性および耐湿性に優れる光学用ハードコートフィルムを作製することが可能な共重合体、及び該共重合体を含む光学用ハードコートフィルムに関するものである。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
プラスチックやガラス材料の光学用成形体への進出は著しく、液晶表示装置やプラズマディスプレイ、有機EL表示装置等のフラットディスプレイ、カラーフィルター用保護膜、 眼鏡レンズ、フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、TFT(Thin Film Transistor)用のプリズムレンズシート、非球面レンズ、光ディスク用コーティング剤および光ファイバー接続用接着剤、光導波路用コア材およびクラッド材等の様々な光学用成形体への検討が盛んに行われている。
これら光学用成形体に使用されるハードコートフィルムの要求される物性として、耐擦傷性や耐熱性、透明性や耐湿性が求められており、近年では小型化の需要も増加しており様々な検討が行われてきた。
ポリメチルメタクリレートに代表されるアクリル系樹脂は透明性に優れ、高い光線透過率や低複屈折率、低位相差の光学等方材料として使用され、かつ、フレキシブル性に優れ取扱いやすく注目されてきたが、一般的に、耐擦傷性や耐熱性、耐湿性に乏しく、近年需要が高まっている小型製品に適応できるよう薄膜化すると、さらに耐擦傷性や耐湿性に劣り用途が限られていた。
【0003】
耐擦傷性と耐熱性、及び耐湿性に優れるアクリル系樹脂としては、マレイミド類を共重合したマレイミド系共重合体等が知られている(特許文献1参照)。しかし、マレイミドの導入によりアクリル樹脂のメリットであった透明性が低下し、優れた耐熱性、耐湿性を付与するには透明性の維持は難しかった。
一方、耐熱性と透明性を有するアクリル系樹脂としては、分子鎖中に水酸基とエステル基とを有する化合物をラクトン環化縮合反応させることによって得られるラクトン環含有化合物が知られている(特許文献2参照)。しかし、薄膜状では充分な耐擦傷性や耐湿性は得られなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2008/050573号
特開2009-161583号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、薄膜でも耐擦傷性、耐熱性、透明性、および耐湿性に優れる光学用ハードコートフィルムを形成することが可能な共重合体、及び該共重合体を含む光学用ハードコートフィルムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、前記課題を解決すべく検討した結果、特定構造のモノマーを特定量含む共重合体を用いることにより上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、以下のものである。
【0007】
[1]下記一般式(1)で示されるモノマー(A)、ポリエーテル骨格またはポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートであるモノマー(B)、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー(C)、及び前記モノマー(A)、(B)、(C)と共重合可能なその他のモノマー(D)を構成単位として含み、
下記一般式(1)で示されるモノマー(A)の含有量が1~45質量%、ポリエーテル骨格またはポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートであるモノマー(B)と、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー(C)の合計の含有量が25~90質量%、前記モノマー(A)、(B)、(C)と共重合可能なその他のモノマー(D)の含有量が5~74質量%であることを特徴とする共重合体。
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73
(一般式(1)中、Xは単結合、又は酸素原子を示す。)
[2]上記[1]に記載の共重合体を含むことを特徴とする光学用ハードコートフィルム。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、薄膜でも耐擦傷性、耐熱性、透明性、および耐湿性に優れる光学用ハードコートフィルムを形成することが可能な共重合体、及び該共重合体を含む光学用ハードコートフィルムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を説明する。なお、本発明において「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルを包含する総称であり、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートを包含する総称であり、「(メタ)アクリロイル」とは、アクリロイル及びメタクリロイルを包含する総称である。
【0010】
<共重合体>
本発明の共重合体は、その構成単位として、下記一般式(1)で示されるモノマー(A)、ポリエーテル骨格またはポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートであるモノマー(B)、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートであるモノマー(C)、及び前記モノマー(A)、(B)、(C)と共重合可能なその他のモノマー(D)を含む。
また、本発明の共重合体は、下記一般式(1)で示されるモノマー(A)の含有量が1~40質量%、ポリエーテル骨格またはポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートであるモノマー(B)と、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー(C)の合計の含有量が25~90質量%、前記モノマー(A)、(B)、(C)と共重合可能なその他のモノマー(D)の含有量が5~74質量%である。
本発明の共重合体により、薄膜でも耐擦傷性、耐熱性、透明性、および耐湿性に優れる光学用ハードコートフィルム(以下、単にハードコートフィルムと記載することもある)を得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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