TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024155533
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2023070324
出願日2023-04-21
発明の名称共重合体及びその製造方法
出願人株式会社ENEOSマテリアル,国立大学法人信州大学
代理人個人,個人
主分類C08F 224/00 20060101AFI20241024BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】α-エキソメチレンラクトン化合物に由来する繰り返し単位を含み、かつ分子量及び分子量分布が精密に制御された共重合体を得ることができる共重合体の製造方法を提供すること。
【解決手段】式(3)で表される化合物と、式(4)で表される化合物とを含む単量体を、式(5)で表される化合物及びアニオン性重合開始剤の存在下で重合させる。式(3)中、R10は水素原子又はメチル基である。R1は、炭素数1~20のヒドロカルビル基等を表す。R2は2価の連結基を表す。Ar1は、式中の酸素原子に対してベンゼン環で結合し、当該ベンゼン環における2位及び6位の炭素に2級炭素又は3級炭素がそれぞれ結合し、4位の炭素に水素原子、塩素原子、フッ素原子、炭素数1~6のヒドロカルビル基又は炭素数1~6のヒドロカルビルオキシ基が結合した1価の基を表す。R3は炭素数2~10のアルキル基を表す。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024155533000013.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">31</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">170</com:WidthMeasure> </com:Image> 【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(3)で表される化合物と、下記式(4)で表される化合物とを含む単量体を、下記式(5)で表される化合物及びアニオン性重合開始剤の存在下で重合させる、共重合体の製造方法。
TIFF
2024155533000010.tif
33
170
(式(3)中、R
10
は水素原子又はメチル基である。R

は、炭素数1~20のヒドロカルビル基を表し、窒素、酸素、硫黄及びハロゲンよりなる群から選択される少なくとも1種の元素を有するヘテロ元素含有基で置換されていてもよい。式(4)中、R

は2価の連結基を表す。)
TIFF
2024155533000011.tif
10
170
(式(5)中、Ar

は、式中の酸素原子に対してベンゼン環で結合し、当該ベンゼン環における2位及び6位の炭素に2級炭素又は3級炭素がそれぞれ結合し、4位の炭素に水素原子、塩素原子、フッ素原子、炭素数1~6のヒドロカルビル基又は炭素数1~6のヒドロカルビルオキシ基が結合した1価の基を表す。R

は炭素数2~10のアルキル基を表す。)
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記アニオン性重合開始剤が、酸性度定数(pKa)が5以下の共役酸のアニオンと、アンモニウムカチオンとの塩である、請求項1に記載の共重合体の製造方法。
【請求項3】
前記共役酸のアニオンが、カルボキシラートイオン、アジ化物イオン又は2,4-ジニトロフェノールイオンである、請求項2に記載の共重合体の製造方法。
【請求項4】
重合温度が-10~20℃である、請求項1に記載の共重合体の製造方法。
【請求項5】
有機溶媒中で前記単量体を重合させる、請求項1に記載の共重合体の製造方法。
【請求項6】
上記式(3)中のR

が、前記ヘテロ元素含有基で置換されていてもよい炭素数1~20のアルキル基である、請求項1に記載の共重合体の製造方法。
【請求項7】
上記式(4)中のR

が、炭素数2~5のアルカンジイル基又は*

-O-CO-R
11
-(ただし、R
11
は炭素数1~4のアルカンジイル基であり、「*

」は式(4)中のビニル基側との結合手を表す。)である、請求項1に記載の共重合体の製造方法。
【請求項8】
前記上記式(3)で表される化合物と上記式(4)で表される化合物との使用割合が、モル比(上記式(3)で表される化合物/上記式(4)で表される化合物)で、50/50~99/1である、請求項1に記載の共重合体の製造方法。
【請求項9】
下記式(3)で表される化合物に由来する繰り返し単位と、下記式(4)で表される化合物に由来する繰り返し単位とを有し、かつ、酸性度定数(pKa)が5以下の共役酸に由来する構造を末端に有する、共重合体。
TIFF
2024155533000012.tif
33
170
(式(3)中、R
10
は水素原子又はメチル基である。R

は、炭素数1~20のヒドロカルビル基を表し、窒素、酸素、硫黄及びハロゲンよりなる群から選択される少なくとも1種の元素を有するヘテロ元素含有基で置換されていてもよい。式(4)中、R

は2価の連結基を表す。)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、共重合体及びその製造方法に関し、より詳細には、α-エキソメチレンラクトン化合物に由来する繰り返し単位を含む共重合体及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
非環状(メタ)アクリレートにα-エキソメチレンラクトンを共重合すると、単独重合体と比べて耐熱性、耐溶剤性、機械特性等に優れたポリマーが得られることから、種々の検討が行われている。特許文献1には、α-メチレン-γ-ブチロラクトンとメタクリル酸メチルとの共重合、あるいはα-メチレン-γ-ブチロラクトンとメタクリル酸メチルとメタクリル酸ベンジルとの共重合により、α-メチレン-γ-ブチロラクトンに由来する繰り返し単位を含む共重合体を得たことが開示されている。α-メチレン-γ-ブチロラクトンは植物由来の原料から得られる重合性モノマーであり、炭素循環型社会への貢献に寄与し得る点からも注目を集めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-83035号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
重合体が持つ分子量や分子量分布は、その重合体の物性等に深く関係することが知られている。しかしながら、α-エキソメチレンラクトンに由来する繰り返し単位を含む共重合体においては、分子量や分子量分布を精密に制御することの検討が未だ十分でない。
【0005】
具体的には、α-エキソメチレンラクトンのアクリル骨格は、環歪みやs-シス配座に固定されたアクリル骨格のため、メタクリル酸メチル等の非環状(メタ)アクリレートと比べて高い反応性を示す。このため、α-エキソメチレンラクトンと非環状(メタ)アクリレートとの共重合においては、モノマーの反応性差が重合を制御する上での課題になる。例えば、α-メチレン-γ-ブチロラクトンのグループトランスファー重合により、制御された分子量と狭い分子量分布からなる単独重合体が合成されている。しかしながら、メタクリル酸メチルとの共重合では、メタクリル酸メチルを先行して重合したブロック共重合のみが成功しており、逆にα-メチレン-γ-ブチロラクトンの重合を先行させた場合には、メタクリル酸メチルの重合には繋がらず、α-メチレン-γ-ブチロラクトンの単独重合体のみが得られる。すなわち、α-メチレン-γ-ブチロラクトン由来の単位を末端基とする成長種から、メタクリル酸メチルへの交差成長反応を誘起することはできない。このことは、グループトランスファー重合では、α-メチレン-γ-ブチロラクトンとメタクリル酸メチルのランダム共重合体が得られないことを意味している。また、α-エキソメチレンラクトンとアクリレートとの精密共重合は報告されていない。そこで、α-エキソメチレンラクトンと(メタ)アクリレートとの共重合体において、分子量や分子量分布を精密に制御する技術を開発し、分子量が適度に高く、かつ分子量分布が十分に狭い重合体を提供することが求められる。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、α-エキソメチレンラクトン化合物に由来する繰り返し単位を含み、かつ分子量及び分子量分布が精密に制御された共重合体を得ることができる共重合体の製造方法を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するべく、本発明によれば以下の共重合体の製造方法及び共重合体が提供される。
【0008】
下記式(3)で表される化合物と、下記式(4)で表される化合物とを含む単量体を、下記式(5)で表される化合物及びアニオン性重合開始剤の存在下で重合させる、共重合体の製造方法。
TIFF
2024155533000001.tif
34
170
(式(3)中、R
10
は水素原子又はメチル基である。R

は、炭素数1~20のヒドロカルビル基を表し、窒素、酸素、硫黄及びハロゲンよりなる群から選択される少なくとも1種の元素を有するヘテロ元素含有基で置換されていてもよい。式(4)中、R

は2価の連結基を表す。)
TIFF
2024155533000002.tif
11
170
(式(5)中、Ar

は、式中の酸素原子に対してベンゼン環で結合し、当該ベンゼン環における2位及び6位の炭素に2級炭素又は3級炭素がそれぞれ結合し、4位の炭素に水素原子、塩素原子、フッ素原子、炭素数1~6のヒドロカルビル基又は炭素数1~6のヒドロカルビルオキシ基が結合した1価の基を表す。R

は炭素数2~10のアルキル基を表す。)
【0009】
上記式(3)で表される化合物に由来する繰り返し単位と、上記式(4)で表される化合物に由来する繰り返し単位とを有し、かつ、酸性度定数(pKa)が5以下の共役酸に由来する構造を末端に有する、共重合体。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、α-エキソメチレンラクトン化合物に由来する繰り返し単位を含む共重合体として、分子量及び分子量分布が精密に制御された共重合体を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

東ソー株式会社
配管材
1か月前
東レ株式会社
フィルム
2か月前
東ソー株式会社
樹脂組成物
1か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物
17日前
東ソー株式会社
ゴム組成物
17日前
東ソー株式会社
ゴム組成物
2か月前
日本化薬株式会社
樹脂微粒子
1か月前
東レ株式会社
フィルムロール
2か月前
東レ株式会社
多孔質フィルム
2か月前
三菱ケミカル株式会社
テープ
1か月前
三菱ケミカル株式会社
フィルム
1か月前
三菱ケミカル株式会社
フィルム
1か月前
三菱ケミカル株式会社
樹脂組成物
1か月前
東ソー株式会社
エチレン系重合体
1か月前
株式会社カネカ
液晶ポリエステル
1か月前
株式会社カネカ
液晶ポリエステル
1か月前
東レ株式会社
ポリエステルフィルム
2か月前
東レ株式会社
繊維強化樹脂中空構造体
1か月前
花王株式会社
乳化組成物
1か月前
JNC株式会社
白色熱硬化性樹脂組成物
1か月前
住友精化株式会社
粘性組成物の製造方法
4日前
株式会社スリーボンド
導電性樹脂組成物
2か月前
アイカ工業株式会社
メラミン樹脂発泡体
10日前
株式会社大阪ソーダ
熱伝導用素材組成物
2か月前
JNC株式会社
白色熱硬化性樹脂組成物
1か月前
積水フーラー株式会社
硬化性組成物
1か月前
JNC株式会社
低誘電率樹脂形成用組成物
23日前
株式会社カネカ
硬化性組成物
10日前
株式会社カネカ
硬化性組成物
10日前
第一工業製薬株式会社
熱可塑性樹脂組成物
1か月前
株式会社大阪ソーダ
熱可塑性材料用組成物
9日前
株式会社カネカ
液状ポリオレフィン組成物
1か月前
国立大学法人信州大学
ポリマー
3日前
愛媛県
リサイクル炭素繊維の回収方法
1か月前
東ソー株式会社
ポリカーボネート樹脂組成物
9日前
三井化学ファイン株式会社
樹脂シート
1か月前
続きを見る