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公開番号
2024173789
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-12
出願番号
2024087511
出願日
2024-05-29
発明の名称
ナトリウムイオン二次電池用正極活物質、正極、ナトリウムイオン二次電池及びナトリウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法
出願人
国立大学法人信州大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01M
4/525 20100101AFI20241205BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】初期容量を従来と同等に維持しつつ優れたサイクル特性を実現することができるナトリウムイオン二次電池用正極活物質を提供する。
【解決手段】ナトリウムイオン二次電池用正極活物質は、下記一般式(1)で表され、M元素がナトリウムサイトに存在している。
Na
1-x
X
x
Ni
k
Fe
l
Mn
m
O
2
・・・(1)
{但し、Xは、イットリウム(Y)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)から選択される1種又は複数種であり、x≦0.1、0≦k≦1、0≦l≦1、0≦m≦1、k+l+m=1}
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記一般式(1)で表され、M元素がナトリウムサイトに存在している、ナトリウムイオン二次電池用正極活物質。
Na
1-x
X
x
Ni
k
Fe
l
Mn
m
O
2
・・・(1)
{但し、Xは、イットリウム(Y)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)から選択される1種又は複数種であり、x≦0.1、0≦k≦1、0≦l≦1、0≦m≦1、k+l+m=1}
続きを表示(約 780 文字)
【請求項2】
前記一般式(1)において、x≦0.07である、請求項1に記載のナトリウムイオン二次電池用正極活物質。
【請求項3】
前記一般式(1)において、Xはイットリウム(Y)である、請求項1又は2に記載のナトリウムイオン二次電池用正極活物質。
【請求項4】
正極集電体と、前記正極集電体上に設けられた請求項1又は2に記載のナトリウムイオン二次電池用正極活物質を含有する正極活物質含有層とを有する、ナトリウムイオン二次電池用正極。
【請求項5】
請求項4に記載のナトリウムイオン二次電池用正極と、負極と、電解質とを備える、ナトリウムイオン二次電池。
【請求項6】
充電状態において、前記ナトリウムサイトが八面体構造を有する、請求項5に記載のナトリウムイオン二次電池。
【請求項7】
前駆体結晶の化学量論比に基づいて混合されたNa源物質、M源物質、Ni源物質、Fe原物質及びMn源物質を混合して原料を準備する工程と、
前記原料を800℃~1100℃、10~20時間で加熱して、下記一般式(1)で表される正極活物質を得る工程と、
を有する、ナトリウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法。
Na
1-x
M
x
Ni
k
Fe
l
Mn
m
O
2
・・・(1)
{但し、Mは、イットリウム(Y)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)から選択される1種又は複数種であり、x≦0.1、0≦k≦1、0≦l≦1、0≦m≦1、k+l+m=1}
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナトリウムイオン二次電池用正極活物質、正極、ナトリウムイオン二次電池及びナトリウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、リチウムイオン電池に代わる第二の蓄電池としてナトリウムイオン二次電池が注目されている。ナトリウムイオン二次電池は、元素戦略的観点からも、今後の電気自動車の市場拡大の上で、非常に重要な蓄電池として位置付けられている。しかし、ナトリウムイオン二次電池の長期安定動作がリチウムイオン電池と比べて大きく劣り、特に、正極材料の長期安定性に課題があるのが現状である。
【0003】
従来のナトリウムイオン二次電池用正極活物質としては、イットリウム及びモリブデンがドーピングされ、下記一般式で表されるナトリウムイオン電池正極材料が開示されている(特許文献1)。
Na(Ni
0.44
Fe
0.23
Mn
0.33
)
1-2x
Y
x
Mo
x
O
2
(式中、xは0.001~0.1である)
【0004】
また、従来の他のナトリウムイオン二次電池用正極活物質として、リチウムイットリウム共ドープP2型層状遷移金属酸化物材料であって、下記一般式で表されるナトリウムイオン電池正極材料が開示されている。
Na
x
Fe
a
Mn
b
Li
c
Y
d
O
2
(但し、0.6≦x0.7、0.075<a≦0.27、0.62≦b≦0.75、0.11≦c≦0.175、0<d≦0.1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
中国特許出願公開第106898758号明細書
中国特許出願公開第113314713号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ナトリウムイオン二次電池の正極材料としては、リチウムイオン電池と同様、O3型遷移金属層状岩塩型材料が中心的に開発されているが、充電深度を挙げた際にO3型からP3型への不可逆的相転移に基づく容量劣化が課題であった。このような不可逆的相転移はナトリウムイオン電池固有の課題であり、これまでのリチウムイオン電池開発で培われてきた知見をそのまま適用することはできず、未だ改善の余地がある。
【0007】
本発明は、初期容量を従来と同等に維持しつつ優れたサイクル特性を実現することができるナトリウムイオン二次電池用正極活物質、正極およびナトリウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、発明者らは、遷移金属層状岩塩型材料であるナトリウム-ニッケル-鉄-マンガン複合酸化物において、ナトリウムサイトに特定種の金属元素をドーピングすると、充電時に、ナトリウムサイトの八面体構造が三角柱構造に変形することが抑制され、その結果不可逆的相転移の起点となる、充電深度の高い状態における遷移金属層の横滑りが抑制され、これにより、初期容量の低下を極力抑制しながら、容量劣化を抑制して優れたサイクル特性を実現できることを見出した。また、ナトリウムサイトにドーピングされた金属元素がイットリウムである場合、イットリウムが価数3+で安定相としてナトリウムサイトに存在していることが本発明者らによって初めて明らかとなった。そしてこれらの知見に基づき、本発明のナトリウムイオン二次電池用正極活物質を用いたナトリウムイオン二次電池のサイクル特性を測定した結果、実験段階ではあるが世界最高レベルの長期安定動作を実現した。
【0009】
すなわち、本発明は以下の構成を提供する。
[1]下記一般式(1)で表され、M元素がナトリウムサイトに存在している、ナトリウムイオン二次電池用正極活物質。
Na
1-x
X
x
Ni
k
Fe
l
Mn
m
O
2
・・・(1)
{但し、Xは、イットリウム(Y)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)から選択される1種又は複数種であり、x≦0.1、0≦k≦1、0≦l≦1、0≦m≦1、k+l+m=1}
【0010】
[2]前記一般式(1)において、x≦0.07である、上記[1]に記載のナトリウムイオン二次電池用正極活物質。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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