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公開番号2025073977
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-13
出願番号2024089132
出願日2024-05-31
発明の名称水分解光触媒シート、その製造方法および水分解装置
出願人国立大学法人信州大学,三菱ケミカル株式会社,人工光合成化学プロセス技術研究組合
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類B01J 35/39 20240101AFI20250502BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】簡易に提供可能な光触媒シートおよび水素の製造に適用される水分解装置を実現する。
【解決手段】水分解光触媒シート(1)は、基材シート(2)上に混合粒子層(3)を有する。混合粒子層(3)には水素生成用光触媒粒子(4)、酸素生成用光触媒粒子(5)および導電材料粒子(6)が分散して存在し、水素生成用光触媒粒子(4)と酸素生成用光触媒粒子(5)との間に導電材料粒子(6)が介在する構造が含まれる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水素生成用光触媒粒子、酸素生成用光触媒粒子および導電材料粒子のうちの二種以上の粒子が分散している混合粒子層を含み、以下の二つの条件のいずれかを満たす、水分解光触媒シート、
(条件1)前記水素生成用光触媒粒子、前記酸素生成用光触媒粒子および前記導電材料粒子のうちの二種の粒子が分散している前記混合粒子層と、前記混合粒子層に直接重ねられる残りの一種の粒子の単粒子層とを含む、
(条件2)前記水素生成用光触媒粒子、前記酸素生成用光触媒粒子および前記導電材料粒子の分散している三種の粒子を含有する前記混合粒子層を含む。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記条件1における前記残りの一種の粒子が前記導電材料粒子である、請求項1に記載の水分解光触媒シート。
【請求項3】
前記導電材料粒子が還元型酸化グラフェンおよびカーボンナノチューブの一方または両方を含む、請求項1に記載の水分解光触媒シート。
【請求項4】
前記条件1の前記混合粒子層および前記単粒子層の積層体、または、前記条件2の前記混合粒子層、を表面に担持する基材シートをさらに含む、請求項1に記載の水分解光触媒シート。
【請求項5】
前記基材シートが繊維状シート、多孔質シートおよび粘着性シートからなる群から選ばれる一以上のシートを含む、請求項4に記載の水分解光触媒シート。
【請求項6】
前記条件2の前記混合粒子層の厚みが0.1~300μmである、請求項1に記載の水分解光触媒シート。
【請求項7】
水素生成用光触媒粒子、酸素生成用光触媒粒子および導電材料粒子のうちの二種以上の粒子が分散している懸濁液をろ過して、ろ材上に、水素生成用光触媒粒子、酸素生成用光触媒粒子および導電材料粒子のうちの二種以上の粒子が分散している混合粒子層を生成する工程を含み、かつ以下の二つの条件のいずれかを満たす、水分解光触媒シートの製造方法、
(条件A)前記混合粒子層を生成する工程が、前記水素生成用光触媒粒子、前記酸素生成用光触媒粒子および前記導電材料粒子のうちの二種の粒子が分散している懸濁液をろ過する工程であり、
得られる前記混合粒子層と残りの一種の粒子の単粒子層とを直接重ねる工程をさらに含む、
(条件B)前記混合粒子層を生成する工程が、前記水素生成用光触媒粒子、前記酸素生成用光触媒粒子および前記導電材料粒子の三種の粒子が分散している懸濁液をろ過する工程である。
【請求項8】
前記条件Aにおける前記残りの一種の粒子が前記導電材料粒子である、請求項7に記載の水分解光触媒シートの製造方法。
【請求項9】
前記導電材料粒子に、還元型酸化グラフェンおよびカーボンナノチューブの一方または両方を用いる、請求項7に記載の水分解光触媒シートの製造方法。
【請求項10】
前記ろ材にロール状の繊維状シートを用い、
前記混合粒子層を生成する工程が、連続して供給される前記繊維状シート上で前記懸濁液をろ過する工程である、
請求項7に記載の水分解光触媒シートの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水分解光触媒シート、その製造方法および水分解装置に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
地球温暖化の抑制および化石資源依存からの脱却の観点から、太陽エネルギーを用いて光触媒によって水を分解し水素を製造する技術が検討されている。当該光触媒には、アクリル樹脂などの有機媒体の存在下において水素生成用光触媒粒子と酸素生成用光触媒粒子との間に導電材料粒子が介在する構造(いわゆるZ-scheme光触媒)がシート状の基材上に固定されている光触媒シートが知られている。このような光触媒シートは、上記の有機媒体および粒子の混合組成物を塗布またはスクリーン印刷によって基板上に固定することで製造される(例えば特許文献1、2および非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-74706号公報
特開2022-58196号公報
【非特許文献】
【0004】
Qian Wang et. al.,Printable Photocatalyst Sheets Incorporating a Transparent Conductive Mediator for Z-Scheme Water Splitting, Joule 2, p.2667-2680, December 19, 2018
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の光触媒で水素を製造する技術では、太陽光が照射される環境に光触媒シートを多数配置することが求められており、当該光触媒シートをより簡易に製造可能であることが求められている。
【0006】
本発明の一態様は、簡易に提供可能な光触媒シートおよび水素の製造に適用される水分解装置を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明は以下の態様を提供する。
【0008】
[1]水素生成用光触媒粒子、酸素生成用光触媒粒子および導電材料粒子のうちの二種以上の粒子が分散している混合粒子層を含み、以下の二つの条件のいずれかを満たす、水分解光触媒シート、
(条件1)前記水素生成用光触媒粒子、前記酸素生成用光触媒粒子および前記導電材料粒子のうちの二種の粒子が分散している前記混合粒子層と、前記混合粒子層に直接重ねられる残りの一種の粒子の単粒子層とを含む、
(条件2)前記水素生成用光触媒粒子、前記酸素生成用光触媒粒子および前記導電材料粒子の分散している三種の粒子を含有する前記混合粒子層を含む。
【0009】
[2]前記条件1における前記残りの一種の粒子が前記導電材料粒子である、[1]に記載の水分解光触媒シート。
【0010】
[3]前記導電材料粒子が還元型酸化グラフェンおよびカーボンナノチューブの一方または両方を含む、[1]または[2]に記載の水分解光触媒シート。
(【0011】以降は省略されています)

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