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公開番号
2025068724
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-30
出願番号
2023178686
出願日
2023-10-17
発明の名称
酸化グラフェンの製造方法
出願人
三和油化工業株式会社
,
トヨタ自動車株式会社
,
国立大学法人信州大学
代理人
個人
,
個人
主分類
C01B
32/198 20170101AFI20250422BHJP(無機化学)
要約
【課題】目的とする酸化グラフェンを、従来の方法と比較して安全に、且つ効率良く、有利に製造することが出来る方法を提供すること。
【解決手段】黒鉛を酸化して酸化グラフェンを製造する方法において、黒鉛と硫酸とを含む混合液に対して、酸化剤としての過マンガン酸塩が添加される工程と、かかる工程を経て得られる、過マンガン酸塩が添加された混合液に対して、二価の鉄塩が添加される工程とを有するように構成することにより、目的とする酸化グラフェンを製造する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
黒鉛を酸化して酸化グラフェンを製造する方法にして、
黒鉛と硫酸とを含む混合液に対して、酸化剤としての過マンガン酸塩が添加される工程と、
前記過マンガン酸塩が添加された混合液に対して、二価の鉄塩が添加される工程と、
を有する酸化グラフェンの製造方法。
続きを表示(約 190 文字)
【請求項2】
前記二価の鉄塩が硫酸鉄(II)であり、かかる硫酸鉄(II)が、無水物換算で、前記黒鉛の1.00質量部に対して2.27~4.54質量部の割合において添加される請求項1に記載の酸化グラフェンの製造方法。
【請求項3】
前記過マンガン酸塩が過マンガン酸ナトリウム又は過マンガン酸カリウムである請求項1又は請求項2に記載の酸化グラフェンの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本願は、酸化グラフェンの製造方法に係り、特に、目的とする酸化グラフェンを、従来の方法と比較して安全に、且つ効率良く、有利に製造することが出来る方法に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
酸化グラフェン(Graphene oxide:GO)は、sp
2
結合で炭素原子が平面的に並んだ層状構造を有するグラフェンに、水酸基やカルボキシル基等の酸素を有する官能基(酸素官能基)が導入された構造を呈している。そのような酸化グラフェンの特異な構造や物性等に着目して、近年では、その利用・活用に関する研究が様々な技術分野において進められているのであり、例えば、触媒材料、電池の電極活物質、キャパシタの電極材料、熱電変換材料、発光材料や潤滑材料等として、酸化グラフェンを利用・活用することが期待されている。
【0003】
そのように種々の技術分野において利用が期待されている酸化グラフェンについて、その製造方法としては、グラフェンに、酸化剤としての過マンガン酸カリウムを反応系内に氷冷下で添加して、グラフェンを酸化することにより製造する方法、所謂「ハマーズ法」が、従来より広く知られている(非特許文献1を参照)。また、近年では、製造時の安全性の向上や得られる酸化グラフェンの高品質化を図るべく、上記の如きハマーズ法を改良した製造方法や、ハマーズ法より派生した製造方法等も種々、提案されているところ(特許文献1~特許文献3を参照)、特に特許文献4においては、安定した品質の酸化黒鉛(酸化グラフェン)を効率的に製造する方法として、黒鉛と硫酸とを含む混合液に酸化剤を添加して黒鉛を酸化する工程、及び、該酸化工程で得られた混合液を、該混合液100質量%に対して200質量%以上の水又は過酸化水素水に添加する工程を含む方法が、提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-148701号公報
特開2002-53313号公報
特開2017-88450号公報
特開2017-88451号公報
【非特許文献】
【0005】
William S. Hummers, et.al, Journal of American Chemical Society, 1958, 80, 1339
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、黒鉛と硫酸とを含む混合液に対して、酸化剤としての過マンガン酸塩を添加することによって黒鉛を酸化し、酸化グラフェンを製造する方法においては、酸化反応を停止させるための反応停止剤(クエンチ剤)として、上記した特許文献4に記載の製造方法の如く、過酸化水素水を用いることが広く知られている。しかしながら、酸化グラフェンを製造する際に、クエンチ剤として過酸化水素水を用いることについては、以下の如き問題が存在している。
【0007】
先ず、過酸化水素水は危険物であり、貯蔵時においても爆発リスクを有するものであるため、例えば濃度が30wt%程度に調製された水溶液の形態で貯蔵する必要がある。また、過酸化水素水がクエンチ剤としての機能を発揮する際には、分解生成物としての酸素と熱とを発生し、急激な膨張及び発熱を伴うため、酸化グラフェンの製造をより安全に進めるためには、濃度が30wt%程度の過酸化水素水を更に希釈して使用すると共に、反応槽等を冷却するための冷却装置が用いられる。更に、過酸化水素水には、その貯蔵時において、光、熱、金属イオンや金属粒子等のコンタミ(不純物)によって分解が進行するというリスクも存在している。
【0008】
そのような状況の下、酸化グラフェンを製造する際に用いられるクエンチ剤について本発明者等が種々、検討したところ、硫酸鉄(II)を始めとする二価の鉄塩をクエンチ剤として用いた場合にあっては、上記した過酸化水素水を用いた場合の問題点が有利に解消され得ることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。即ち、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決すべき課題とするところは、目的とする酸化グラフェンを、従来の方法と比較して安全に、且つ効率良く、有利に製造することが出来る方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そして、本発明は、上記した課題を解決すべく、黒鉛を酸化して酸化グラフェンを製造する方法にして、黒鉛と硫酸とを含む混合液に対して、酸化剤としての過マンガン酸塩が添加される工程と、前記過マンガン酸塩が添加された混合液に対して、二価の鉄塩が添加される工程と、を有する酸化グラフェンの製造方法を、その要旨とするものである。
【0010】
ここで、そのような本発明に従う酸化グラフェンの製造方法においては、好ましくは、前記二価の鉄塩が硫酸鉄(II)であり、かかる硫酸鉄(II)が、無水物換算で、前記黒鉛の1.00質量部に対して2.27~4.54質量部の割合において添加される。
(【0011】以降は省略されています)
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