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公開番号
2025153627
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-10
出願番号
2024056190
出願日
2024-03-29
発明の名称
粉体及びその製造方法、並びに樹脂組成物
出願人
日揮触媒化成株式会社
代理人
個人
主分類
C01B
33/193 20060101AFI20251002BHJP(無機化学)
要約
【課題】絶縁材料の低誘電率化及び低誘電正接化を可能とし、絶縁材料の主体となる樹脂材料に混合した際、安定して所望の誘電率及び誘電正接が得られる粉体、及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】シリカ系中空粒子を含み、所定の要件を満たす粉体、及びその製造方法である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
シリカ系中空粒子を含む粉体であって、下記(i)~(vii)の要件を満たすことを特徴とする粉体。
(i)前記粉体の平均粒子径(D50)が0.1~5.0μm
(ii)前記粉体の最大粒子径(D100)が20.0μm以下
(iii)前記粉体の粒度分布におけるピークの粒子径(Ps)×0.75~(Ps)×1.25μmの範囲の粒子の体積の割合が全体の粒子の50%以下
(iv)前記粉体の空孔率が10~50%
(v)前記粉体の割れ粒子率が10%以下
(vi)前記粉体を水に懸濁した際、浮遊粒子が7.0~25.0質量%、懸濁粒子が0~4.0質量%、沈降粒子が71.0~93.0質量%
(vii)前記粉体の下記粉砕条件による粉砕前後の空孔率の差が3%以内
(粉砕条件)前記粉体20gとジルコニア製直径10mmのボール50gとをジルコニア製の500mlの容器に収容し、遊星型ボールミルで、公転回転数300rpm、自転回転数546rpmで10分間粉砕処理する。
続きを表示(約 940 文字)
【請求項2】
さらに、下記(viii)の要件を満たすことを特徴とする請求項1記載の粉体。
(viii)前記粉体から抽出した粒子のシェル厚(h)と粒子半径(R)の比率(h/R)が0.21~0.54
【請求項3】
さらに、下記(ix)の要件を満たすことを特徴とする請求項1記載の粉体。
(ix)前記粉体の粒子径2μm未満の粒子含有量が20体積%以上
【請求項4】
さらに、下記(x)の要件を満たすことを特徴とする請求項1記載の粉体。
(x)前記粉体の粒子径1μm未満の粒子含有量が10体積%以上
【請求項5】
さらに、下記(xi)の要件を満たすことを特徴とする請求項1記載の粉体。
(xi)前記粉体のアルカリ含有率が100ppm以下
【請求項6】
さらに、下記(xii)の要件を満たすことを特徴とする請求項1記載の粉体。
(xii)前記粉体の体積当たりの吸油量が0.60ml/cm
3
以下
【請求項7】
前記粉体の誘電率が2.8以下であり、かつ誘電正接が0.0010未満であることを特徴とする請求項1に記載の粉体。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載の粉体を分散状態で含有することを特徴とする樹脂組成物。
【請求項9】
珪酸アルカリ水溶液を熱風気流中で噴霧し、乾燥して中空粒子を調製する第一工程と、
前記中空粒子に含まれるアルカリを酸で中和した後、洗浄して除去する第二工程と、
前記中和洗浄した中空粒子を焼成する第三工程と、
を有し、
前記第二工程後第三工程前、又は前記第三工程後に、脆弱な中空粒子を粉砕する粉砕工程が設けられたことを特徴とするシリカ系中空粒子を含む粉体の製造方法。
【請求項10】
前記第一工程において、珪酸アルカリ水溶液で平均粒子径10.0μm以下の液滴を形成すると共に、前記第二工程において、中空粒子に含まれるアルカリを酸溶液中で中和することを特徴とする請求項9に記載の粉体の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、絶縁材料のフィラーとして有用なシリカ系中空粒子を含む粉体及びその製造方法、並びに樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、情報通信におけるデータ通信の大容量化が進んでおり、通信機器の高速処理が求められている。このような通信機器に使用される半導体のプリント配線板における絶縁材料は、高速通信を実現するために、低誘電率化(低Dk化)、及び低誘電正接化(低Df化)が求められている。絶縁材料の誘電率が高いと誘電損失に繋がり、また、絶縁材料の誘電正接が高いと、誘電損失に繋がるだけでなく、発熱量の増大などの問題が生じることがある。
【0003】
このような半導体のプリント配線板における絶縁材料においては、低誘電率化、及び低誘電正接化を実現すべく、絶縁材料の主体となる樹脂材料の開発が行われている。また、このような樹脂材料には、耐久性(剛性)や耐熱性等の点から、フィラーが配合される。このフィラーとしては、シリカ等の金属酸化物粒子の粉体が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、このような金属酸化物粒子の粉体として、本発明者らは、絶縁材料の低誘電率化及び低誘電正接化を実現でき、また、その製造プロセスにおける絶縁材料形成用液の濾過性及び注入性を妨げないシリカ系中空粒子を含む粉体を提案している(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2012-136363号公報
特開2022-103683号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記本発明者らの提案したシリカ系中空粒子を含む粉体は、低誘電率化及び低誘電正接化が実現され、実用性に富むものであるが、絶縁材料の主体となる樹脂材料に混合した際に、場合によっては、当初想定していた所望の誘電率及び誘電正接が得られないことがあるという課題を新たに知見した。
【0007】
本発明の課題は、絶縁材料の低誘電率化及び低誘電正接化を可能とし、絶縁材料の主体となる樹脂材料に混合した際、安定して所望の誘電率及び誘電正接が得られる粉体、及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記問題点の解決に取り組む研究の中で、まず、絶縁材料の主体となる樹脂材料との混合時に中空粒子に割れが生じることにより空孔率(中空率)が変化し、これが、当初想定していた所望の誘電率及び誘電正接が得られない原因となっていることをつきとめた。本発明者らは、この原因となる現象を改善すべくさらに検討を進めた結果、所定の条件を満たすシリカ系中空粒子がこの現象を改善できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、シリカ系中空粒子を含む粉体であって、下記(i)~(vii)の要件を満たすことを特徴とする粉体に関する。
(i)前記粉体の平均粒子径(D50)が0.1~5.0μm
(ii)前記粉体の最大粒子径(D100)が20.0μm以下
(iii)前記粉体の粒度分布におけるピークの粒子径(Ps)×0.75~(Ps)×1.25μmの範囲の粒子の体積の割合が全体の粒子の50%以下
(iv)前記粉体の空孔率が10~50%
(v)前記粉体の割れ粒子率が10%以下
(vi)前記粉体を水に懸濁した際、浮遊粒子が7.0~25.0質量%、懸濁粒子が0~4.0質量%、沈降粒子が71.0~93.0質量%
(vii)前記粉体の下記粉砕条件による粉砕前後の空孔率の差が3%以内
(粉砕条件)前記粉体20gとジルコニア製直径10mmのボール50gとをジルコニア製の500mlの容器に収容し、遊星型ボールミルで、公転回転数300rpm、自転回転数546rpmで10分間粉砕処理する。
【0010】
また、本発明は、珪酸アルカリ水溶液を熱風気流中で噴霧し、乾燥して中空粒子を調製する第一工程と、前記中空粒子に含まれるアルカリを酸で中和した後、洗浄して除去する第二工程と、前記中和洗浄した中空粒子を焼成する第三工程と、を有し、前記第二工程後第三工程前、又は前記第三工程後に、脆弱な中空粒子を粉砕する粉砕工程が設けられたことを特徴とするシリカ系中空粒子を含む粉体の製造方法に関する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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