TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025155050
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-14
出願番号2024058374
出願日2024-03-31
発明の名称澱粉粒子とその製造方法、および化粧料
出願人日揮触媒化成株式会社
代理人個人
主分類C08J 3/12 20060101AFI20251006BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】良好な生分解性と高い耐熱性を持つ澱粉粒子を実現する。
【解決手段】本発明の粒子は、アミロースの含有量が30重量%以上の澱粉を含んでいる。粒子の平均粒子径d1は0.5~20μmであり、最大粒子径d2は30μm未満、かつ、平均粒子径の3.0倍以内であり、円形度が0.8以上である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
アミロースの含有量が30重量%以上であり、
平均粒子径d

が0.5~20μm、
最大粒子径d

が30μm未満かつ平均粒子径d

の3.0倍未満、
円形度が0.8以上である澱粉粒子。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
比表面積が20m

/g以上である請求項1に記載の澱粉粒子。
【請求項3】
前記澱粉粒子の固形分濃度50重量%の水分散液では、示差走査熱量計を使用して得られたDSC曲線による糊化開始温度が100℃以上である請求項1または請求項2に記載の澱粉粒子。
【請求項4】
澱粉穀粒の固形分濃度が1~30重量%の分散液を加熱して、澱粉穀粒を糊化させる糊化工程と、前記糊化工程で得られた糊化液を、0℃未満の冷風気流中に噴霧することによって凍結液滴を得る凍結工程と、前記凍結工程で得られた凍結液滴を乾燥して澱粉粒子を固形物として得る乾燥工程と、を備えることを特徴とする澱粉粒子の製造方法。
【請求項5】
請求項1に記載の澱粉粒子が配合された化粧料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、良好な生分解性と高い耐熱性を持つ澱粉粒子及びその製造方法、並びに化粧料に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
現在、石油由来の合成高分子(プラスチック)は、さまざまな産業で利用されている。合成高分子は、長期安定性を求めて開発されることが多く、自然環境中で分解されない。そのため、様々な環境問題が起こっている。例えば、水環境に流出したプラスチック製品が長い期間蓄積され、海洋や湖沼の生態系が大きな影響を受けている。また、近年、長さが5mm以下からnmレベルまでのマイクロプラスチックが大きな問題となっている。マイクロプラスチックに該当するものとして、化粧用品等に含まれる微粒子、加工前のプラスチック樹脂の小さな塊、大きな製品が海中で浮遊するうちに微細化した物、等が挙げられている。
【0003】
近年では、化粧料の感触特性を向上させるために、数百μm級のプラスチック粒子(例えば、ポリエチレン粒子)を化粧料に配合している。プラスチック粒子は、真比重が軽いため下水処理場で除去し難く、河川、海洋、池沼等に流れ出易い。更に、プラスチック粒子は、殺虫剤等の化学物質を吸着し易いため、生物濃縮により人体に影響を与える虞がある。このことは国連環境計画等でも指摘されており、各国、各種業界団体が規制を検討している。
【0004】
また、自然派化粧品やオーガニック化粧品に関心が高まっており、化粧品の自然・オーガニック指数表示に関するガイドライン(ISO16128)が制定されている。このガイドラインによれば、製品中の原料を、例えば、自然原料、自然由来原料、非自然原料に分類し、各原料の含有量に基づいて指数が算出される。今後、このガイドラインに沿って商品に指数が表示されるようになるため、自然由来原料、更に、自然原料が要求されることが予想される。
【0005】
このような背景から、自然環境中で微生物等により水と二酸化炭素に分解され、自然界の炭素サイクルに組み込まれる生分解性プラスチックが注目されている。特に、植物由来の自然原料である澱粉粒子は、環境に流出しても水に浮くことがなく、また、良好な生分解性を持つため、環境問題を引き起こす懸念が少ない。例えば、アミロペクチンの含有量が90%以上の澱粉粒子が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開2021/033742
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
欧州委員会にて、2023年9月25日付けで「合成ポリマー微粒子に関する化学物質制限が採択され、マイクロプラスチックスの使用が段階的に禁止されることとなった。
【0008】
一方、前記アミロペクチンの含有量が90%以上の澱粉粒子は、一般的な70~80℃の加温工程を伴う水中油滴型乳化組成物には問題なく使用で得るものの、50~100℃の温度域で高圧工程を伴う加熱高圧乳化法(例えば、特開2002-114409号公報を参照)では澱粉粒子の融着が発生し、機能を発揮しないおそれがあった。
【0009】
そこで、本発明の目的は、良好な生分解性と高い耐熱性を持つ澱粉粒子を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明による澱粉粒子は、アミロースの含有量が30重量%以上であり、円形度が0.8以上であり、平均粒子径d

が0.5~20μmであり、最大粒子径d

が30μm未満、かつ、平均粒子径の3.0倍未満である。澱粉とセルロースは、グルコースを構成単位とする多糖類であるが、両者は異性体である。すなわち、澱粉はシス型、セルロースはトランス型である。この違いが水溶性の有無、生分解性に関係がある。水溶性の澱粉を含む粒子は環境問題を引き起こす懸念が少なく、さらに、良好な流動性を有している。そのため、プラスチックビーズと同様な用途に安心して使用することができる。このような粒子が配合された化粧料は、従来のプラスチックビーズと同様な感触特性を得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

日揮触媒化成株式会社
珪酸液およびその製造方法
20日前
日揮触媒化成株式会社
流動接触分解触媒及びその製造方法
24日前
日揮触媒化成株式会社
澱粉粒子とその製造方法、および化粧料
20日前
日揮触媒化成株式会社
粉体及びその製造方法、並びに樹脂組成物
24日前
日揮触媒化成株式会社
導電粒子を含む分散液、導電膜形成用の塗布液
20日前
日揮触媒化成株式会社
多孔質の三次粒子を含む粉体、及びその製造方法
20日前
日揮触媒化成株式会社
金属酸化物粒子の分散液、塗布液、および膜付基材の製造方法
25日前
日揮触媒化成株式会社
珪素を含む外殻と、その内側に空洞を有する粒子及びその製造方法
20日前
日揮触媒化成株式会社
ベーマイト結晶凝集体及びそのスラリー、並びにこれらの製造方法
24日前
東ソー株式会社
ペレット
19日前
ユニチカ株式会社
透明シート
2か月前
ユニチカ株式会社
透明シート
1か月前
株式会社コバヤシ
成形体
1か月前
東レ株式会社
熱硬化性樹脂組成物
2か月前
住友精化株式会社
吸水剤の製造方法
1か月前
丸住製紙株式会社
変性パルプ
1か月前
東ソー株式会社
ゴム用接着性改質剤
20日前
東レ株式会社
引抜成形品の製造方法
2か月前
東レ株式会社
ポリエステルフィルム
17日前
東レ株式会社
ポリエステルフィルム
1か月前
東レ株式会社
ポリプロピレンフィルム
1か月前
東レ株式会社
ポリオレフィン微多孔膜
3か月前
花王株式会社
樹脂組成物
3か月前
東ソー株式会社
樹脂組成物および蓋材
1か月前
東ソー株式会社
樹脂組成物および蓋材
1か月前
横浜ゴム株式会社
重荷重タイヤ
1か月前
日本特殊陶業株式会社
樹脂成形体
1か月前
株式会社コバヤシ
光硬化性組成物
3か月前
UBE株式会社
衝撃吸収材
1か月前
アイカ工業株式会社
光硬化性樹脂組成物
1か月前
株式会社スリーボンド
硬化性樹脂組成物
1か月前
株式会社カネカ
シーリング材
24日前
三洋化成工業株式会社
熱成形用樹脂組成物
27日前
住友化学株式会社
樹脂組成物
1か月前
株式会社カネカ
硬化性組成物
2か月前
住友ベークライト株式会社
ポリマー
20日前
続きを見る