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公開番号
2025155057
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-14
出願番号
2024058381
出願日
2024-03-31
発明の名称
珪酸液およびその製造方法
出願人
日揮触媒化成株式会社
代理人
個人
主分類
C01B
33/141 20060101AFI20251006BHJP(無機化学)
要約
【課題】高濃度かつ安定な珪酸液を提供する。
【解決手段】本発明の珪酸液は、シリカと酸を含み、pHが3.0以下であり、シリカがSiO
2
換算で8%以上含まれ、シリカを含む3μm以上のゲル状物の含有量が1000個/ml以下である。このような特性を持つ珪酸液は、優れた経時安定性を有している。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
シリカと酸を含む、pHが3.0以下の珪酸液であって、
前記珪酸液には前記シリカがSiO
2
換算で8%以上含まれ、
シリカを含む3μm以上のゲル状物の含有量が1000個/ml以下である珪酸液。
続きを表示(約 500 文字)
【請求項2】
前記酸が前記珪酸液中に100~10000ppm含まれることを特徴とする請求項1に記載の珪酸液。
【請求項3】
前記酸が硫酸であることを特徴とする請求項1に記載の珪酸液。
【請求項4】
当該珪酸液の粘度を5℃において測定したとき、初期粘度に対する24時間経過後の粘度が0.5~2.0倍の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の珪酸液。
【請求項5】
pH5以下を維持しながら、酸性溶液と珪酸アルカリの混合、および、アルカリ成分の除去を、同時にあるいは交互に行い、徐々にシリカ濃度を上げてシリカ濃度8%以上の珪酸液を得る第一工程と、
前記第一工程により得られた珪酸液から、シリカ濃度8%以上、pH3.0以下の状態の珪酸液を回収する第二工程と、を備える珪酸液の製造方法。
【請求項6】
アルカリ成分の除去を10℃以下で行うことを特徴とする請求項5に記載の珪酸液の製造方法。
【請求項7】
アルカリ成分の除去を陽イオン交換樹脂を用いて行うことを特徴とする請求項5に記載の珪酸液の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、珪酸液およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
シリカ系粒子の用途の一つとして化粧品材料があり、水硝子から陽イオンを除去した珪酸液はその原料として好適に用いることができる。しかしながら、珪酸液は一般に安定性が低く、経時によって増粘、ゲル化が起こりやすいため、これを抑制するために比較的低い濃度で取り扱うことが多かった。
【0003】
表面平滑性を備えた多孔質シリカ系粒子の製造方法として、0.5~10%、好ましくは3~4%珪酸液を用いる方法が知られている(例えば、特許文献1を参照)。このような珪酸液を得る方法として、水硝子を水で希釈した後に、陽イオン交換樹脂で処理して脱アルカリを行う方法が示されているが、同法では5%濃度を超えて安定な珪酸液を得ることは難しかった。そのため、珪酸液をシリカ原料として噴霧乾燥する際にその成分の大半が水となり、生産効率が上げにくくなるという課題があった。また、同法によって得られた5%濃度を超える珪酸液は濾過性が必ずしも高くなく、生産時に課題となることがあった。
【0004】
水硝子のような珪酸アルカリ溶液からアルカリ成分を除去すると、その安定性が損なわれ、増粘、ゲル化が起こることは従来公知である。これは珪酸イオンが中性付近で非常に不安定となり、珪酸同士のシロキサン結合形成等の重合反応が進行するためであり、さらにアルカリ成分を除去したり、酸を加える等して酸性下とすることで、再度安定化する。珪酸アルカリを予め多量の酸と混ぜてpH2未満とした後に、ヒドロキシル型の塩基性陰イオン交換樹脂および水素型の酸性陽イオン交換樹脂を任意の順序で接触させて珪酸水溶液を得ることが知られている(例えば、特許文献2を参照)。しかしながら、陰イオン交換樹脂と接触させる方法では、残存する酸の量の調整が困難であるとともに、陰イオン交換樹脂周辺で局所的に中性付近あるいはそれに準じるような高pHな環境が生じてゲル状物が発生し、高濃度で安定な珪酸液を得ることは困難であった。
【0005】
また、安定化された活性珪酸水溶液を得るために、酸等の安定化剤を加える方法が開示されている(例えば、特許文献3を参照)。同法では活性珪酸液を得た後に安定化剤を添加して安定化を図るが、公知の方法で高濃度の活性珪酸液を得た場合、その時点で既に多量のゲル状物が形成されており、高濃度かつ安定でろ過性の高い珪酸液を得る手段としては必ずしも適当でなかった。
【0006】
さらに、水硝子を電気透析して脱アルカリする方法が知られている(例えば、特許文献4を参照)。同法においても水硝子を水で希釈してシリカ濃度を4~7%とすることが好ましい条件とされ、より濃度の高い珪酸液を得るための手法としては十分ではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2009-137806号公報
特表2014-511330号公報
国際公開WO2022/210195
特開2004-99375号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
一般に、珪酸は中性付近では珪酸同士の反応により、シロキサン結合形成等の重合反応が起こりやすく、流動性が損なわれ、増粘、ゲル化が起こりやすい物質であることが知られている。そして、前述した通り、従来の方法では、高濃度かつ安定な珪酸液を提供することが困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による珪酸液は、シリカと酸を含み、pHが3.0以下であって、シリカがSiO
2
換算で8%以上含まれ、シリカを含む3μm以上のゲル状物の含有量が1000個/ml以下である。このような珪酸液は、8%以上の濃度を持ちながら粘度変化が少なく、良好な安定性を備えている。
【0010】
また、本発明による珪酸液の製造方法は、pH5以下を維持しながら、酸性溶液と珪酸アルカリの混合、および、アルカリ成分の除去を、同時にあるいは交互に行い、徐々にシリカ濃度を上げてシリカ濃度8%以上の珪酸液を得る第一工程と、 前記第一工程により得られた珪酸液から、シリカ濃度8%以上、pH3.0以下の状態の珪酸液を回収する第二工程と、を有している。すなわち、第一工程で得られた珪酸液がpH3.0以下であれば、そのまま回収する。第一工程で得られた珪酸液がpH3.0より大きければ、さらにアルカリ除去を行ってpHを3.0以下に調整して回収する。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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