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公開番号
2025167320
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-07
出願番号
2024071817
出願日
2024-04-25
発明の名称
無機粉末及びそれを用いた樹脂組成物
出願人
デンカ株式会社
代理人
園田・小林弁理士法人
主分類
C01G
23/00 20060101AFI20251030BHJP(無機化学)
要約
【課題】MgTiO
3
を含む無機粉末であって、誘電特性に優れ、かつ樹脂への分散性にも優れる、無機粉末及びそれを用いた樹脂組成物を提供する。
【解決手段】MgTiO
3
を含む無機粉末であって、前記無機粉末に含まれる無機粒子の平均円形度が0.80以上であり、前記無機粉末の、レーザー回折・散乱式粒度分布法で測定して得られる体積基準粒度分布における(D90-D10)/D50が1.2超である、無機粉末。前記D50が1.0~4.5μmであることが好ましい。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
MgTiO
3
を含む無機粉末であって、
前記無機粉末に含まれる無機粒子の平均円形度が0.80以上であり、
前記無機粉末の、レーザー回折・散乱式粒度分布法で測定して得られる体積基準粒度分布における(D90-D10)/D50が1.2超である、無機粉末。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記D50が1.0~4.5μmである、請求項1に記載の無機粉末。
【請求項3】
前記D90が2.5~15.0μmである、請求項1または2に記載の無機粉末。
【請求項4】
比表面積(BET)が0.3~4.5m
2
/gである、請求項1または2に記載の無機粉末。
【請求項5】
下記条件(I)で測定した剪断粘度が3,000Pa・s以下である、請求項1または2に記載の無機粉末。
<条件(I)>
ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(エポキシ当量:184~194)60体積%と、前記無機粉末40体積%からなる樹脂組成物の剪断粘度を、レオメーターを用いて、剪断速度:1.0/s、プレート形状:円形平板(10mmφ)、試料厚み:1mm、温度:25±1℃で測定する。
【請求項6】
下記条件(II)で算出される誘電率(εr
f
)が15~35である、請求項1または2に記載の無機粉末。
<条件(II)>
ポリエチレン樹脂80体積%及び前記無機粉末20体積%からなる樹脂組成物のシート(厚み:0.3mm、直径:30mm)の誘電率(εr
c
)を、スプリットシリンダー共振器にて測定周波数:40GHz、温度:20℃、湿度:60%RHで測定する。その後、前記誘電率(εr
f
)を下記の式(1)より算出する。
log(εr
c
)=V
f
・log(εr
f
)+(1-V
f
)・log(εr
r
) (1)
(式(1)中、εr
c
、εr
f
、及びεr
r
は、それぞれ、前記樹脂組成物、前記無機粉末、及び前記ポリエチレン樹脂の誘電率を表し、V
f
は、前記樹脂組成物中の前記無機粉末の含有量(体積%)を表す。)
【請求項7】
前記無機粉末が、MgTiO
3
相を主相として含む無機粒子を含み、前記無機粒子中の全結晶相に対するMgTiO
3
相の割合が75質量%以上である、請求項1または2に記載の無機粉末。
【請求項8】
樹脂充填用である、請求項1または2に記載の無機粉末。
【請求項9】
請求項1または2に記載の無機粉末と、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂から選択される少なくとも1つの樹脂とを含む、樹脂組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、無機粉末及びそれを用いた樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、通信分野における情報通信量の増加に伴い、電子機器や通信機器等において高周波数帯の信号の活用が広がっている。一方、高周波数帯の信号を前記機器に適用することにより、回路信号の伝送損失が大きくなるという問題も生じている。特に、RFモジュール(Radio Frequency:RF)向けAiP(Antenna in Package:AiP)等に用いられるセラミックスフィラーには、より低い誘電正接を有する材料が求められている。
【0003】
また、関連する電子材料や部材の高機能化に伴って、アンテナデバイスの更なる小型化も要求されている。通信機器は、その内部に組み込まれたアンテナ材料の比誘電率が高くなると、より一層の小型化を図ることができる。そのため、前記RFモジュール向けAiP等に用いられるセラミックスフィラーには、高誘電率かつ低誘電正接を達成できる材料が要求されている(例えば、特許文献1等)。
【0004】
ところで、ペロブスカイト型複合金属酸化物は、主にABO
3
で示される複合金属酸化物である。このようなペロブスカイト型複合金属酸化物を含む粉末は誘電率が比較的高いことから、次世代の電子機器への応用が可能なセラミックスフィラーとして期待されている。このうち、チタン酸バリウムやチタン酸ストロンチウムに代表される、チタン系複合金属酸化物は、誘電性、焦電性、圧電性などの優れた電気特性を示すため、電子材料としての応用が期待されている。
【0005】
セラミックスフィラーは樹脂に充填して用いられることが多いため、樹脂への充填性や分散性を向上させて誘電特性を安定させることが望まれる。特許文献2には、屈折率や誘電率等の基本性能に優れ、マトリックス樹脂や溶媒などの有機化合物への分散性にも優れる、ペロブスカイト型複合金属酸化物粒子が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-27386号公報
特開2017-186250号公報
特許第4155750号
特開2012-246203号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献2等の従来のペロブスカイト型複合金属酸化物粒子に関する提案は、チタン酸バリウムを含む粉末やチタン酸ストロンチウムを含む粉末に関するものが主であり、チタン酸マグネシウム(MgTiO
3
)を含む粉末については検討されていない。
チタン酸マグネシウムは比誘電率が比較的高いことから、高周波数帯用の機器への応用が期待される。しかしながら、MgTiO
3
を含み、誘電特性及び樹脂への分散性にも優れる無機粉末については、知られていない。
【0008】
本開示は、MgTiO
3
を含む無機粉末であって、誘電特性に優れ、かつ樹脂への分散性にも優れる、無機粉末及びそれを用いた樹脂組成物の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願発明者らは鋭意検討した結果、MgTiO
3
を含む無機粉末であって、前記無機粉末に含まれる無機粒子の平均円形度が0.80以上であり、前記無機粉末の、レーザー回折・散乱式粒度分布法で測定して得られる体積基準粒度分布における(D90-D10)/D50が1.2超である、無機粉末であれば、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、MgTiO
3
を含む無機粉末であって、誘電特性に優れ、かつ樹脂への分散性にも優れる、無機粉末及びそれを用いた樹脂組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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