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公開番号2025157152
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-15
出願番号2025038611
出願日2025-03-11
発明の名称繊維束、及び布
出願人デンカ株式会社
代理人SK弁理士法人,個人,個人
主分類D02G 3/02 20060101AFI20251007BHJP(糸;糸またはロープの機械的な仕上げ;整経またはビーム巻き取り)
要約【課題】十分な柔らかさを有し風合いに優れ、加熱後の縮みや反りが少なく仕上がりに優れる布を製造可能である繊維束を提供する。
【解決手段】本発明によれば、塩化ビニル系樹脂を含む塩化ビニル系繊維を含む繊維束であって、前記繊維束の繊維束繊度が、50~2550デニールであり、前記塩化ビニル系繊維の長手方向に垂直な断面における長径と短径の比である長径/短径が1.0~4.5であり、前記塩化ビニル系繊維をギヤ―オーブンで、90℃で15分間加熱したときの熱収縮率が10%以下である、繊維束が提供される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
塩化ビニル系樹脂を含む塩化ビニル系繊維を含む繊維束であって、
前記繊維束の繊維束繊度が、50~2550デニールであり、
前記塩化ビニル系繊維の長手方向に垂直な断面における長径と短径の比である長径/短径が1.0~4.5であり、
前記塩化ビニル系繊維をギヤーオーブンで、90℃で15分間加熱したときの熱収縮率が10%以下である、繊維束。
続きを表示(約 280 文字)【請求項2】
請求項1に記載の繊維束であって、前記塩化ビニル系繊維の単繊度が1~250デニールである、繊維束。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の繊維束であって、前記繊維束は、繊維束1束あたりに含まれる繊維の本数が100本以下である、繊維束。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の繊維束であって、布用の、繊維束。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載の繊維束を備える、布。
【請求項6】
請求項5に記載の布であって、編物及び織物のうちいずれかであり、合成皮革用基布に用いる、布。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維束、及び布に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、合成繊維を用いた布は、一般衣料用、スポーツ衣料用などとして広く使用されている。また、合成繊維として、耐久性及び耐熱性に優れ、難燃性、保湿性を有する、塩化ビニル樹脂を含む繊維を用いる検討がされている。
【0003】
例えば、特許文献1には、耐熱性繊維が主として鞘部に配置されてなり、ポリ塩化ビニル繊維が主として芯部に配置されてなる合撚糸条から構成された布帛であって、該合撚糸条の撚数が400回/m以上であり、且つ該鞘部と芯部との間には、糸条の長手方向に連続した空隙が存在することを特徴とする耐熱性布帛が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2004-315992号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の塩化ビニル系繊維を含む布は、布の風合い、具体的には柔らかさに欠ける場合があった。また、従来の塩化ビニル系繊維を含む布は、加熱後の仕上がりに不具合が生じる場合があり、具体的には縮みや反りが発生する場合があった。例えば、布同士の接着や、布と別の素材との接着は、加熱(例えば、最大100℃)を伴う場合があり、仕上がりに不具合が生じる場合があった。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、十分な柔らかさを有し風合いに優れ、加熱後の縮みや反りが少なく仕上がりに優れる布を製造可能である繊維束を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、塩化ビニル系樹脂を含む塩化ビニル系繊維を含む繊維束であって、前記繊維束の繊維束繊度が、50~2550デニールであり、前記塩化ビニル系繊維の長手方向に垂直な断面における長径と短径の比である長径/短径が1.0~4.5であり、前記塩化ビニル系繊維をギヤーオーブンで、90℃で15分間加熱したときの熱収縮率が10%以下である、繊維束が提供される。
【0008】
本発明者は、鋭意検討を行ったところ、製造条件を高度に調整することにより繊維の断面形状及び熱収縮率を調整し、繊維束の繊度を調整することで、十分な柔らかさを有し風合いに優れ、加熱後の縮みや反りが少なく仕上がりに優れる布を製造可能である繊維束となることを見出し、本発明の完成に至った。
【0009】
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。以下に示す実施形態は互いに組み合わせ可能である。
[1]塩化ビニル系樹脂を含む塩化ビニル系繊維を含む繊維束であって、前記繊維束の繊維束繊度が、50~2550デニールであり、前記塩化ビニル系繊維の長手方向に垂直な断面における長径と短径の比である長径/短径が1.0~4.5であり、前記塩化ビニル系繊維をギヤーオーブンで、90℃で15分間加熱したときの熱収縮率が10%以下である、繊維束。
[2][1]に記載の繊維束であって、前記塩化ビニル系繊維の単繊度が1~250デニールである、繊維束。
[3][1]~[2]のいずれかに記載の繊維束であって、前記繊維束は、繊維束1束あたりに含まれる繊維の本数が100本以下である、繊維束。
[4][1]~[3]のいずれかに記載の繊維束であって、布用の、繊維束。
[5][1]~[4]のいずれかに記載の繊維束を備える、布。
[6][5]に記載の布であって、編物及び織物のうちいずれかであり、合成皮革用基布に用いる、布。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る繊維束によれば、十分な柔らかさを有し風合いに優れ、加熱後の縮みや反りが少なく仕上がりに優れる布を得ることができる。さらに、得られた布は、十分な柔らかさを有し風合いに優れ、加熱後の縮みや反りが少なく仕上がりに優れる。そのため、例えば、加熱(例えば、最大100℃)を伴い、布同士の接着や、布と別の素材との接着を行う場合であっても、仕上がりの不具合を低減できる。本発明に係る布は、例えば、難燃性及び耐熱性(例えば、100℃)が必要とされる用途に特に好適である。具体的には、建材、衣料、インテリア、車両(例えば、自動車)内装材のための複合部材として利用することができる。また、特には、製造過程及び/又は使用において、難燃性及び耐熱性(例えば、100℃)が必要とされる建材、衣料、インテリア、車両(例えば、自動車)内装材のための複合部材として用いることができ、これらに用いられる各種布として利用することができる。本発明に係る布を、他の布や別の素材との接着を伴う複合部材として利用した例として、本発明に係る布を基布(基材)として用いた複合部材を挙げることができる。
複合部材は、本発明に係る布から構成される基布、及び、第1の層(例えば、合成樹脂を含む層)を備えることができる。複合部材は、基布の少なくとも一方の面に直接に、あるいは他の層を介して第1の層を備えることができる。複合部材は、基布と第1の層を接着剤で接着することがで得ることができる。
また、複合部材は、基布を樹脂に含浸するか、基布に樹脂を塗工することにより得ることもできる。この場合、基布と合成樹脂を含む層は、少なくとも一部が一体化していても良い。
複合部材は、さらに別の1以上の層等(例えば、装飾のためのプリント層や、表面処理層)を有していても良い。本発明に係る布を基布として用いる具体的な一例としては、例えば、合成皮革用基布、人工レザー用基布、接着芯地をあげることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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