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公開番号
2025069746
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-01
出願番号
2023179660
出願日
2023-10-18
発明の名称
二次電池
出願人
国立大学法人信州大学
代理人
弁理士法人綿貫国際特許・商標事務所
主分類
H01M
4/48 20100101AFI20250423BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】正極と負極との間を、プロトン、またはヒドロニウムイオン(H
3
O
+
)等の水素原子と非金属原子とからなる多原子イオンが移動することで、可逆的な充放電が行われる二次電池において、不可逆的な水素発生を抑制してクーロン効率の向上を図ることができる二次電池を提供する。
【解決手段】本発明に係る二次電池1は、正極2と負極4との間を、プロトン、または水素原子と非金属原子とからなる多原子イオンが移動することで、可逆的な充放電が行われる二次電池であって、負極活物質4Bは、非晶質のチタン酸化物を含み、電解質5(電解質組成物)は、イオン液体を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
正極と負極との間を、プロトン、または水素原子と非金属原子とからなる多原子イオンが移動することで、可逆的な充放電が行われる二次電池であって、
負極活物質は、非晶質のチタン酸化物を含み、
電解質組成物は、イオン液体を含むこと
を特徴とする二次電池。
続きを表示(約 400 文字)
【請求項2】
前記チタン酸化物は、TiO
x
(xは正の数を表す)の組成を有するチタン原子および酸素原子からなる非晶質のTiO
x
化合物であること
を特徴とする請求項1記載の二次電池。
【請求項3】
前記TiO
x
化合物は、結晶質の酸化チタン塩の加水分解物であること
を特徴とする請求項2記載の二次電池。
【請求項4】
前記酸化チタン塩はオルトチタン酸テトライソプロピルであって、
前記TiO
x
化合物は、オルトチタン酸テトライソプロピルのエチルアルコールによる加水分解物であること
を特徴とする請求項3記載の二次電池。
【請求項5】
前記イオン液体は、プロトン性イオン液体であること
を特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の二次電池。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
可逆的な充放電が可能な二次電池においては、金属カチオンを電荷キャリアとするものが主流であり、例えばリチウムイオン(Li
+
)をキャリアイオンとするリチウムイオン二次電池(LIB)は幅広い分野で普及している。しかしながら、LIBについて、そのイオン源であるリチウム(Li)資源の供給地の偏在による供給不安定性の観点等から、近年はキャリアイオンの多様性が重視され、キャリアイオンとしてNa(Na
+
)、K(K
+
)、Ca(Ca
2+
)、Mg(Mg
2+
)等のsブロック元素を活かした二次電池の研究開発への取り組みが行われている。
【0003】
これに対して、本発明者らは、金属カチオンを含まないプロトン(H
+
)に焦点を当て、正極と負極との間を、プロトン、またはヒドロニウムイオン(H
3
O
+
)等の水素原子と非金属原子とからなる多原子イオンが移動することで、可逆的な充放電が行われる二次電池(以下、これを「プロトン二次電池」と表記する場合がある)の研究を進めている。プロトンは、全てのイオンの中で最も軽く、イオン半径が小さいため、イオン輸送に有利である。また、プロトンは、水素原子と非金属原子とからなる多原子イオンとして搭載され、ヒドロニウムイオン(H
3
O
+
)、アンモニウムイオン(NH
4
+
)等のように電解質内を拡散的に移動することが可能である。また、プロトンは、水素結合で繋がった水分子の鎖を通して、H
+
またはOH
-
の移動と水素結合の組み替えとが協同的に進むメカニズムであるグロータス機構によって高速なプロトン伝導が可能である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
Masahiro Shimizu, Daisuke Nishida, Ayaka Kikuchi, and Susumu Arai, American Chemical Society (US), The Journal of Physical Chemistry C, 2023;127(36):17677-17684
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
プロトン二次電池においては、プロトンまたは水素原子と非金属原子とからなる多原子イオン伝導性を有する水系電解質中で動作させると、副反応である水の電気分解等によって不可逆的な水素(H
2
)発生が起こるという問題があった。これにより、電荷キャリアとしてのプロトンが消失する。また、プロトンの消失によって負極界面のpHが上がると、負極活物質に吸蔵されたプロトンが中和反応を起こして脱離する自己放電挙動や、電解液中のカチオン成分の還元分解が生じることがある。その結果、充電容量に対する放電容量の割合が小さくなって、充放電の可逆率を表すクーロン効率(充放電効率)が低下する。
【0006】
これに対して、本発明者らは、非特許文献1に記載されているように、酸化チタン(TiO
2
)のうち、ブルッカイト型(Brookite)およびアナターゼ型(Anatase)よりも正側に伝導体準位を有するルチル型(Rutile)の酸化チタン(R-TiO
2
)を負極活物質とすることや、電解質のpH変化を生じ難くするよう緩衝液(Buffer solution)を電解質組成物に適用すること等の改良を行ってきたが、さらに改良の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、正極と負極との間を、プロトン、またはヒドロニウムイオン(H
3
O
+
)等の水素原子と非金属原子とからなる多原子イオンが移動することで、可逆的な充放電が行われる二次電池において、不可逆的な水素発生を抑制してクーロン効率の向上を図ることができる二次電池を提供することを目的とする。
【0008】
本発明は、一実施形態として以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
【0009】
本発明に係る二次電池は、正極と負極との間を、プロトン、または水素原子と非金属原子とからなる多原子イオンが移動することで、可逆的な充放電が行われる二次電池であって、負極活物質は、非晶質のチタン酸化物を含み、電解質組成物は、イオン液体を含むことを特徴とする。
【0010】
前記チタン酸化物は、TiO
x
(xは正の数を表す)の組成を有するチタン原子および酸素原子からなる非晶質のTiO
x
化合物を適用できる。
(【0011】以降は省略されています)
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