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公開番号
2025077210
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-19
出願番号
2023189236
出願日
2023-11-06
発明の名称
リポソーム製造用基板およびその製造方法、ならびにリポソームの製造方法
出願人
国立大学法人信州大学
代理人
主分類
B01J
13/04 20060101AFI20250512BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】静置水和法やエレクトロフォーメーション法において、一旦作製すれば洗浄して繰り返し使用可能なリポソーム製造用基板を提供し、さらに、この基板を用いて簡便にかつ低コストでサイズの揃った巨大リポソームを製造できるリポソームの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明のリポソーム製造用基板は、基板と、当該基板上に開口部を有し撥油性を有するコーティング層を備える。コーティング層は親水性化合物またはフッ素化合物を含む。本発明のリポソーム製造用基板の製造方法は、基板の表面または基板上の感光性樹脂の表面に、撥油性を有する有機化合物を塗布する第1工程、フォトリソグラフィ技術により有機化合物が付着された領域と有機化合物が除去され基板表面が露出した領域を形成する第2工程、を含む。本発明のリポソーム製造用基板を用いて脂質溶液を塗布しリポソームを作製する
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
基板と、当該基板上に開口部を有し撥油性を有するコーティング層を備える、リポソーム製造用基板。
続きを表示(約 550 文字)
【請求項2】
前記コーティング層は親水性化合物またはフッ素化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載のリポソーム製造用基板。
【請求項3】
前記開口部は、直径が1~500μmの円形、長径が1~500μmの楕円形または長辺が1~500μmの矩形であることを特徴とする請求項1に記載のリポソーム製造用基板。
【請求項4】
前記基板は導電性を有することを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載のリポソーム製造用基板。
【請求項5】
前記コーティング層は前記基板上の絶縁層を介して前記絶縁層の表面に形成されていることを特徴とする請求項4に記載のリポソーム製造用基板。
【請求項6】
基板の表面または基板上に設けた感光性樹脂の表面に、撥油性を有する有機化合物を塗布する第1工程、フォトリソグラフィ技術により前記有機化合物が付着された領域と前記有機化合物が除去され基板表面が露出した領域を形成する第2工程、を含むリポソーム製造用基板の製造方法。
【請求項7】
請求項4に記載のリポソーム製造用基板を用いて、脂質溶液を塗布し、エレクトロフォーメーション法によりリポソームを作製することを特徴とするリポソームの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、直径が1μm以上のサイズのリポソームの製造用基板およびリポソームの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
リポソームは、リン資質などからなる内部に水相を有する脂質二重層を持つ球形の閉鎖小胞であり、医薬品の輸送手段や化粧品として利用されてきている。例えば、内包成分とハイドロゲルを100nm程度の径のリポソームに封入することで皮膚への浸透性が高めた化粧品がある。リポソームの中でも特に径が1μm以上のサイズのリポソームは巨大リポソームと称される。巨大リポソームは、生体細胞との構造の類似性から人工細胞やマイクロリアクターなどを指向し、広く研究されている。
【0003】
巨大リポソームを形成する方法としては、一般に、静置水和法やエレクトロフォーメーション法、油水界面通過法、マイクロ流路法などがある。中でも静置水和法やエレクトロフォーメーション法は、フォトリソグラフィ技術と組合せて、簡便に均一サイズの巨大リポソームを形成することできることで知られている(例えば、特許文献1、2)。
【0004】
特許文献1では、フォトリソグラフィの手法により基板上にパターン化された脂質ファイルを形成し、該脂質ファイル(脂質パターン)からエレクトロフォーメーション法により、均一な形のリポソームを形成している。また、特許文献2では、フォトリソグラフィの手法により底面が導電性材料で形成され凹部を有する基板を準備し、該凹部底面を脂質溶液でコーティングして、凹部内で静置水和法やエレクトロフォーメーション法により直径のバラツキの小さいリポソームを製造している。
【0005】
しかしながら、特許文献1では、基板上に蒸着したパリレン樹脂をパターン化して穴あきシートを形成し、これに脂質溶液を塗布して乾燥させた後、パリレン樹脂からなる穴あきシートを剥がして脂質パターンを転写して残している。この方法では、基板から脂質パターン転写用の穴あきシートを剥がしているので、再度基板を脂質パターン形成用に使用することはできないという問題があった。
【0006】
また、特許文献2では、特許文献1と同様に、基板上にパリレン樹脂を蒸着し酸素プラズマエッチングによりパリレン樹脂を選択除去してパリレン樹脂から成る凹部を形成しているが、特許文献1とは異なり、リポソームの製造前に凹部を形成するパリレン樹脂パターンを除去する工程はない。パリレン樹脂パターンは基板上に残っているので、このパリレン樹脂パターン付き基板は、静置水和法やエレクトロフォーメーション法において繰り返し使用可能である。
【0007】
しかしながら、特許文献2では、凹部底面のみに脂質溶液をコーティングするため、凹部底面と脂質溶液との間に直流高電圧を印可しながらこの基板に対向するノズルから脂質溶液を噴霧すること(エレクトロスプレー法)を行っている。特許文献2の方法では、エレクトロスプレーという特別な装置を利用しなければならず、リポソームの製造において手間とコストがかかるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2007-98323号公報
特開2012-76022号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、静置水和法やエレクトロフォーメーション法において、一旦作製すれば洗浄して繰り返し使用可能なリポソーム製造用基板を提供すること、さらに、この基板を用いて簡便にかつ低コストでサイズの揃った巨大リポソームを製造できるリポソームの製造方法を提供すること、を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の発明のリポソーム製造用基板は、基板と、当該基板上に開口部を有し撥油性を有するコーティング層を備えることを特徴とする。
第2の発明のリポソーム製造用基板は、請求項1に記載の発明において、前記コーティング層は親水性化合物またはフッ素化合物を含むことを特徴とする。
第3の発明のリポソーム製造用基板は、請求項1に記載の発明において、前記開口部は、直径が1~500μmの円形、長径が1~500μmの楕円形または長辺が1~500μmの矩形であることを特徴とする。
第4の発明のリポソーム製造用基板は、請求項1~3の何れか一項に記載の発明において、前記基板は導電性を有することを特徴とする。
第5の発明のリポソーム製造用基板は、請求項4に記載の発明において、前記コーティング層は前記基板上の絶縁層を介して前記絶縁層の表面に形成されていることを特徴とする。
第6の発明のリポソーム製造用基板の製造方法は、基板の表面または基板上に設けた感光性樹脂の表面に、撥油性を有する有機化合物を塗布する第1工程、フォトリソグラフィ技術により前記有機化合物が付着された領域と前記有機化合物が除去され基板が露出した領域を形成する第2工程、を含むことを特徴とする。
第7の発明のリポソームの製造方法は、請求項4に記載のリポソーム製造用基板を用いて、脂質溶液を塗布し、エレクトロフォーメーション法によりリポソームを作製することを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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