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公開番号
2025132616
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-10
出願番号
2024030294
出願日
2024-02-29
発明の名称
重合体の製造方法
出願人
株式会社ENEOSマテリアル
,
国立大学法人信州大学
代理人
個人
,
個人
主分類
C08F
20/02 20060101AFI20250903BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】穏和な温度条件により分子量が精密に制御された重合体を得ることができる重合体の製造方法を提供すること。
【解決手段】式(1)~(4)で表される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種を含む単量体を、溶媒中、アニオン性重合開始剤及び式(5)で表される化合物の存在下で重合させ、溶媒が、エーテル化合物、エステル化合物、ケトン化合物、ニトリル化合物及びアミド化合物よりなる群から選択される少なくとも1種であってアニオン重合性を有しない特定溶剤を含む方法により重合体を製造する。式中、R
1
は炭素数1~20のヒドロカルビル基を表し、ヘテロ元素含有基で置換されていてもよい。Ar
1
は、酸素原子に対しベンゼン環で結合し、ベンゼン環の2位及び6位の炭素に2級炭素又は3級炭素がそれぞれ結合し、4位の炭素に水素原子、塩素原子、炭素数1~6のヒドロカルビル基等が結合した1価の基を表す。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025132616000012.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">35</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">170</com:WidthMeasure> </com:Image> 【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記式(1)~(4):
TIFF
2025132616000010.tif
36
170
(式(1)~式(4)中、R
1
は、炭素数1~20のヒドロカルビル基を表し、窒素、酸素、硫黄及びハロゲンよりなる群から選択される少なくとも1種の元素を有するヘテロ元素含有基で置換されていてもよい。R
2
、R
3
及びR
6
は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1以上の置換基を表す。R
4
及びR
5
は、互いに独立して水素原子若しくは炭素数1以上の置換基であるか、又は、R
4
及びR
5
が互いに合わせられて、R
4
及びR
5
が結合する窒素原子と共に構成される環構造を表す。R
7
は2価の連結基を表す。)
で表される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種を含む単量体を、溶媒中、アニオン性重合開始剤及び下記式(5):
TIFF
2025132616000011.tif
10
170
(式(5)中、Ar
1
は、式中の酸素原子に対してベンゼン環で結合し、当該ベンゼン環における2位及び6位の炭素に2級炭素又は3級炭素がそれぞれ結合し、4位の炭素に水素原子、塩素原子、フッ素原子、炭素数1~6のヒドロカルビル基又は炭素数1~6のヒドロカルビルオキシ基が結合した1価の基を表す。R
10
は炭素数2~10のアルキル基を表す。)
で表される化合物の存在下で重合させ、
前記溶媒が、エーテル化合物、エステル化合物、ケトン化合物、ニトリル化合物及びアミド化合物よりなる群から選択される少なくとも1種であってアニオン重合性を有しない特定溶剤を含む、重合体の製造方法。
続きを表示(約 610 文字)
【請求項2】
前記特定溶剤が、エーテル化合物及びエステル化合物よりなる群から選択される少なくとも1種であってアニオン重合性を有しない化合物を含む、請求項1に記載の重合体の製造方法。
【請求項3】
前記特定溶剤の含有割合が、前記溶媒の全量に対して0.2質量%以上である、請求項1又は2に記載の重合体の製造方法。
【請求項4】
前記アニオン性重合開始剤が、水中での25℃における酸性度定数(pKa)が10以下の共役酸のアニオンと、アンモニウムカチオン又はホスホニウムカチオンとの塩である、請求項1又は2に記載の重合体の製造方法。
【請求項5】
前記アニオン性重合開始剤が有するアニオンが、カルボキシラートイオン、アジ化物イオン又は2,4-ジニトロフェノールイオンである、請求項4に記載の共重合体の製造方法。
【請求項6】
重合温度が-10~50℃の範囲である、請求項1又は2に記載の重合体の製造方法。
【請求項7】
前記特定溶剤が、炭素数3~6の環状エーテル類、炭素数3~12の鎖状エーテル類及び炭素数3~8の鎖状エステル類よりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の重合体の製造方法。
【請求項8】
前記単量体が上記式(1)で表される化合物を含む、請求項1又は2に記載の重合体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、重合体の製造方法に関し、より詳細には、アクリル系モノマーを溶媒中で重合する技術に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
リビング重合は、開始反応及び生長反応からなり、連鎖移動反応や停止反応といった副反応が存在しない重合反応のことである。リビング重合を用いることにより、高分子鎖の長さを制御できるとともに、ブロック共重合体や末端基を導入した高分子を製造することも可能になる(例えば、非特許文献1参照)。これにより、高分子あるいは当該高分子を用いて製造される製品に高機能性を持たせたり、特殊な末端構造を有する高分子を自在に設計して新たな機能を付与したりすることが可能である。実際に、リビング重合は、機能性高分子の製造方法として工業的にも有用である(例えば、特許文献1~3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-152983号公報
特開2019-043883号公報
特開2020-111624号公報
【非特許文献】
【0004】
D.Baskaran,Prog. Polym.Sci.28,2003,521-581
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
(メタ)アクリレートに代表されるアクリル系モノマーのアニオン重合は、例えば非特許文献1に示されるように、アニオン性重合開始剤や溶媒、温度を適切に設定することで、リビング重合として振る舞うことが知られている。しかしながら、アクリル系モノマーのアニオン重合の反応条件には種々の制約があり、反応条件の制約は、アクリル系モノマーのアニオン重合を工業化する際の技術障壁となっている。また、これまでにない新しい高分子材料を開発したり、生産性を高めたりするための一つの手段として、新しい重合系を構築することが有効と考えられる。例えば温度について、副反応を抑制するために-15℃以下の低温とすることがリビング重合成立のための典型的な重合条件であるが、工業的な見地からすると、できるだけ穏和な温度条件により重合可能な技術が求められる。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、穏和な温度条件により分子量が精密に制御された重合体を得ることができる重合体の製造方法を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するべく、本発明の一つの態様として、下記式(1)~(4):
TIFF
2025132616000001.tif
36
170
(式(1)~式(4)中、R
1
は、炭素数1~20のヒドロカルビル基を表し、窒素、酸素、硫黄及びハロゲンよりなる群から選択される少なくとも1種の元素を有するヘテロ元素含有基で置換されていてもよい。R
2
、R
3
及びR
6
は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1以上の置換基を表す。R
4
及びR
5
は、互いに独立して水素原子若しくは炭素数1以上の置換基であるか、又は、R
4
及びR
5
が互いに合わせられて、R
4
及びR
5
が結合する窒素原子と共に構成される環構造を表す。R
7
は2価の連結基を表す。)
で表される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種を含む単量体を、溶媒中、アニオン性重合開始剤及び下記式(5):
TIFF
2025132616000002.tif
10
170
(式(5)中、Ar
1
は、式中の酸素原子に対してベンゼン環で結合し、当該ベンゼン環における2位及び6位の炭素に2級炭素又は3級炭素がそれぞれ結合し、4位の炭素に水素原子、塩素原子、フッ素原子、炭素数1~6のヒドロカルビル基又は炭素数1~6のヒドロカルビルオキシ基が結合した1価の基を表す。R
10
は炭素数2~10のアルキル基を表す。)
で表される化合物の存在下で重合させ、前記溶媒が、エーテル化合物、エステル化合物、ケトン化合物、ニトリル化合物及びアミド化合物よりなる群から選択される少なくとも1種であってアニオン重合性を有しない特定溶剤を含む重合体の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、穏和な温度条件により、分子量が精密に制御された重合体を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の態様に関連する事項について詳細に説明する。なお、本明細書において、「~」を用いて記載された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味である。各成分については特に言及しない限り、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。本明細書において、「(メタ)アクリル」は「アクリル」及び「メタクリル」を包含する用語である。分子量分布とは、重量平均分子量(Mw)に対する数平均分子量(Mn)の比で表される値(Mn/Mw)をいう。
【0010】
≪重合体の製造方法≫
本開示の重合体の製造方法(以下、「本製造方法」ともいう。)は、単量体としてアクリル系モノマーを用い、アクリル系モノマーを、溶媒中、アニオン性重合開始剤及び有機アルミニウム化合物の存在下で重合させる工程を含む。本開示の重合系では、アニオン性重合開始剤と共に使用される有機アルミニウム化合物がルイス酸触媒として機能することにより重合反応(詳細には、アニオン重合反応)が進行すると考えられる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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