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公開番号
2025181761
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-12-11
出願番号
2025088534
出願日
2025-05-28
発明の名称
樹脂組成物
出願人
花王株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C08L
101/00 20060101AFI20251204BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】溶融混練が困難な樹脂中での分散性に優れた複合粒子を含有する樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】高分子グラフト鎖を無機粒子表面に有する複合粒子と樹脂とを含有する樹脂組成物であって、前記無機粒子の平均粒径が200nmより大きく3,000nm以下であり、前記樹脂が以下の(1)~(3)の条件の少なくとも一つを満たす樹脂である、樹脂組成物。(1)硬化性樹脂であること;(2)ガラス転移点、Tgが135℃以上の熱可塑性樹脂であること;(3)融点、Tmが230℃以上の熱可塑性樹脂であること。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
高分子グラフト鎖を無機粒子表面に有する複合粒子、及び
樹脂
を含有する樹脂組成物であって、
前記無機粒子の平均粒径が200nmより大きく3,000nm以下であり、
前記樹脂が以下の(1)~(3)の条件の少なくとも一つを満たす樹脂である、樹脂組成物。
(1)硬化性樹脂であること。
(2)ガラス転移点、Tgが135℃以上の熱可塑性樹脂であること。
(3)融点、Tmが230℃以上の熱可塑性樹脂であること。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記樹脂が、エポキシ樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、フッ素樹脂、シクロオレフィン樹脂又はポリイミド樹脂である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記高分子グラフト鎖のグラフト密度が0.01鎖/nm
2
以上である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記高分子グラフト鎖が、スチレン系モノマー、ニトリル系モノマー、(メタ)アクリル系モノマー、フッ素系モノマー、不飽和オレフィン系モノマー、共役ジエン系モノマー、及びアミノ基、ヒドロキシ基又はグリシジル基を有するモノマーからなる群より選択される1種以上のモノマーをモノマーユニットとして含む、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記高分子グラフト鎖の側鎖の数平均分子量が10以上1000以下である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
前記無機粒子がシリカであって、前記無機粒子中のシリカの含有量に対するアルカリ金属とアルカリ土類金属の合計含有量が50質量ppm以下である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
前記複合粒子の10GHzの周波数及び25℃の温度における誘電正接tanδが0.01未満である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
前記複合粒子が、前記高分子グラフト鎖を下記式(A)で示される構造を介して有する複合粒子である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
(高分子グラフト鎖)-X-(CH
2
)
m
-Si-(R
1
)(R
2
)(R
3
)・・・式(A)
(式(A)中、-X-は二価の基であって、一方は式(A)中のSiに-(CH
2
)
m
-を介して結合し、他方は高分子グラフト鎖に結合する。mは0~12の整数である。R
1
、R
2
及びR
3
の少なくとも一つはメタロキサン結合を形成して粒子と結合し、粒子に結合していないものは、それぞれ独立して、炭素原子数が1~10のアルキル基、炭素原子数が1~9のアルコキシ基、水素原子、ヒドロキシ基又はハロゲン原子である。)
【請求項9】
前記高分子グラフト鎖が、スチレン、ジビニルベンゼン、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸アリル及びメタクリル酸シクロヘキシルからなる群より選択される1種以上のモノマーユニットを10質量%以上含有するものである、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
【請求項10】
前記樹脂がエポキシ樹脂であり、
前記高分子グラフト鎖が、SP値が10以上12以下のモノマーユニットを50質量%以上含有する、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は複合粒子と無機粒子を含有する樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、電子機器の小型化、信号の高速化および配線の高密度化が求められている。
そのため、これらの部品に用いられる樹脂組成物には優れた誘電特性が求められている。例えば、特許文献1はポリフェニレンエーテル及び無機粒子を含む硬化性樹脂組成物が開示されており、優れた誘電特性と成型性を示す硬化物を与える硬化性樹脂組成物が検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6163292号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、有機物である樹脂中での無機粒子の分散性は低いため、両者を混合しても経時的に無機粒子が沈降したり、無機粒子間で凝集が生じたりすることが多く、無機粒子を配合することにより期待される性能向上を達成できない傾向があった。
また、硬化性樹脂、または、230℃以下の融点の熱可塑性樹脂、または、ガラス転移点を有さない熱可塑性樹脂は、溶融混練が困難で、無機粒子の分散させることが困難である。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、溶融混練が困難な樹脂中での分散性に優れた複合粒子を含有する樹脂組成物を提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は下記〔1〕~〔17〕に関する。
〔1〕 高分子グラフト鎖を無機粒子表面に有する複合粒子、及び
樹脂
を含有する樹脂組成物であって、
前記無機粒子の平均粒径が200nmより大きく3,000nm以下であり、
前記樹脂が以下の(1)~(3)の条件の少なくとも一つを満たす樹脂である、樹脂組成物。
(1)硬化性樹脂であること。
(2)ガラス転移点、Tgが135℃以上の熱可塑性樹脂であること。
(3)融点、Tmが230℃以上の熱可塑性樹脂であること。
〔2〕 前記樹脂が、エポキシ樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、フッ素樹脂、シクロオレフィン樹脂又はポリイミド樹脂である、前記〔1〕に記載の樹脂組成物。
〔3〕 前記高分子グラフト鎖のグラフト密度が0.01鎖/nm
2
以上である、前記〔1〕又は〔2〕に記載の樹脂組成物。
〔4〕 前記高分子グラフト鎖が、スチレン系モノマー、ニトリル系モノマー、(メタ)アクリル系モノマー、フッ素系モノマー、不飽和オレフィン系モノマー、共役ジエン系モノマー、及びアミノ基、ヒドロキシ基又はグリシジル基を有するモノマーからなる群より選択される1種以上のモノマーをモノマーユニットとして含む、前記〔1〕~〔3〕のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
〔5〕 前記高分子グラフト鎖の側鎖の数平均分子量が10以上1000以下である、前記〔1〕~〔4〕のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
〔6〕 前記無機粒子がシリカであって、前記無機粒子中のシリカの含有量に対するアルカリ金属とアルカリ土類金属の合計含有量が50質量ppm以下である、前記〔1〕~〔5〕のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
〔7〕 前記複合粒子の10GHzの周波数及び25℃の温度における誘電正接tanδが0.01未満である、前記〔1〕~〔6〕のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
〔8〕 前記複合粒子が、前記高分子グラフト鎖を下記式(A)で示される構造を介して有する複合粒子である、前記〔1〕~〔7〕のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
(高分子グラフト鎖)-X-(CH
2
)
m
-Si-(R
1
)(R
2
)(R
3
)・・・式(A)
(式(A)中、-X-は二価の基であって、一方は式(A)中のSiに-(CH
2
)
m
-を介して結合し、他方は高分子グラフト鎖に結合する。mは0~12の整数である。R
1
、R
2
及びR
3
の少なくとも一つはメタロキサン結合を形成して粒子と結合し、粒子に結合していないものは、それぞれ独立して、炭素原子数が1~10のアルキル基、炭素原子数が1~9のアルコキシ基、水素原子、ヒドロキシ基又はハロゲン原子である。)
〔9〕 前記高分子グラフト鎖が、スチレン、ジビニルベンゼン、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸アリル及びメタクリル酸シクロヘキシルからなる群より選択される1種以上のモノマーユニットを10質量%以上含有するものである、前記〔1〕~〔8〕のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
〔10〕 前記樹脂がエポキシ樹脂であり、
前記高分子グラフト鎖が、SP値が10以上12以下のモノマーユニットを50質量%以上含有する、前記〔1〕~〔9〕のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
〔11〕 前記樹脂が変性ポリフェニレンエーテル樹脂であり、
前記高分子グラフト鎖が、SP値が8以上10以下のモノマーユニットを50質量%以上含有する、前記〔1〕~〔9〕のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
〔12〕 低誘電樹脂組成物である、前記〔1〕~〔11〕のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
〔13〕 低誘電材用樹脂組成物である、前記〔1〕~〔11〕のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
〔14〕 銅張積層板用、層間絶縁膜用又は一次実装アンダーフィル材用である、前記〔1〕~〔11〕のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
〔15〕 高分子グラフト鎖を無機粒子表面に有する複合粒子、及び
樹脂
を混合又は混練する工程を有する、樹脂組成物の製造方法であって、
前記無機粒子の平均粒径が200nmより大きく3,000nm以下であり、
前記樹脂が以下の(1)~(3)の条件の少なくとも一つを満たす樹脂である、樹脂組成物の製造方法。
(1)硬化性樹脂であること。
(2)ガラス転移点、Tgが135℃以上の熱可塑性樹脂であること。
(3)融点、Tmが230℃以上の熱可塑性樹脂であること。
〔16〕 高分子グラフト鎖を無機粒子表面に有する複合粒子及び樹脂の樹脂組成物としての使用であって、
前記無機粒子の平均粒径が200nmより大きく3,000nm以下であり、
前記樹脂が以下の(1)~(3)の条件の少なくとも一つを満たす樹脂である、前記複合粒子の樹脂組成物としての使用。
(1)硬化性樹脂であること。
(2)ガラス転移点、Tgが135℃以上の熱可塑性樹脂であること。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、溶融混練が困難な樹脂中での分散性に優れた複合粒子を含有する樹脂組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、複合粒子における無機粒子と高分子グラフト鎖との結合の一例を示す模式図である。図1では、式(A)におけるR
1
、R
2
及びR
3
の全てが無機粒子のシリカとシロキサン結合を形成した場合を想定している。図1中、無機粒子と高分子グラフト鎖との間の破線で囲まれる部分が式(A)におけるXに該当する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明者らが検討した結果、中実又は中空の無機粒子の粒子表面に高分子グラフト鎖を有する複合粒子を用いることで、樹脂への粒子の分散性を向上できることを見出した。かかる効果が発揮されるメカニズムは定かではないが、マトリックス樹脂と親和性の高い高分子グラフト鎖が絡み合ったり相互作用したりすることで、複合粒子の分散性が向上することによると推定される。
従って、かかる高分子グラフト鎖を無機粒子表面に有する複合粒子を使用することで、樹脂組成物やその硬化物(樹脂成形体)の誘電特性、表面平滑性、低熱膨張性、高剛性、制振性、接着性、減粘性といった効果の向上が期待できる。
【0010】
本発明の樹脂組成物は、特定の複合粒子と特定の樹脂とを含有するものである。
(【0011】以降は省略されています)
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