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公開番号2024170251
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-06
出願番号2023087311
出願日2023-05-26
発明の名称メルトブローン不織布、衛生材料、耐水シート及び医療用シート
出願人三井化学株式会社,国立大学法人信州大学
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類D04H 3/153 20120101AFI20241129BHJP(組みひも;レース編み;メリヤス編成;縁とり;不織布)
要約【課題】張強度、伸び率、タフネス、耐水圧及び耐摩耗性に優れるメルトブローン不織布を提供する。
【解決手段】本開示のメルトブローン不織布は、熱可塑性非エラストマー(a)を含む繊維(A)と、熱可塑性エラストマー(b)を含む繊維(B)と、を含む。前記熱可塑性エラストマー(b)の融点は、前記熱可塑性非エラストマー(a)の融点よりも低い。前記繊維(A)と前記繊維(B)との混繊率(A/B)は、質量比で、60/40~99/1である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
熱可塑性非エラストマー(a)を含む繊維(A)と、熱可塑性エラストマー(b)を含む繊維(B)と、を含み、
前記熱可塑性エラストマー(b)の融点が、前記熱可塑性非エラストマー(a)の融点よりも低く、
前記繊維(A)と前記繊維(B)との混繊率(A/B)が、質量比で、60/40~99/1である、メルトブローン不織布。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
前記熱可塑性非エラストマー(a)が、プロピレン単独重合体を含み、
前記熱可塑性エラストマー(b)が、ポリオレフィン系エラストマーを含む、請求項1に記載のメルトブローン不織布。
【請求項3】
前記混繊率(A/B)が、65/35~72/28である、請求項1又は請求項2に記載のメルトブローン不織布。
【請求項4】
単位目付当たりの流れ方向(MD)の引張強さが、0.28N・m

/25mm・g以上である、請求項1又は請求項2に記載のメルトブローン不織布。
【請求項5】
流れ方向(MD)のタフネスが、12.5N/in

以上である、請求項1又は請求項2に記載のメルトブローン不織布。
【請求項6】
耐水圧が、320mmH

O以上である、請求項1又は請求項2に記載のメルトブローン不織布。
【請求項7】
単位目付当たりの流れ方向(MD)の引張強さが、0.28N・m

/25mm・g以上であり、
流れ方向(MD)の伸び率が、120%以上であり、
流れ方向(MD)のタフネスが、10N/in

以上であり、
耐水圧が、320mmH

O以上である、請求項1又は請求項2に記載のメルトブローン不織布。
【請求項8】
請求項1又は請求項2に記載のメルトブローン不織布を含む、衛生材料。
【請求項9】
請求項1又は請求項2に記載のメルトブローン不織布を含む、耐水シート。
【請求項10】
請求項1又は請求項2に記載のメルトブローン不織布を含む、医療用シート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、メルトブローン不織布、衛生材料、耐水シート及び医療用シートに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
メルトブローン不織布は、極細繊維で構成され、一般的なスパンボンド不織布よりも順軟性、均一性及び緻密性に優れる。そのため、メルトブローン不織布は、フィルタ(例えば、液体フィルタ、エアフィルタ等)、衛生材料等に広く用いられている。
【0003】
特許文献1は、メルトブロー法で製造された長繊維不織布(以下、「メルトブローン不織布」ともいう)を開示している。特許文献1に開示のメルトブローン不織布は、特定の粘着性繊維と、特定の非粘着性繊維とが、30/70重量%~95/5重量%の比率で混繊維されてなる。具体的に、特許文献1には、ポリプロピレンの繊維と、エチレン-オクテン共重合体の繊維とが、30/70の重量比率で混繊されたメルトブローン不織布が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2004-197291号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示のメルトブローン不織布は、引張強さが十分ではないおそれがあった。そのため、特許文献1に開示のメルトブローン不織布は、高い濾過圧力が必要される用途(例えば、大流量濾過、微細粒子捕獲等)や、人体への追従変形性や耐摩耗性が必要とされる用途(例えば、衛生材料、医療用着衣等)に適さないおそれがあった。
メルトブローン不織布の用途を広げるために、破断に対する耐性(すなわち、引張強さ、伸び率、及びタフネス)、耐水圧及び耐摩耗性に優れるメルトブローン不織布が求められている。
【0006】
本開示は、上記に鑑みてなされたものである。
本開示の一実施形態が解決しようとする課題は、引張強さ、伸び率、タフネス、耐水圧及び耐摩耗性に優れるメルトブローン不織布、衛生材料、耐水シート及び医療用シートを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための手段には、以下の実施態様が含まれる。
<1> 熱可塑性非エラストマー(a)を含む繊維(A)と、熱可塑性エラストマー(b)を含む繊維(B)と、を含み、
前記熱可塑性エラストマー(b)の融点が、前記熱可塑性非エラストマー(a)の融点よりも低く、
前記繊維(A)と前記繊維(B)との混繊率(A/B)が、質量比で、60/40~99/1である、メルトブローン不織布。
<2> 前記熱可塑性非エラストマー(a)が、プロピレン単独重合体を含み、
前記熱可塑性エラストマー(b)が、ポリオレフィン系エラストマーを含む、前記<1>に記載のメルトブローン不織布。
<3> 前記混繊率(A/B)が、65/35~72/28である、前記<1>又は<2>に記載のメルトブローン不織布。
<4> 単位目付当たりの流れ方向(MD)の引張強さが、0.28N・m

/25mm・g以上である、前記<1>~<3>のいずれか1つに記載のメルトブローン不織布。
<5> 流れ方向(MD)のタフネスが、12.5N/in

以上である、前記<1>~<4>のいずれか1つに記載のメルトブローン不織布。
<6> 耐水圧が、320mmH

O以上である、前記<1>~<5>のいずれか1つに記載のメルトブローン不織布。
<7> 単位目付当たりの流れ方向(MD)の引張強さが、0.28N・m

/25mm・g以上であり、
流れ方向(MD)の伸び率が、120%以上であり、
流れ方向(MD)のタフネスが、10N/in

以上であり、
耐水圧が、320mmH

O以上である、前記<1>~<6>のいずれか1つに記載のメルトブローン不織布。
<8> 前記<1>~<7>のいずれか1つに記載のメルトブローン不織布を含む、衛生材料。
<9> 前記<1>~<7>のいずれか1つに記載のメルトブローン不織布を含む、耐水シート。
<10> 前記<1>~<7>のいずれか1つに記載のメルトブローン不織布を含む、医療用シート。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一実施形態によれば、引張強さ、伸び率、タフネス、耐水圧及び耐摩耗性に優れるメルトブローン不織布、衛生材料、耐水シート及び医療用シートが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本開示の実施形態に係るメルトブローン繊維不織布製造装置を示す模式図である。
図2は、本開示の実施形態に係るダイの正面図である。
図3は、実施例及び比較例のPOE混繊率に対するMD引張強さを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示において、数値範囲を示す「~」はその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
本開示において段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。本開示に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本開示において、組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する複数の物質の合計量を意味する。
本開示において、「不織布」とは、製織,編成及び製紙を除く,物理的方法及び/又は化学的方法によって所定のレベルの構造的強さが得られている平面状の繊維集合体を示す。
(【0011】以降は省略されています)

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