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公開番号
2024120765
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-05
出願番号
2023027798
出願日
2023-02-24
発明の名称
車両用乗員拘束装置
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類
B60R
21/2338 20110101AFI20240829BHJP(車両一般)
要約
【課題】運転席のみの1名乗員時でも、運転席と助手席の2名乗員時でも、車両の側面衝突検知時又は側面衝突予知時において、その乗員をセンターエアバッグによって効果的に拘束できる車両用乗員拘束装置を得る。
【解決手段】運転席用シート12Lにおけるシートバック16Lの車幅方向内側の側部に設けられ、インフレータから噴出されたガスが内部に供給されることにより、運転席用シート12Lに着座した乗員P1の車幅方向内側へ膨張展開するセンターエアバッグ34と、センターエアバッグ34の内部に設けられ、センターエアバッグ34の厚みを助手席用シート12Rに乗員P2が着座しているときに適した厚みに規制する規制部材36と、センターエアバッグ34の内部に設けられ、車両の側面衝突検知又は予知時で助手席用シート12Rに乗員P2が着座していないときに、規制部材36による規制を解除する解除装置と、を備えた車両用乗員拘束装置10とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
車両の車室に設けられた運転席用シート及び助手席用シートと、
前記助手席用シートに対する乗員の着座有無を認識する認識装置と、
前記運転席用シートにおけるシートバックの車幅方向内側の側部に設けられ、インフレータから噴出されたガスが内部に供給されることにより、前記運転席用シートに着座した乗員の車幅方向内側へ膨張展開するセンターエアバッグと、
前記センターエアバッグの内部に設けられ、前記センターエアバッグの厚みを前記助手席用シートに乗員が着座しているときに適した厚みに規制する規制部材と、
前記センターエアバッグの内部に設けられ、前記車両の側面衝突検知時又は側面衝突予知時で、前記認識装置によって前記助手席用シートに乗員が着座していないと認識されたときに、前記規制部材による規制を解除する解除装置と、
を備えた車両用乗員拘束装置。
続きを表示(約 470 文字)
【請求項2】
前記規制部材が、前記センターエアバッグにおけるシート幅方向外側の基布とシート幅方向内側の基布とを繋ぐテザーであり、
前記解除装置が、前記テザーを切断するカッターを含んで構成されている請求項1に記載の車両用乗員拘束装置。
【請求項3】
前記規制部材が、前記センターエアバッグにおけるシート幅方向外側の基布とシート幅方向内側の基布とを繋ぐとともに、中間部が撓まされた状態で、一端部側と他端部側とが糸状部材で繋がれたテザーであり、
前記解除装置が、前記糸状部材を切断するカッターを含んで構成されている請求項1に記載の車両用乗員拘束装置。
【請求項4】
前記規制部材が、前記センターエアバッグにおけるシート幅方向外側の基布とシート幅方向内側の基布とを繋ぐとともに、一端部側が反巻取方向へ付勢された付勢力に抗して巻き取られたテザーであり、
前記解除装置が、巻き取られた前記テザーをロック及びアンロックできるアクチュエータで構成されている請求項1に記載の車両用乗員拘束装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用乗員拘束装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
運転席用シートの車幅方向内側(中央側)の側部に搭載され、隣り合う助手席用シートとの間で、膨張用ガスによりエアバッグを膨張展開させるファーサイドエアバッグ装置は、従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-032932号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、運転席のみに乗車する1名乗員時において、例えば助手席側のサイドドアが側面衝突したときのセンターエアバッグ(ファーサイドエアバッグ)の拘束性能を確保するためには、膨張展開完了時のセンターエアバッグの厚み(シート幅方向に沿った長さ)は厚く設定されることが好ましい。すなわち、1名乗員時は、慣性力によって車幅方向内側へ移動して来る乗員の上体に対して早期に反力を与えることが有効であり、そのためには、膨張展開完了時のセンターエアバッグの厚みは厚い方が有利となる。
【0005】
一方、助手席にも乗車する2名乗員時において、例えば運転席側のサイドドアが側面衝突したときには、その運転席の乗員と助手席の乗員との間に、膨張展開完了時のセンターエアバッグが挟まれる。そのため、膨張展開完了時のセンターエアバッグの厚みが厚いと、そのセンターエアバッグによって、サイドドアの進入方向(車幅方向内側)へ向かう外力とは逆向きの外力が運転席の乗員に入力され、その運転席の乗員の胸部及び腹部の撓み量(傷害値)が大きくなる。
【0006】
また、2名乗員時には、運転席に着座している乗員の頭部と助手席に着座している乗員の頭部との衝突を回避するためのセンターエアバッグの反力が、1名乗員時におけるセンターエアバッグの反力まで必要とされない。したがって、2名乗員時には、運転席の乗員の胸部及び腹部の撓み量(傷害値)を低く抑えるためにも、センターエアバッグの厚みは薄く設定されることが好ましい。このように、1名乗員時と2名乗員時とでは、乗員を効果的に拘束する上でのセンターエアバッグの厚みに違いが生じる。
【0007】
そこで、本発明は、運転席のみの1名乗員時でも、運転席と助手席の2名乗員時でも、車両の側面衝突検知時又は側面衝突予知時において、その乗員をセンターエアバッグによって効果的に拘束できる車両用乗員拘束装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明に係る第1の態様の車両用乗員拘束装置は、車両の車室に設けられた運転席用シート及び助手席用シートと、前記助手席用シートに対する乗員の着座有無を認識する認識装置と、前記運転席用シートにおけるシートバックの車幅方向内側の側部に設けられ、インフレータから噴出されたガスが内部に供給されることにより、前記運転席用シートに着座した乗員の車幅方向内側へ膨張展開するセンターエアバッグと、前記センターエアバッグの内部に設けられ、前記センターエアバッグの厚みを前記助手席用シートに乗員が着座しているときに適した厚みに規制する規制部材と、前記センターエアバッグの内部に設けられ、前記車両の側面衝突検知時又は側面衝突予知時で、前記認識装置によって前記助手席用シートに乗員が着座していないと認識されたときに、前記規制部材による規制を解除する解除装置と、を備えている。
【0009】
第1の態様の発明によれば、車両の側面衝突検知時又は側面衝突予知時に、インフレータが作動し、そのインフレータから噴出されたガスがセンターエアバッグの内部に供給される。これにより、センターエアバッグが、運転席用シートに着座した乗員の車幅方向内側へ膨張展開する。
【0010】
ここで、センターエアバッグは、内部に設けられた規制部材により、その厚みが助手席用シートに乗員が着座しているときに適した厚みに規制されている。したがって、助手席用シートにも乗員が着座している2名乗員時に、運転席用シートに着座している乗員と助手席用シートに着座している乗員とが、そのセンターエアバッグによって効果的に拘束される。
(【0011】以降は省略されています)
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