TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024148612
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2023061900
出願日2023-04-06
発明の名称車両
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人中部国際特許事務所
主分類B62D 11/04 20060101AFI20241010BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約【課題】 互いに独立して回転駆動される左右1対の駆動輪と、転舵可能な転舵輪とを有する車両において、転舵装置による転舵輪の制御の基準を適切に決定する。
【解決手段】 回転速度差を設けて1対の駆動輪22を回転駆動させることで当該車両10を定常旋回させた状態において、セルフアライニングトルクによって転舵された転舵輪24の転舵角θを転舵角センサによって取得し、その転舵角に基づいて、転舵制御における転舵角の基準を決定する転舵角キャリブレーションを実行する。例えば、定常旋回として、超信地旋回を採用することで、狭い場所においても、転舵角キャリブレーションが可能である。また、例えば、旋回半径rで左右の各々に定常旋回させ、その各々における転舵角の中点を基準とすることで、正確な基準を設定可能である。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
互いに独立して回転駆動される左右1対の駆動輪と、
転舵可能な転舵輪と、
前記転舵輪を転舵させる転舵装置と、
前記転舵輪の転舵角を検出するための転舵角センサと、
前記1対の駆動輪の各々の回転駆動のための駆動制御と、前記転舵装置による前記転舵輪の転舵のための転舵制御とを実行するするコントローラと
を備えた車両であって、
前記コントローラが、
回転速度差を設けて前記1対の駆動輪を回転駆動させることで当該車両を定常旋回させた状態において、セルフアライニングトルクによって転舵された転舵輪の転舵角を転舵角センサによって取得し、その転舵角に基づいて、前記転舵制御における転舵角の基準を決定する転舵角キャリブレーションを実行するように構成された車両。
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
前記コントローラが、
前記転舵角キャリブレーションにおいて、定常旋回として、超信地旋回させるように構成された請求項1に記載の車両。
【請求項3】
前記コントローラが、
前記転舵角キャリブレーションにおいて、当該車両を、左右のそれぞれに同じ旋回半径で定常旋回させ、それら左右の定常旋回の各々の状態において取得された転舵輪の転舵角の中点を、前記転舵制御における転舵角の基準に決定するように構成された請求項2に記載の車両。
【請求項4】
前記コントローラが、
前記転舵角キャリブレーションにおいて、当該車両を、前記左右のそれぞれに同じ旋回半径の定常旋回を複数回実行させ、その複数回の実行によって取得された複数の前記転舵角の中点を平均することによって、前記転舵制御における転舵角の基準を決定するように構成された請求項3に記載の車両。
【請求項5】
当該車両が、被牽引車を牽引するための車両である請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載の車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに独立して回転駆動される左右1対の駆動輪と転舵可能な転舵輪とを有する車両に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
車輪を転舵させて車両を旋回させる場合、その車輪の転舵制御においてその車輪の転舵角の基準を定めることが重要である。例えば、電動パワーステアリングシステムが搭載された下記特許文献に係る車両では、アイドルストップ機構によってアイドルストップ状態とされたときには、アイドルストップ前に設定されている転舵角の基準を、アイドルストップが解除された後に用いて、転舵制御を行うようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-260464号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献に記載の技術では、アイドリングストップ中に外部から力が作用してその車輪の転舵角が変化したような場合に、転舵角の基準自体がズレてしまう虞がある。言い換えれば、転舵角の基準を把握し続けるためには、当該車両の稼働が停止している状態、すなわち、イグニッションスイッチがOFFとされている状態でも、転舵角を検出するためのセンサ等に給電を維持する必要がある。つまり、転舵制御における転舵角の基準に関しては、改良の余地があり、何らかの改良を施すことにより、転舵制御を実行する車両の実用性を向上させることが可能となる。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、実用性の高い車両を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の車両は、
互いに独立して回転駆動される左右1対の駆動輪と、
転舵可能な転舵輪と、
前記転舵輪を転舵させる転舵装置と、
前記転舵輪の転舵角を検出するための転舵角センサと、
前記1対の駆動輪の各々の回転駆動のための駆動制御と、前記転舵装置による前記転舵輪の転舵のための転舵制御とを実行するするコントローラと
を備えた車両であって、
前記コントローラが、
回転速度差を設けて前記1対の駆動輪を回転駆動させることで当該車両を定常旋回させた状態において、セルフアライニングトルクによって転舵された転舵輪の転舵角を転舵角センサによって取得し、その転舵角に基づいて、前記転舵制御における転舵角の基準を決定する転舵角キャリブレーションを実行するように構成される。
【発明の効果】
【0006】
本発明の車両によれば、上記転舵角キャリブレーションを実行することより、転舵制御における転舵角の基準を適切に決定でき、適切な転舵制御を行うことが可能となる。稼働の停止中に転舵輪が外部から作用する力によって転舵されるような状況であっても、稼働を開始した際に、上記転舵角キャリブレーションを実行するようにすればよい。
【発明の概要】
発明の態様
【0007】
本発明の「車両」(以下、「本車両」という場合がある)は、いわゆる左右輪差動旋回車である。つまり、「左右1対の駆動輪」は、互いに同軸的に配置され、ともに非転舵輪(転舵されない車輪)とされており、互いの回転速度に差を設けることで、本車両は、旋回可能である。また、左右の駆動輪の回転速度比を変更することで、本車両の旋回半径が変更可能である。本車両は、極端には、左右の駆動輪の片方だけの回転を停止させることで信地旋回が可能であり、双方を互いに逆方向に同じ速度で回転させることで超信地旋回が可能である。なお、本車両は、人が運転する車両であってもよく、自動走行する車両であってもよい。
【0008】
左右1対の駆動輪の各々に対して、個別独立した車輪駆動装置を設けることが望ましい。車輪駆動装置は、車輪を任意の速度で回転駆動する装置であり、駆動源として、例えば、電動モータを採用することが可能である。その場合、本車両の構造の単純化に鑑みれば、電動モータが駆動輪のホイール内部に設けられたインホイールモータ型の車輪駆動装置を採用することが望ましい。
【0009】
「転舵輪」は、本車両において、補助的な車輪と考えることができる。本車両の転倒を防止する機能を担保させるためには、転舵輪は、それの回転軸線が左右の駆動輪の回転軸線から前後方向にシフトするように配置されることが望ましい。転舵輪は、外部からの力によって自在に転舵可能とされていることが望ましい。いわゆる自在式のキャスタのようなものであることが望ましいのである。具体的には、転舵輪は、転舵軸線(キングピン軸線)の路面に対する交点と当該転舵輪の接地面中心とが離間する状態で、つまり、キャスタトレールが存在する状態で、配設されることが望ましい。そのような構成の転舵輪を採用することで、本車両が旋回する状態では、その転舵輪は、本車両の旋回中心と当該転舵輪の接地面中心とを結ぶ線に直角な方向に転向する。
【0010】
「転舵装置」は、転舵輪を積極的に転舵させる装置、言い換えれば、セルフアライニングトルクに対抗する転舵力を転舵輪に付与し、その転舵力によって、転舵輪を、任意の転舵角に転舵させる若しくはその転舵角を維持する装置と考えることができる。転舵装置によって、転舵輪を本車両の旋回半径に応じた転舵角に転舵しその転舵角を維持させることで、本車両の車体に外部から力が作用した場合であっても、その力に対して、転舵輪に対して路面から作用する横力が対抗することで、本車両は、安定した旋回が可能となる。簡単に言えば、本車両は、外乱に対しても安定した旋回が可能となるのである。ちなみに、転舵装置は、機能しないときには、転舵輪がセルフアライニングトルクによって自在に転舵されるように構成することが望ましい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

個人
自転車の傘
11か月前
個人
折り畳み自転車
1か月前
個人
重量物移動台車
8か月前
個人
自転車用傘捕捉具
2か月前
個人
自転車用荷台
5か月前
個人
体重掛けリフト台車
1か月前
井関農機株式会社
作業機
11か月前
井関農機株式会社
作業機
9か月前
個人
車両用横転防止装置
9か月前
個人
アタッチメント
2か月前
三甲株式会社
保護具
9か月前
個人
自転車用荷物台
1か月前
個人
クリアレインシェード
8か月前
井関農機株式会社
作業車両
7か月前
日本精機株式会社
表示装置
11か月前
個人
スライドレインプルーフ
7か月前
株式会社クラベ
面状ユニット
7か月前
株式会社ホシプラ
台車
8か月前
株式会社北誠商事
被覆構造体
11か月前
個人
ステアリングの操向部材
4か月前
株式会社CPM
駐輪機
2か月前
帝人株式会社
車両構造体
7か月前
株式会社三五
リアサブフレーム
29日前
三甲株式会社
台車
11か月前
祖峰企画株式会社
平台車
6か月前
三甲株式会社
台車
9か月前
三甲株式会社
台車
4か月前
三甲株式会社
台車
4か月前
豊田合成株式会社
ハンドル
8か月前
井関農機株式会社
作業車両
11か月前
ヤマハ発動機株式会社
車両
2か月前
ダイハツ工業株式会社
車両
3か月前
個人
足踏みペダル式自転車
7か月前
学校法人千葉工業大学
車両
15日前
学校法人千葉工業大学
車両
15日前
学校法人千葉工業大学
車両
15日前
続きを見る