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公開番号2024120564
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-05
出願番号2023027435
出願日2023-02-24
発明の名称作業車両
出願人井関農機株式会社
代理人弁理士法人永井国際特許事務所
主分類F16H 61/18 20060101AFI20240829BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】無段変速装置の出力回転が相違することによる作業車両の急加速や急減速を抑制して作業車両の挙動が不安定になるのを防止した作業車両を提供する。
【解決手段】スイッチ(19)が短押された場合に、主変速レバー(16)の操作姿勢が予め設定された主変速レバー(16)の操作姿勢よりも後側傾斜姿勢にある場合には、コントローラ(60)は、予め設定された主変速レバー(16)の操作姿勢に基づいて無段変速装置(40)の増減速を行い、主変速レバー(16)の操作姿勢が予め設定された主変速レバー(16)の操作姿勢よりも前側傾斜姿勢にある場合には、コントローラ(60)は、主変速レバー(16)の操作姿勢に基づいて無段変速装置(40)の増減速を行う
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
エンジン(E)を搭載する機体フレーム(1)の下側に左右一対の前輪(2)と後輪(3)を設け、該機体フレーム(1)の上側に作業者が搭乗する操縦部(5)を設けた作業車両において、
前記エンジン(E)と後輪(3)の間の伝達経路に、前記エンジン(E)の出力回転を増減速する無段変速装置(40)を設け、
前記操縦部(5)に、前記無段変速装置(40)の増減速を変更する主変速レバー(16)と、該主変速レバー(16)の操作姿勢を測定するスイッチ(19)と、圃場毎に予め設定された前記主変速レバー(16)の操作姿勢を保存するコントローラ(60)を設け、
前記コントローラ(60)は、前記主変速レバー(16)が前側傾斜姿勢に操作された場合には無段変速装置(40)の増減速を大きくし、前記主変速レバー(16)が後側傾斜姿勢に操作された場合には無段変速装置(40)の増減速を小さくし、
前記スイッチ(19)が短押された場合に、前記主変速レバー(16)の操作姿勢が予め設定された主変速レバー(16)の操作姿勢よりも後側傾斜姿勢にある場合には、前記コントローラ(60)は、予め設定された前記主変速レバー(16)の操作姿勢に基づいて無段変速装置(40)の増減速を行い、
前記主変速レバー(16)の操作姿勢が予め設定された主変速レバー(16)の操作姿勢よりも前側傾斜姿勢にある場合には、前記コントローラ(60)は、前記主変速レバー(16)の操作姿勢に基づいて無段変速装置(40)の増減速を行うことを特徴とする作業車両。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記コントローラ(60)が、前記主変速レバー(16)の操作姿勢に基づいて無段変速装置(40)の増減速を変更中に、前記主変速レバー(16)の操作姿勢が予め設定された主変速レバー(16)の操作姿勢よりも後側傾斜姿勢になった場合には、前記コントローラ(60)は、予め設定された前記主変速レバー(16)の操作姿勢に基づいて無段変速装置(40)の増減速を行う請求項1記載の作業車両。
【請求項3】
前記スイッチ(19)が長押された場合に、予め設定された前記主変速レバー(16)の操作姿勢を、前記スイッチ(19)の長押時の主変速レバー(16)の操作姿勢に更新する請求項1又は2記載の作業車両。
【請求項4】
エンジン(E)を搭載する機体フレーム(1)に下側に左右一対の前輪(2)と後輪(3)を設け、該機体フレーム(1)の上側に作業者が搭乗する操縦部(5)を設けた作業車両において、
前記エンジン(E)と後輪(3)の間の伝達経路に、前記エンジン(E)の出力回転を増減速する無段変速装置(40)と変速ギヤボックス(42)を設け、
前記操縦部(5)に、前記無段変速装置(40)の増減速を変更する主変速レバー(16)と、前記変速ギヤボックス(42)の増減速を変更する副変速レバー(17)と、前記主変速レバー(16)の操作姿勢と副変速レバー(17)の変速位置を測定するスイッチ(19)と、圃場毎に予め設定された前記主変速レバー(16)の操作姿勢と副変速レバー(17)の変速位置を保存するコントローラ(60)を設け、
前記コントローラ(60)は、前記主変速レバー(16)が前側傾斜姿勢に操作された場合には無段変速装置(40)の増減速を大きくし、前記主変速レバー(16)が後側傾斜姿勢に操作された場合には無段変速装置(40)の増減速を小さくし、
前記スイッチ(19)が短押された場合に、前記副変速レバー(17)の変速位置が予め設定された副変速レバー(17)の変速位置と一致し、且つ、前記主変速レバー(16)の操作姿勢が予め設定された主変速レバー(16)の操作姿勢よりも後側傾斜姿勢にある場合には、前記コントローラ(60)は、予め設定された前記副変速レバー(17)の変速位置に基づいて変速ギヤボックス(42)の増減速と、予め設定された前記主変速レバー(16)の操作姿勢に基づいて無段変速装置(40)の増減速を行い、
前記副変速レバー(17)の変速位置が予め設定された副変速レバー(17)の変速位置と相違し、又は、前記主変速レバー(16)の操作姿勢が予め設定された主変速レバー(16)の操作姿勢よりも前側傾斜姿勢にある場合には、前記コントローラ(60)は、前記副変速レバー(17)の変速位置に基づいて変速ギヤボックス(42)の増減速と、前記主変速レバー(16)の操作姿勢に基づいて無段変速装置(40)の増減速を行うことを特徴とする作業車両。
【請求項5】
前記コントローラ(60)が、前記副変速レバー(17)の変速位置に基づいて変速ギヤボックス(42)の増減速を変更し、且つ、前記主変速レバー(16)の操作姿勢に基づいて無段変速装置(40)の増減速を変更中に、前記副変速レバー(17)の変速位置が予め設定された副変速レバー(17)の変速位置と一致し、且つ、前記主変速レバー(16)の操作姿勢が予め設定された主変速レバー(16)の操作姿勢よりも後側傾斜姿勢にある場合には、前記コントローラ(60)は、予め設定された前記副変速レバー(17)の変速位置に基づいて変速ギヤボックス(42)の増減速と、予め設定された前記主変速レバー(16)の操作姿勢に基づいて無段変速装置(40)の増減速を行う請求項4記載の作業車両。
【請求項6】
前記スイッチ(19)が長押された場合に、予め設定された前記主変速レバー(16)の操作姿勢と副変速レバー(17)の変速位置を、前記スイッチ(19)の長押時の主変速レバー(16)の操作姿勢と副変速レバー(17)の変速位置に更新する請求項4又は5記載の作業車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンの出力回転を増減速する無段変速装置と、無段変速装置を操作する主変速レバーを備えた作業車両に関するものである。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、作業車両では、エンジンと後輪の間の伝動経路にエンジンの出力回転を増減速する無段変速装置とトランスミッションを設け、作業時に予めコントローラに保存された無段変速装置を操作する主変速レバーの操作姿勢とトランスミッションを操作する副変速レバーの変速位置を読出して、読出された主変速レバーの操作姿勢と副変速レバーの変速位置に基づいてエンジンの出力回転を増減速する無段変速装置の技術が知られている。(特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-298099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、作業者が操作している主変速レバーの操作姿勢と読出されたコントローラに保存されている主変速レバーの操作姿勢が相違等する場合には、無段変速装置の出力回転が相違して作業車両の急加速や急減速等、作業車両の挙動が不安定になるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、無段変速装置の出力回転が相違することによる作業車両の急加速や急減速を抑制して作業車両の挙動が不安定になるのを防止した作業車両を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決した本発明は次のとおりである。
すなわち、請求項1記載の発明は、エンジン(E)を搭載する機体フレーム(1)の下側に左右一対の前輪(2)と後輪(3)を設け、該機体フレーム(1)の上側に作業者が搭乗する操縦部(5)を設けた作業車両において、
前記エンジン(E)と後輪(3)の間の伝達経路に、前記エンジン(E)の出力回転を増減速する無段変速装置(40)を設け、前記操縦部(5)に、前記無段変速装置(40)の増減速を変更する主変速レバー(16)と、該主変速レバー(16)の操作姿勢を測定するスイッチ(19)と、圃場毎に予め設定された前記主変速レバー(16)の操作姿勢を保存するコントローラ(60)を設け、前記コントローラ(60)は、前記主変速レバー(16)が前側傾斜姿勢に操作された場合には無段変速装置(40)の増減速を大きくし、前記主変速レバー(16)が後側傾斜姿勢に操作された場合には無段変速装置(40)の増減速を小さくし、前記スイッチ(19)が短押された場合に、前記主変速レバー(16)の操作姿勢が予め設定された主変速レバー(16)の操作姿勢よりも後側傾斜姿勢にある場合には、前記コントローラ(60)は、予め設定された前記主変速レバー(16)の操作姿勢に基づいて無段変速装置(40)の増減速を行い、前記主変速レバー(16)の操作姿勢が予め設定された主変速レバー(16)の操作姿勢よりも前側傾斜姿勢にある場合には、前記コントローラ(60)は、前記主変速レバー(16)の操作姿勢に基づいて無段変速装置(40)の増減速を行うことを特徴とする作業車両である。
【0007】
請求項2記載の発明は、前記コントローラ(60)が、前記主変速レバー(16)の操作姿勢に基づいて無段変速装置(40)の増減速を変更中に、前記主変速レバー(16)の操作姿勢が予め設定された主変速レバー(16)の操作姿勢よりも後側傾斜姿勢になった場合には、前記コントローラ(60)は、予め設定された前記主変速レバー(16)の操作姿勢に基づいて無段変速装置(40)の増減速を行う請求項1記載の作業車両である。
【0008】
請求項3記載の発明は、前記スイッチ(19)が長押された場合に、予め設定された前記主変速レバー(16)の操作姿勢を、前記スイッチ(19)の長押時の主変速レバー(16)の操作姿勢に更新する請求項1又は2記載の作業車両である。
【0009】
請求項4記載の発明は、エンジン(E)を搭載する機体フレーム(1)に下側に左右一対の前輪(2)と後輪(3)を設け、該機体フレーム(1)の上側に作業者が搭乗する操縦部(5)を設けた作業車両において、
前記エンジン(E)と後輪(3)の間の伝達経路に、前記エンジン(E)の出力回転を増減速する無段変速装置(40)と変速ギヤボックス(42)を設け、前記操縦部(5)に、前記無段変速装置(40)の増減速を変更する主変速レバー(16)と、前記変速ギヤボックス(42)の増減速を変更する副変速レバー(17)と、前記主変速レバー(16)の操作姿勢と副変速レバー(17)の変速位置を測定するスイッチ(19)と、圃場毎に予め設定された前記主変速レバー(16)の操作姿勢と副変速レバー(17)の変速位置を保存するコントローラ(60)を設け、前記コントローラ(60)は、前記主変速レバー(16)が前側傾斜姿勢に操作された場合には無段変速装置(40)の増減速を大きくし、前記主変速レバー(16)が後側傾斜姿勢に操作された場合には無段変速装置(40)の増減速を小さくし、前記スイッチ(19)が短押された場合に、前記副変速レバー(17)の変速位置が予め設定された副変速レバー(17)の変速位置と一致し、且つ、前記主変速レバー(16)の操作姿勢が予め設定された主変速レバー(16)の操作姿勢よりも後側傾斜姿勢にある場合には、前記コントローラ(60)は、予め設定された前記副変速レバー(17)の変速位置に基づいて変速ギヤボックス(42)の増減速と、予め設定された前記主変速レバー(16)の操作姿勢に基づいて無段変速装置(40)の増減速を行い、前記副変速レバー(17)の変速位置が予め設定された副変速レバー(17)の変速位置と相違し、又は、前記主変速レバー(16)の操作姿勢が予め設定された主変速レバー(16)の操作姿勢よりも前側傾斜姿勢にある場合には、前記コントローラ(60)は、前記副変速レバー(17)の変速位置に基づいて変速ギヤボックス(42)の増減速と、前記主変速レバー(16)の操作姿勢に基づいて無段変速装置(40)の増減速を行うことを特徴とする作業車両である。
【0010】
請求項5記載の発明は、前記コントローラ(60)が、前記副変速レバー(17)の変速位置に基づいて変速ギヤボックス(42)の増減速を変更し、且つ、前記主変速レバー(16)の操作姿勢に基づいて無段変速装置(40)の増減速を変更中に、前記副変速レバー(17)の変速位置が予め設定された副変速レバー(17)の変速位置と一致し、且つ、前記主変速レバー(16)の操作姿勢が予め設定された主変速レバー(16)の操作姿勢よりも後側傾斜姿勢にある場合には、前記コントローラ(60)は、予め設定された前記副変速レバー(17)の変速位置に基づいて変速ギヤボックス(42)の増減速と、予め設定された前記主変速レバー(16)の操作姿勢に基づいて無段変速装置(40)の増減速を行う請求項4記載の作業車両である。
(【0011】以降は省略されています)

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