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公開番号2024117403
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-29
出願番号2023023482
出願日2023-02-17
発明の名称止水装置
出願人文化シヤッター株式会社
代理人弁理士法人英知国際特許商標事務所
主分類E06B 5/00 20060101AFI20240822BHJP(戸,窓,シャッタまたはローラブラインド一般;はしご)
要約【課題】 がたつきを小さくする。
【解決手段】 横幅方向に連結される二つの止水板10,10’と、これら止水板の左端側と右端側を支持する二つの支柱X,Xとを備え、止水板10,10’の各々を、対応する支柱Xおよび下方側不動面Gに押し付けるようにした止水装置において、支柱X,Xの各々には、二つの支柱X,X間の内側へ突出する支持ピンx1が設けられ、左側の止水板10の左端側と右側の止水板10’の右端側には、支持ピンx1に係合する係合部16が設けられ、係合部16は、支持ピンx1の外周面の先側端部を含むように止水板幅方向へわたる被圧接面16abを有し、この被圧接面16abが支持ピンx1の外周下端部x12によって下方へ押圧される。
【選択図】 図5
特許請求の範囲【請求項1】
横幅方向に連結される二つの止水板と、これら止水板の左端側と右端側を支持する二つの支柱とを備え、前記止水板の各々を、対応する前記支柱および下方側不動面に押し付けるようにした止水装置において、
前記支柱の各々には、前記二つの支柱間の内側へ突出する支持ピンが設けられ、
左側の止水板の左端側と右側の止水板の右端側には、前記支持ピンに係合する係合部が設けられ、
前記係合部は、前記支持ピンの外周面の先側端部を含むように止水板幅方向へわたる被圧接面を有し、この被圧接面が前記支持ピンの外周下端部によって下方へ押圧されるようにしたことを特徴とする止水装置。
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
前記被圧接面は、前記支持ピンの外周下端部に対し止水板幅方向へわたって面接触していることを特徴とする請求項1記載の止水装置。
【請求項3】
前記係合部は、前記支持ピンに対し径方向側から嵌り合う凹状に形成され、その凹状部分の内側に、前記被圧接面を有することを特徴とする請求項1記載の止水装置。
【請求項4】
前記係合部は、前記支持ピンに嵌り合う本体部と、前記本体部から止水板幅方向内側へ突出する突片部とを一体的に有し、前記被圧接面は、前記本体部から前記突片部にわたって連続していることを特徴とする請求項3記載の止水装置。
【請求項5】
前記係合部が、左側の前記止水板の左端側と、右側の前記止水板の右端側において、上部側と下部側にそれぞれ設けられ、
これら係合部のうち、上側の係合部のみが前記支持ピンの外周下端部によって下方へ押圧されるようにしたことを特徴とする請求項1記載の止水装置。
【請求項6】
前記被圧接面と前記支持ピンのうち、その一方を、止水板幅方向の内側へゆくにしたがって他方に近づくように傾斜させたことを特徴とする請求項1~4何れか1項記載の止水装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、増水時に建物や地下道の開口部を止水板により閉鎖して水の侵入を阻む止水装置に関するものである。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
台風や集中豪雨などによる増水が建物や地下道の開口部に侵入すると、浸水による甚大な被害を及ぼすおそれがある。そこで、このような事態に備えて、予め建物や地下道などの開口部の近傍に止水板を格納しておき、増水が発生したときには、この止水板を、前記開口部を構成する両側の支柱に固定し、水の侵入を阻むようにした止水装置が従来知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-14865号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記従来の止水装置において、開口部の幅が比較的大きい場合等には、複数の止水板を横幅方向に連結して用いる場合がある。
例えば、図8に示す止水装置100では、二枚の止水板110,120を横幅方向に連結して、左右の支柱X,Xの間に設置している。
左側の止水板110は、左側の支柱Xとの間、右側の止水板120との間、下方側不動面Gとの間に、それぞれ挟み込まれるように、ゴムパッキン111を具備している。同様に右側の止水板120も、右側の支柱Xとの間、左側の止水板110との間、下方側不動面Gとの間に、それぞれ挟み込まれるように、ゴムパッキン121を具備している。
左側の止水板110の左端側には、それぞれ、上部側と下部側に係合部112が設けられる。各係合部112は、左側の支柱Xに設けられた支持ピンxに係止される。同様に、右側の止水板120の左端側には、それぞれ、上部側と下部側に係合部112が設けられる。各係合部112は、右側の支柱Xに設けられた支持ピンxに係止される。
また、左側の止水板110の右端には、ゴムパッキン111が設けられ、右側の止水板120の左端には、ゴムパッキン121が設けられ、これらゴムパッキン111,121は、互いに押し合って弾性的に収縮する。
このような構成により、左右の止水板110,120の間には互いに押し付け合って上方へ向かう力が作用し、この力により、止水板110,120が傾くとともに(図9参照)、各係合部112における止水板中央部寄りのエッジ部分Pが、支持ピンxの外周面下端部に点接触する。
このため、各止水板110,120のがたつきを生じやすく、このがたつき等に起因して、止水性能を損ねてしまう場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このような課題に鑑みて、本発明の一つは、以下の構成を具備するものである。
横幅方向に連結される二つの止水板と、これら止水板の左端側と右端側を支持する二つの支柱とを備え、前記止水板の各々を、対応する前記支柱および下方側不動面に押し付けるようにした止水装置において、前記支柱の各々には、前記二つの支柱間の内側へ突出する支持ピンが設けられ、左側の止水板の左端側と右側の止水板の右端側には、前記支持ピンに係合する係合部が設けられ、前記係合部は、前記支持ピンの外周面の先側端部を含むように止水板幅方向へわたる被圧接面を有し、この被圧接面が前記支持ピンの外周下端部によって下方へ押圧されるようにしたことを特徴とする止水装置。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、以上説明したように構成されているので、各止水板と支柱との接続部分のがたつきを小さくすることができ、ひいては、止水板のがたつきに起因する止水性能の低下を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明に係る止水装置の一例を上流側から視た図である。
図1における(II)-(II)線に沿う断面図である。
図1における(III)-(III)線に沿う断面図である。
図3における(IV)-(IV)線に沿う断面図である。
図4における(V)部の拡大図である。
図3における(IV)-(IV)線に沿う断面位置において、支持ピンと係合部をそれぞれ(a)と(b)に示す拡大図である。
同断面位置において、係合部の他例を示す図である。
従来の止水装置の一例を上流側から視た図である。
従来の止水装置において、係合部と支持ピンの関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に、本発明に係る実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
以下の説明において、上流側とは、想定される水の流れ方向の上流側を意味し、図示例によれば、止水装置の設置対象となる構築物の屋外側が上流側であり、同構築物の屋内側が下流側である。なお、他例としては、上流側を屋内側とし、下流側を屋外側とすることも可能である。
また、以下の説明において、「止水板幅方向」とは、止水板の横幅方向を意味し、「止水板厚さ方向」とは、止水板幅方向に交差する方向であって上下方向ではない、止水板の厚み方向を意味する。
また、「止水板幅方向内側」とは、止水板の横幅方向の外側から内側へ向かう方向の側を意味し、「止水板幅方向外側」とは、止水板の横幅方向の内側から外側へ向かう方向の側を意味する。
【0009】
図1は、本発明に係る止水装置の一例を上流側から視た図である。
この止水装置1は、横幅方向に連結される二つの止水板10,10’と、これら止水板10,10’の左端側と右端側を支持する二つの支柱X,Xとを備え、止水板10,10’の各々を、対応する支柱Xおよび下方側不動面Gに水密に押し付け、支柱X,X間を通過しようとする水の流れを阻む。
【0010】
支柱Xは、止水装置1の設置対象である構築物の開口部における左右両側の部分を構成している。前記開口部の具体例としては、自動ドアの扉体によって開閉される開口部や、地下道の出入口等が挙げられる。
各支柱Xは、硬質金属材料によって下方側不動面Gから上方へ延びる柱状に形成される。
(【0011】以降は省略されています)

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