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公開番号2024116099
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-27
出願番号2024020142
出願日2024-02-14
発明の名称多層ライン用カプリング
出願人ネクサン
代理人弁理士法人航栄事務所
主分類F16L 59/18 20060101AFI20240820BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】多層ライン用カプリングを提供する。
【解決手段】カプリング200は、各々が一方の端において第1の多層ライン204のそれぞれ同心円状の管206,207のうちの1つに接続される内側及び外側チューブ217,218を含む少なくとも2つの同心円状のチューブを含む、雌カプリング部品202を含む。カプリングは、各々が一方の端において第2の多層ライン203の同心円状の管のうちの1つに接続される内側及び外側チューブ210,211を含む少なくとも2つの同心円状のチューブを含む、雄カプリング部品201をさらに含む。雌及び/又は雄カプリング部品の少なくとも2つの同心円状のチューブは、軸方向に圧縮可能及び/又は伸展可能であり、カプリングがその動作温度にまだ到達していないとき、雄及び雌カプリング部品間の流体密接続がすでに実現されることが確実とされる。
【選択図】図2A
特許請求の範囲【請求項1】
各々が、空間(208)により分離される少なくとも2つの同心円状の管(206,207)を有する第1及び第2の多層ライン(203,204)を接続するためのカプリングにおいて、
各々が一方の端において前記第1の多層ライン(204)の前記同心円状の管(206,207)のうちの1つに接続される内側及び外側チューブ(217,218)を含む少なくとも2つの同心円状のチューブを含む、雌カプリング部品(202)であって、前記少なくとも2つの同心円状のチューブ(217,218)の他方の端は流体密状態に結合され、前記内側チューブ(217)にシーリング面(221)が設けられる、雌カプリング部品(202)と、
各々が一方の端において前記第2の多層ライン(203)の前記同心円状の管(206,207)のうちの1つに接続される内側及び外側チューブ(210,211)を含む少なくとも2つの同心円状のチューブを含む、雄カプリング部品(201)であって、前記少なくとも2つの同心円状のチューブ(210,211)の他方の端は流体密状態に結合される、雄カプリング部品(201)と、
を含み、
前記雌及び/又は雄カプリング部品の前記少なくとも2つの同心円状のチューブは、軸方向に圧縮可能及び/又は伸展可能であることを特徴とする、カプリング。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記雌及び/又は雄カプリング部品(201,202)の前記少なくとも2つの同心円状のチューブに波型が付けられる、請求項1に記載のカプリング。
【請求項3】
前記カプリング(200)が、前記雌カプリング部品(202)の前記シーリング面(221)と前記雄カプリング部品(201)の前端(216)との間に配置されたシール(222)を含む、請求項1に記載のカプリング。
【請求項4】
前記シール(222)が前記雌又は雄カプリング部品(201,202)に取り付けられる、請求項3に記載のカプリング。
【請求項5】
前記シーリング面(221)が前記内側チューブ(217)の前記軸方向に関して角度が付けられている、請求項1に記載のカプリング。
【請求項6】
前記雌及び雄カプリング部品(201,202)がフランジ(214,219)を含む、請求項1に記載のカプリング。
【請求項7】
前記シール(223)が前記フランジ(214,219)間に配置される、請求項6に記載のカプリング。
【請求項8】
前記雌カプリング部品(202)の前記シーリング面(221)にカラー(301)が設けられる、請求項1に記載のカプリング。
【請求項9】
前記カラー(301)が、その内周又は外周上に管状及び/又は円錐形シール(302)を収容する、請求項8に記載のカプリング。
【請求項10】
前記管状シール(302)が、前記カラー(301)より大きい又は小さい熱膨張係数を有する、請求項9に記載のカプリング。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、「ジョンストンカプリング」とも呼ばれる多層フレキシブルラインのためのプラグインカプリングに関する。多層フレキシブルラインには、特に真空断熱ラインが含まれるが、それだけでなく、ラインの壁又は管同士の間の空間に空気、不活性ガス、又はラインの温度制御のための媒質が充填されたラインも含まれる。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
極低温媒質は、極低温流体とも呼ばれ、船舶、タンカーワゴン、又はタンカートラックで輸送されることが多い。重要な例としては、-162℃(111K)の蒸発温度を有する液化天然ガス(LNG)、-196℃(77K)の蒸発温度の液化窒素、液体水素(蒸発温度-253℃、20K)、又は液体ヘリウム(蒸発温度-269℃、4K)が含まれる。1つのタンクから他のタンクへの輸送は、典型的に、真空断熱ラインとカプリングにより遂行される。
【0003】
輸送を目的として、輸送ラインは柔軟に設計され、少なくとも一方の端に硬質のいわゆるジョンストンカプリングが設けられ、それによって2つの極低温ラインを、接続点における断熱を損なうことなく、着脱式に接続することができる。
【0004】
輸送のために、輸送ラインは接続すべきタンクに結合され、その後、パージによってイナート化され、動作温度まで冷却される。切り離す前に、輸送ラインは周囲温度までウォームアップされ、イナート化される。完全な動作中、カプリングは、カプリングのコンポーネントの温度が周囲温度と極低温との間で変化する間に、環境に対して密閉状態でなければならない。
【0005】
ジョンストンカプリングは、例えば(特許文献1)において開示されており、図1に示されている。第1のシール132は、2つのカプリング半部分を低温領域で相互に密着させる。第2のシール120は、2つのカプリング半部分を高温領域において相互に密着させる。これによって2つのシール間に空所ができる。カプリングが高温であるとき、第2のシール120が主として2つのカプリング半部分を相互に密着させる。カプリングが低温であると、第1のシール132が主要シールとなり、第2のシール120は冗長手段としての機能を果たす。
【0006】
簡単に言えば、ジョンストンカプリングでは、2つの硬質の2層真空断熱カプリング部品103、104が相互の中に挿入される。カプリング部品の内径は典型的に10mm~200mmである。しかしながら、原則として、これより小さいか又は大きい内径もあり得る。雄カプリング部品103は雌カプリング部品104に差し込まれる。雄及び雌カプリング部品は、カプリングプラグ103及びカプリングソケット104とも呼ばれる。
【0007】
第1のシール132は低温のときにしか適正に作動しないため、第1及び第2のシール間の正確な距離が第1のシールの正しい動作にとって極めて重要である。製作公差によるわずかな偏差が、一方又は他方のシールの永久的な漏出の原因となる。したがって、製作公差は非常に厳しく、それによって生産コストが増大する。
【0008】
2つのシール120,132によって雄カプリング部品と雌カプリング部品との間に空所ができ、その中に冷却中に特定の量の極低温流体が蓄積及び捕捉されるが、これは、冷却プロセスの初めにシール132完全には密閉されていないからである。カプリングがその結合状態にないとき、捕捉された極低温流体の全量を完全に空所から取り除くことはできない。したがって、結合部分を切り離しているときに、捕捉された極低温流体が環境中に入る。流体が、例えば可燃性である、毒性がある等、有害である場合、それによって環境が汚染され、輸送ラインのオペレータが危険にさらされる。
【0009】
本願に関して、流体という用語はあらゆる種類の流動物質と理解されるものとし、これは固体、液体、又は気体の凝集状態を含み得る。この意味で、流体にはまた、液体のように汲み上げられて輸送ラインの中を流れることのできる固体粉体も含まれる。さらに、流体にはエアロゾル及びエマルジョンも含まれる。
【0010】
上述の2層真空断熱ラインは、前述の多層ラインのその他の種類の例として取り上げたにすぎない。多層ライン用の従来のカプリングは、カプリングがまだその動作温度に到達していないうちはそれらが気密状態にないという問題を有することが多く、それが上述の問題を生じさせる。
(【0011】以降は省略されています)

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