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公開番号
2024106342
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-07
出願番号
2024010406
出願日
2024-01-26
発明の名称
流体輸送装置
出願人
ネクサン
代理人
弁理士法人航栄事務所
主分類
B67D
9/00 20100101AFI20240731BHJP(びん,広口びんまたは類似の容器の開封または密封;液体の取扱い)
要約
【課題】 流体輸送装置を提供する。
【解決手段】 第一の貯蔵槽と第二の貯蔵槽との間で流動材料を輸送するための輸送装置が提案される。輸送装置(100)は支持構造(101)に取り付けられた荷役装置(106)を含む。荷役装置(106)は、ピボットジョイント(113、116、118)により機械的に接続された複数のローディングアームセクション(103~105)を含む。輸送装置は、第一及び第二の貯蔵槽を接続する輸送ライン(122)をさらに含む。輸送ライン(122)は剛直及び柔軟輸送ライン(123~126、133)からなる。柔軟輸送ラインは、剛直輸送ラインセクション同士を接続する。上流端において、少なくとも1つの剛直輸送ラインセクションは複数の柔軟輸送ラインに分岐し、これらは流れの方向に次の剛直輸送ラインセクションと流体的に合流する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
第一の貯蔵槽と第二の貯蔵槽との間で流動材料を輸送するための輸送装置において、
-機械的に接続された複数のローディングアームセクション(103~105)を含む荷役装置(106)と、
-前記第一及び第二の貯蔵槽を接続する輸送ライン(122)であって、剛直及び柔軟輸送ラインからなり、各剛直輸送ラインセクション(123~126)は少なくとも1つのローディングアームセクション(103~105)に沿って延び、前記柔軟輸送ライン(133)は前記剛直輸送ラインセクション同士を接続する輸送ライン(122)と、
を含み、
上流端において、少なくとも1つの剛直輸送ラインセクション(123~126)は複数の柔軟輸送ライン(133)に分岐し、これらは流れの方向に次の前記剛直輸送ラインセクションと流体的に合流することを特徴とする輸送装置。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記剛直輸送ラインセクションは前記ローディングアームセクションを形成する、請求項1に記載の輸送装置。
【請求項3】
前記複数のローディングアームセクション(103~105)は少なくとも1つのピボットジョイント(113、116、118)によって機械的に接続される、請求項1に記載の輸送装置。
【請求項4】
前記剛直及び柔軟輸送ラインは真空断熱輸送ラインである、請求項1に記載の輸送装置。
【請求項5】
前記柔軟輸送ライン(133)は剛直輸送ラインセクション(123~126)を、前記剛直輸送ラインセクションに関連付けられる前記ローディングアームセクションを接続する前記ピボットジョイント(113、116、118)を介して接続する、請求項3に記載の輸送装置。
【請求項6】
各剛直輸送ラインセクション(123~126)は、前記剛直輸送ラインセクションを前記複数の柔軟輸送ライン(133)に分岐させ、及び/又は前記複数の柔軟輸送ラインを合流させる分配-集束コンポーネント(129)と流体的に接続される、請求項1に記載の輸送装置。
【請求項7】
前記柔軟輸送ライン(133)はループ(137)を形成する、請求項1に記載の輸送装置。
【請求項8】
前記複数のローディングアームセクション(103~105)は少なくとも1つのピボットジョイント(113、116、118)によって機械的に接続され、
隣接する2つのローディングアームセクション(103、104)に関連付けられる隣接する2つの剛直輸送ラインセクション(124、125)には角度が付けられ、それによって前記隣接する2つの輸送ラインセクション(124、125)の角度の付いた部分が前記関連付けられるローディングアームセクション(103、104)との平行な向きから逸れる、請求項1に記載の輸送装置。
【請求項9】
前記隣接する2つの剛直輸送ラインセクション(124、125)の角度の付いた部分を流体的に接続する前記柔軟輸送ライン(133)は、前記2つの剛直輸送ラインセクションに関連付けられる前記ローディングアームセクションが180°の状態に近づくとS字形状をとる、請求項8に記載の輸送装置。
【請求項10】
前記S字形状の柔軟輸送ラインの曲線半径(R)は前記柔軟輸送ラインの可能最小曲げ半径より大きい、請求項9に記載の輸送装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、タンカ等の車両と係船所との間の流体輸送装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
二酸化炭素排出削減に向けた世界的な努力により液化天然ガス(LNG:liquified natural gas)及び液化水素(LH2:liquified hydrogen)等の代替エネルギ源に対する関心が急増しているが、それはこれらのエネルギ源が二酸化炭素排出量の低減化に寄与し、地球気候変動の進行を遅らせ、さらにはそれに歯止めをかけさえし得るからである。以下において、上述の代替エネルギ源を概して極低温流体と呼ぶ。極低温流体は典型的に、液化状態で港湾間でタンカにより輸送される。このために、タンカのタンクを輸送ラインにより、タンカの積み下ろしが行われる港湾の貯蔵槽に連結する必要がある。船舶はそれぞれ大きさと高さが異なるほか、港湾内で完全に静止しているわけではないため、連結のための輸送ラインは、輸送ラインを異なる距離及び垂直方向の高さで船舶上のカプリングに連結し、船舶の動きを補償できなければならない。これらの理由から、輸送ラインは柔軟である必要がある。
【0003】
(特許文献1)は、船舶と港湾内の係船所との間で極低温流体を輸送する装置を開示している。この既知の装置は、異なる高さ及び大きさの船舶を係船所の貯蔵槽に連結できるようにする長い柔軟輸送ラインを含む。しかしながら、長い柔軟輸送ラインは気象状況によってはかなりの風による負荷を受ける。柔軟輸送ラインへの強い風の負荷は、負荷が許容レベルを超えた場合に輸送ラインにとって危険となり得、柔軟輸送ライン又はそれらの対応するカプリングに機械的な損傷が生じかねない。
【0004】
柔軟な輸送ラインの必要性とそれらの固有の問題は、固体、液体、又は気体の凝集状態を有する可能性のある流動材料のための何れの輸送装置にも当てはまる。以下において、その凝集状態に関係なく、あらゆる種類の流動材料を流体と呼び、これには液体のように汲み上げられて輸送ラインの中を流れることのできる固体の粉体が含まれる。この意味での流体はまた、エアロゾル及びエマルジョンも含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
米国特許出願公開第2020/0071155A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
既存の輸送装置の限界に鑑み、冒頭に記載の問題の1つ又は複数を克服するか、少なくとも改善する輸送装置が依然として必要である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第一の態様によれば、第一の貯蔵槽と第二の貯蔵槽との間で流動材料を輸送するための輸送装置が提案される。流動材料は、背景の項で説明した意味での流体とすることができる。輸送装置は荷役装置を含み、これは機械的に接続された複数のローディングアームセクションを含む。輸送装置は、第一及び第二の貯蔵槽を接続する少なくとも1つの輸送ラインをさらに含む。輸送ラインは剛直及び柔軟輸送ラインからなる。各剛直輸送ラインセクションは少なくとも1つのローディングアームセクションに沿って延びる。柔軟輸送ラインは、剛直輸送ラインセクション同士を接続する。上流端において、少なくとも1つの剛直輸送ラインセクションは複数の柔軟輸送ラインに分岐し、これらは流れの方向に次の剛直輸送ラインセクションと流体的に合流する。
【0008】
本開示の輸送装置によれば、複数柔軟輸送ラインの口径が単独柔軟輸送ラインの場合に必要なものより小さいため、高い機械的柔軟性が得られ、小さい曲げ半径を実現できる。これは、輸送装置が係船所上の小さい面積しか占めないように折り畳まれる時に特に重要である。それに加えて、より小径の柔軟輸送ラインにより、高い作動圧力を実現できる。
【0009】
1つの実施形態において、剛直輸送ラインセクションはローディングアームセクションを形成する。この実施形態では、剛直輸送ラインセクションは安定なコンポーネントであり、ストラット様のローディングアームセクション等の追加の支持構造は一切不要である。
【0010】
輸送装置の好ましい実施形態において、複数のローディングアームセクションが少なくとも1つのピボットジョイントによって機械的に接続される。十分に大きいピボット角のピボットジョイントにより、特に輸送装置の不使用時に、輸送装置を折り畳んで小さい面積に置くことができる。
(【0011】以降は省略されています)
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