TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024113683
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-22
出願番号2024018304
出願日2024-02-09
発明の名称施工性、粉砕処理性及び環境保全性に優れた軽量土壌被覆ガスバリヤーシート
出願人大王製紙株式会社,アグロカネショウ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類A01M 17/00 20060101AFI20240815BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】施工性、粉砕処理性及び環境保全性に優れた軽量土壌被覆ガスバリヤーシートを提供する。
【解決手段】以下の構成要素を有する。
(1)未晒の針葉樹パルプを80~100%含有する基紙の一面に対し生分解性ポリマー1を含浸した含浸基紙と、(2)前記含浸基紙の前記生分解性ポリマー1の含浸側に形成された生分解性ポリマー2により形成される塗膜層とを含む。前記基紙は、坪量50~75g/m2、緊度0.5~0.8g/cm3、湿潤引張強度(60分)(縦:T)0.18~0.5kN/m及び(横:Y)0.08~0.3kN/m、及び湿潤引張強度(60分)のY/T×100(%)が、40~60%を有する。前記含浸基紙における該基紙に対する生分解性ポリマー1の含浸塗工量(固形分)は、2~20g/m2であり、且つ、前記含浸基紙上に設ける前記塗膜層の生分解性ポリマー2の塗工量(固形分)は、2~20g/m2である。そして、前記土壌被覆ガスバリヤーシートは、2,500g/m2・24h未満の透湿度を有する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
以下の構成要素、
(1) 未晒の針葉樹パルプを80~100%含有する基紙の一面に対し生分解性ポリマー1を含浸した含浸基紙、及び
(2) 前記含浸基紙の前記生分解性ポリマー1の含浸側に形成された生分解性ポリマー2により形成される塗膜層、を含み、
前記基紙が、坪量50~75g/m
2
、緊度0.5~0.8g/cm
3
、湿潤引張強度(60分)(縦:T)0.18~0.5kN/m及び(横:Y)0.08~0.3kN/m、及び湿潤引張強度(60分)のY/Tx100(%)が、40~60%を有する、土壌被覆ガスバリヤーシートであり、
前記含浸基紙における該基紙に対する生分解性ポリマー1の含浸塗工量が2~20g/m
2
で、且つ、前記含浸基紙上に設ける前記塗膜層の生分解性ポリマー2の塗工量が、2~20g/m
2
であり、
前記土壌被覆ガスバリヤーシートが、2,500g/m
2
・24h未満の透湿度を有する、
ことを特徴とする土壌被覆ガスバリヤーシート。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記基紙の引裂強度(縦:T)が、500~1500mNであり、引裂強度(横:Y)が、500~1700mNである、請求項1に記載の土壌被覆ガスバリヤーシート。
【請求項3】
前記基紙において生分解性ポリマー1を含浸する側の面の平滑度が、8~70秒である、請求項1に記載の土壌被覆ガスバリヤーシート。
【請求項4】
土壌被覆ガスバリヤーシートの透気度が、50,000秒以上である、請求項1に記載の土壌H被覆ガスバリヤーシート。
【請求項5】
前記基紙の破裂強度が、150KPa~350KPaである、請求項1に記載の土壌被覆ガスバリヤーシート。
【請求項6】
前記生分解性ポリマー1及び前記生分解性ポリマー2の重合度が、500~2400であり、且つ、前記生分解性ポリマー1及び前記生分解性ポリマー2のけん化度が、85~99mol%である、請求項1に記載の土壌被覆ガスバリヤーシート。
【請求項7】
前記生分解性ポリマー2が、充填剤を含有する、請求項1に記載の土壌被覆ガスバリヤーシート。
【請求項8】
前記充填剤が、カオリンクレー又は雲母である、請求項7に記載の土壌被覆ガスバリヤーシート。
【請求項9】
前記充填剤のアスペクト比が10~100である、請求項7に記載の土壌被覆ガスバリヤーシート。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一つに記載の土壌被覆ガスバリヤーシートの敷設方法であって、前記土壌被覆ガスバリヤーシートを、その生分解性ポリマー層を形成した側を下側にして、土壌消毒剤を混合した土壌表面に設置することを特徴とする方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、土壌消毒に用いる、生分解性の土壌被覆ガスバリヤーシートに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、圃場における土壌消毒には、土壌消毒剤を土壌に混合して、一定期間、土壌を燻蒸することが行われているが、近年、農薬使用における環境負荷を軽減することが求められており、そのため、土壌消毒剤の使用量を抑えつつ、より高い燻蒸効果を発揮する使用方法が求められている。
【0003】
このような要請に対応するため、土壌消毒剤を土壌に注入する、あるいは土壌への散布と混和を行う処理を施した後、土壌表面上にポリ塩化ビニル(PVC)やポリエチレン(PE)などの素材からなる被覆シートで覆うことにより、土壌中でガス化した土壌消毒剤の有効成分を土壌外に散逸させないようにする方法が採られている。
そして、被覆シートで被覆したまま燻蒸期間を経た後、作物の播種又は植付前の処理として土壌をロータリー耕によりガス抜き作業を行うことになるが、このガス抜き作業の前に又はそれと同時に、土壌を覆っている被覆シートを除去する作業がある。
つまり、例えば、従来から採用されているPVC又はPE等の非生分解性素材の被覆シートは、土壌で分解しないため、被覆シートを手作業で除去する必要があり、加えて、使用後のシートを廃棄処分するといった問題が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-287458
【0005】
他方、近年、生分解性樹脂からなるフィルム素材が開発されているが、そのフィルム素材を、燻蒸期間経過後、ロータリー耕でガス抜き攪拌とともに土壌へ取り込むように土壌攪拌を行うと、回転刃に、短冊状で、フィルム素材がしつこく絡み付き、土壌中へ鋤き込むが困難となり、また、刃に絡み付いたフィルム樹脂を手作業により除去しなければならず、作業性及び取扱い性に問題があることが分かった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の土壌被覆シートは、農業従事者にとって取り扱い易い重量であることはもとより、土壌中の農薬の有効成分をガスとして土壌外に散逸させることなく有効に土壌中に滞留させることができるガスバリヤー性を有するものであるとともに、生分解性素材からなるシートであっても、燻蒸処理期間が終了した後、ロータリー耕によるガス抜き作業と同時に土壌に容易に鋤き込み混和できるような破砕性又は細断性に優れた、軽量土壌被覆ガスバリヤーシートを提供することを目的とするものである。
【0007】
特に、本発明の土壌被覆シートは、生分解性素材からなるシートであっても、燻蒸処理期間が終了した後、ロータリー耕による土壌攪拌の時、回転刃に絡み付くことなく、土壌中に細断破片として鋤き込まれ、一定期間が経過すれば、土壌中にて細断されたシート破片が崩壊して分解する生分解性を有する、軽量土壌被覆ガスバリヤーシートを提供することを目的とするものである。
【0008】
また、本発明の土壌被覆シートは、生分解性素材からなるシートであっても、土壌消毒前の準備工程において、土壌表面を被覆するのにマルチャー機を用いて施工する時、例えば、展張作業で横方向に負荷がかかった場合でも、横方向へのある程度の伸びが得られ、マルチャー機による展張工程での破れ発生頻度などを著しく抑えることのできる、優れた展張効率を実現する、軽量土壌被覆ガスバリヤーシートを提供することを目的とするものである。
【0009】
ところで、土壌消毒における燻蒸ガスを土壌中に留めるために使用されるシートのガスバリヤー性を向上させるには、空気を通し難くすること、換言すれば、透気度(JIS P 8117)の値(秒)を高くすることのみでは達成することは難しい。本発明者らは、透気度が非常に高い値で空気を通し難いレベルであっても、一定期間、燻蒸ガスを土壌中に留め、土壌消毒剤が要求する効果まで燻蒸性能を高めるには、透湿度を合わせて検討することが肝要であることを見出した。
本発明者らは、本発明の土壌被覆ガスバリヤーシートにおいて、基紙の構成及び含浸層及び塗膜層の材料の選択とともに、透気度が、例えば、20,000秒以上、好ましくは50,000秒以上、より好ましくは100,000秒以上とし、且つ、透湿度を、2,500g/m
2
・24h未満、好ましくは、1,900g/m
2
・24h未満、より好ましくは1,800 g/m
2
・24h未満に制御することが、高い燻蒸性能を達成できることを見出した。この範囲に制御することで、土壌消毒剤を混合した後、5日ないし1週間の間、土壌消毒剤の散逸を、土壌消毒剤混合直後の土壌消毒剤ガス濃度の6割以上で保持することが可能となり、その後の燻蒸期間に亘って、安定した土壌消毒剤ガス濃度を保持するための重要なファクターとなることを見出した。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1に、本発明は、(1)未晒の針葉樹パルプを80~100%含有する基紙の一面に対し生分解性ポリマー1を含浸した含浸基紙、及び(2)前記含浸基紙の前記生分解性ポリマー1の含浸側に設けられた生分解性ポリマー2により形成される塗膜層を有し、
前記基紙が、坪量50~75g/m
2
、緊度0.5~0.8g/cm
3
、湿潤引張強度(60分)(縦:T)0.18~0.5kN/m及び(横:Y)0.08~0.3kN/m、及び湿潤引張強度(60分)のY/T×100(%)が40~60%である、土壌被覆ガスバリヤーシートであって、
前記含浸基紙における該基紙に対する生分解性ポリマー1の含浸塗工量(固形分)が2~20g/m
2
で、且つ、前記含浸基紙上に設ける前記塗膜層の生分解性ポリマー2の塗工量(固形分)が2~20g/m
2
であり、土壌被覆シートの透湿度が、2,500g/m
2
・24h未満の透湿度である、土壌被覆ガスバリヤーシートを提供する。
第2に、本発明は、前記基紙の引裂強度が(縦:T)500~1500mN及び引裂強度(横:Y)500~1700mNである、前記第1に記載の土壌被覆ガスバリヤーシートを提供する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

大王製紙株式会社
マスク
27日前
大王製紙株式会社
RFIDタグ
20日前
大王製紙株式会社
使い捨ておむつ
20日前
日本利器工業株式会社
剃刀及び剃刀形成用シート
28日前
大王製紙株式会社
繊維状セルロース、繊維状セルロース複合樹脂及び繊維状セルロースの製造方法
6日前
大王製紙株式会社
繊維状セルロース、繊維状セルロース複合樹脂及び繊維状セルロースの製造方法
6日前
個人
草抜き機
1か月前
個人
ルアー
20日前
個人
動物撃退装置
1か月前
個人
殺虫スプレー
6日前
個人
播種機と播種方法
21日前
井関農機株式会社
作業車両
6日前
個人
蔬菜栽培器
1か月前
個人
植物支持装置
21日前
個人
植物栽培装置
21日前
個人
回転式草刈刃
1か月前
株式会社誠和
接触構造体
6日前
個人
動物の尿漏れ防止具
9日前
個人
有害獣類の忌避装置
今日
株式会社天装
猫の爪研ぎ具
今日
株式会社ブリーデン
ルアー
20日前
井関農機株式会社
作業車両
1か月前
井関農機株式会社
作業車両
6日前
日産化学株式会社
農薬粒状組成物
今日
井関農機株式会社
営農管理システム
1か月前
松山株式会社
農作業機
22日前
株式会社広瀬
植物の育成方法
27日前
株式会社土と野菜
芝生マット
1か月前
有限会社トオヤ
魚釣り用ウキ
22日前
環境事業計画株式会社
動物用罠
今日
株式会社クボタ
水分量測定装置
1か月前
株式会社クボタ
水分量測定装置
1か月前
株式会社拓凌
動物捕獲用罠
今日
株式会社ミラミラ
愛犬被服用型紙
1か月前
東京都公立大学法人
摘み取り装置
27日前
株式会社シマノ
魚釣用電動リール
1か月前
続きを見る