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公開番号2025003524
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2024182475,2020056514
出願日2024-10-18,2020-03-26
発明の名称繊維状セルロース、繊維状セルロース複合樹脂及び繊維状セルロースの製造方法
出願人大王製紙株式会社
代理人弁理士法人永井国際特許事務所
主分類C08B 15/06 20060101AFI20241226BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】樹脂の補強効果の高い繊維状セルロース、強度の高い繊維状セルロース複合樹脂、及び樹脂の補強効果の高い繊維状セルロースの製造方法を提供する。
【解決手段】繊維状セルロースは、平均繊維幅が0.1μm以上で、かつヒドロキシル基の一部又は全部がカルバメート基で置換されており、カルバメート基の置換率が1.0mmol/g以上で、ファイン率が10%以上、かつ35%以下である。また、繊維状セルロース複合樹脂は、繊維状セルロース及び樹脂含み、繊維状セルロースは上記の繊維状セルロースである。さらに、繊維状セルロースを製造するにおいては、セルロース原料及び尿素等を加熱処理してセルロース原料のヒドロキシル基の一部又は全部をカルバメート基で置換し、また、平均繊維幅が0.1μm以上となる範囲で解繊し、加熱処理はカルバメート基の置換率が1.0mmol/g以上となるように行い、解繊はファイン率が10%以上、かつ35%以下となるように行う。
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項1】
平均繊維幅が0.1μm以上で、かつヒドロキシル基の一部又は全部が「-CO-NH

」基で表されるカルバメート基で置換されており、
前記カルバメート基の置換率が1.0mmol/g以上で、
ファイン率が10%以上、かつ35%以下であり、
平均繊維長が、1.0~1.68mmである、
ことを特徴とする繊維状セルロース。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
原料となるセルロース原料のファイン率が1%以上である、
請求項1に記載の繊維状セルロース。
【請求項3】
前記セルロース原料は、酵素処理されていない、又は酵素の添加量が前記セルロース原料の2質量%以下に留まる範囲とされたものである、
請求項2に記載の繊維状セルロース。
【請求項4】
パルプ粘度が4cps以上である、
請求項1~3のいずれか1項に記載の繊維状セルロース。
【請求項5】
繊維状セルロース及び樹脂含み、
前記繊維状セルロースは、
平均繊維幅が0.1μm以上で、かつヒドロキシル基の一部又は全部が「-CO-NH

」基で表されるカルバメート基で置換されており、
前記カルバメート基の置換率が1.0mmol/g以上で、
ファイン率が10%以上、かつ35%以下であり、
平均繊維長が、1.0~1.68mmである、
ことを特徴とする繊維状セルロース複合樹脂。
【請求項6】
JIS-K7210に準拠(190℃、2.16kg)して測定したMFRが0.01~20g/10分である、
請求項5に記載の繊維状セルロース複合樹脂。
【請求項7】
セルロース原料並びに尿素及び尿素の誘導体の少なくともいずれか一方を加熱処理して前記セルロース原料のヒドロキシ基の一部又は全部を「-CO-NH

」基で表されるカルバメート基で置換する工程と、
前記セルロース原料を平均繊維幅が0.1μm以上となる範囲で解繊する工程とを有し、
前記加熱処理を前記カルバメート基の置換率が1.0mmol/g以上となるように行い、
前記解繊をファイン率が10%以上、かつ35%以下となるように行い、
平均繊維長を1.0~1.68mmとする、
ことを特徴とする繊維状セルロースの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維状セルロース、繊維状セルロース複合樹脂及び繊維状セルロースの製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、セルロースナノファイバー、マイクロ繊維セルロース(ミクロフィブリル化セルロース)等の微細繊維は、樹脂の補強材としての使用が脚光を浴びている。もっとも、微細繊維が親水性であるのに対し、樹脂は疎水性であるため、微細繊維を樹脂の補強材として使用するには、当該微細繊維の分散性に問題があった。そこで、本発明者等は、微細繊維のヒドロキシ基をカルバメート基で置換することを提案した(特許文献1参照)。この提案によると、微細繊維の分散性が向上し、もって樹脂の補強効果が向上する。もっとも、現在でも、更なる補強効果の向上が望まれており、種々の研究が続けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-1876号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
発明が解決しようとする主たる課題は、樹脂の補強効果の高い繊維状セルロース、強度の高い繊維状セルロース複合樹脂、及び樹脂の補強効果の高い繊維状セルロースの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
従来の開発、例えば、上記特許文献の開発においては、微細繊維の変性に主眼が置かれ、エステル化、エーテル化、アミド化、スルフィド化等、数々存在する変性方法の中で、カルバメート基の導入(カルバメート化)が優れることを見出したものであった。これに対し、本発明は、カルバメート基の導入を主眼とするものではなく、カルバメート基の導入を前提に数々の試験を行うなかで、微細繊維の物性を追求することで上記課題を解決することができることを知見し、想到するに至ったものである。より具体的には、樹脂の補強効果が不十分になる原因を詳細に検討し、まず、その1つの要因が微細繊維の不均一性にあることを知見した。もっとも、微細繊維の均一性を高め過ぎると微細繊維及び樹脂が混練されてなる複合樹脂の流動性が低下し、この流動性の低下を要因として複合樹脂の均質性が低下し、結果、補強効果が不十分になることも知見した。このような知見を経て想到するに至った手段が、次に示すものである。
【0006】
(請求項1に記載の手段)
平均繊維幅が0.1μm以上で、かつヒドロキシル基の一部又は全部が「-CO-NH

」基で表されるカルバメート基で置換されており、
前記カルバメート基の置換率が1.0mmol/g以上で、
ファイン率が10%以上、かつ35%以下であり、
平均繊維長が、1.0~1.68mmである、
ことを特徴とする繊維状セルロース。
【0007】
(請求項2に記載の手段)
原料となるセルロース原料のファイン率が1%以上である、
請求項1に記載の繊維状セルロース。
【0008】
(請求項3に記載の手段)
前記セルロース原料は、酵素処理されていない、又は酵素の添加量が前記セルロース原料の2質量%以下に留まる範囲とされたものである、
請求項2に記載の繊維状セルロース。
【0009】
(請求項4に記載の手段)
パルプ粘度が4cps以上である、
請求項1~3のいずれか1項に記載の繊維状セルロース。
【0010】
(請求項5に記載の手段)
繊維状セルロース及び樹脂含み、
前記繊維状セルロースは、
平均繊維幅が0.1μm以上で、かつヒドロキシル基の一部又は全部が「-CO-NH

」基で表されるカルバメート基で置換されており、
前記カルバメート基の置換率が1.0mmol/g以上で、
ファイン率が10%以上、かつ35%以下であり、
平均繊維長が、1.0~1.68mmである、
ことを特徴とする繊維状セルロース複合樹脂。
(【0011】以降は省略されています)

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