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公開番号2024113566
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-22
出願番号2023018644
出願日2023-02-09
発明の名称エンジンの制御装置
出願人マツダ株式会社
代理人個人,個人
主分類F02D 29/02 20060101AFI20240815BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】エンジンの自動停止時の振動を抑制しつつ再始動時の着火性を確保する。
【解決手段】エンジンの制御装置は、吸気弁の位相を変更可能な位相可変装置と、所定の自動停止条件が成立した場合に、燃料カットを行ってエンジンを自動的に停止させる自動停止制御部と、所定の再始動条件が成立した場合に、膨張行程で停止した停止時膨張行程気筒に最初の燃料を噴射して燃焼させる再始動制御部とを備える。自動停止制御部は、燃料カット後のエンジン回転数が所定の第1回転数領域Iにある場合に、吸気閉弁時期が進角側の第1時期IV1になるように位相可変装置を制御し、燃料カット後のエンジン回転数が第1回転数領域Iよりも低い第2回転数領域IIにある場合に、吸気閉弁時期が遅角側の第2時期IV2になるように位相可変装置を制御する。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
エンジンの制御装置であって、
吸気弁の位相を変更可能な位相可変装置と、
所定の自動停止条件が成立した場合に、前記エンジンへの燃料供給を停止する燃料カットを行って前記エンジンを自動的に停止させる自動停止制御部と、
自動停止した前記エンジンを再始動させる再始動条件が成立した場合に、膨張行程で停止した停止時膨張行程気筒に最初の燃料を噴射して燃焼させる再始動制御部とを備え、
前記自動停止制御部は、
前記燃料カット後のエンジン回転数が所定の第1回転数領域にある場合に、前記位相可変装置を最大限遅角側に作動させたときの前記吸気弁の閉時期である最遅角時期よりも進角側に設定された第1時期で前記吸気弁が閉弁するように前記位相可変装置を制御し、
前記燃料カット後のエンジン回転数が前記第1回転数領域よりも低い第2回転数領域にある場合に、前記第1時期および吸気下死点のいずれよりも遅角側に設定された第2時期で前記吸気弁が閉弁するように前記位相可変装置を制御する、ことを特徴とするエンジンの制御装置。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
請求項1に記載のエンジンの制御装置において、
前記第2時期は前記最遅角時期と同一である、ことを特徴とするエンジンの制御装置。
【請求項3】
請求項1に記載のエンジンの制御装置において、
前記エンジンは、吸気通路に開閉可能に設けられたスロットル弁を備え、
前記自動停止制御部は、前記第1回転数領域において、前記スロットル弁の開度を前記燃料カット前よりも増大させる、ことを特徴とするエンジンの制御装置。
【請求項4】
請求項3に記載のエンジンの制御装置において、
前記自動停止制御部は、前記第2回転数領域において、前記スロットル弁の開度を前記第1回転数領域のときよりも低下させる、ことを特徴とするエンジンの制御装置。
【請求項5】
請求項4に記載のエンジンの制御装置において、
前記自動停止制御部は、
前記第2回転数領域の前半部において、前記スロットル弁の開度を、前記第1回転数領域での開度よりも小さくかつ全閉よりも大きい範囲で、吸気圧に基づき可変的に設定し、
前記第2回転数領域の後半部において、前記スロットル弁の開度を全閉にする、ことを特徴とするエンジンの制御装置。
【請求項6】
請求項4に記載のエンジンの制御装置において、
前記自動停止制御部は、前記第2回転数領域よりも低い第3回転数領域において、前記スロットル弁の開度を前記第2回転数領域のときよりも増大させる、ことを特徴とするエンジンの制御装置。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載のエンジンの制御装置において、
前記エンジンは、車輪を回転駆動することが可能な電動モータと断接可能に接続されている、ことを特徴とするエンジンの制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンの自動停止および再始動が可能な制御装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
エンジンの自動停止および再始動に関する技術として、下記特許文献1が知られている。具体的に、この特許文献1のエンジンの停止制御装置は、吸気弁の開閉時期を変更可能なバルブタイミング変更手段と、エンジンの自動停止条件が成立したときに吸気弁の開閉時期が最進角時期まで補正されるようにバルブタイミング変更手段を制御するバルブタイミング制御手段とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-95519号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1では、自動停止条件の成立に伴い吸気弁の閉時期が最進角時期まで補正されるので、吸気弁が圧縮行程中に開弁する期間が短縮される結果、燃焼室から吸気ポートに吹き返される吸気の量が減少する。このことは、上記のような進角補正を行わなかった場合に比べて、気筒内で実際に圧縮される吸気の量つまり吸気充填量を多くする作用をもたらす。吸気充填量が多くなると、ピストンに作用する圧縮反力が増大し、このことが停止動作中のエンジン振動を増大させるおそれがある。
【0005】
また、自動停止したエンジンを良好に再始動するには、混合気の着火性を確保する必要がある。例えば、エンジンをクランキングするモータの所要トルクを軽減する等の目的で、膨張行程で停止した停止時膨張行程気筒で最初の燃焼を行う場合があるが、このような場合は混合気の着火性が特に問題になりやすい。すなわち、停止時膨張行程気筒の混合気は常圧に近い状態にあるため、十分な掃気を行って燃焼室内の既燃ガスの量を極力減らさないと、着火性が確保できない可能性がある。
【0006】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、自動停止時の振動を抑制しつつ再始動時の着火性を確保することが可能なエンジンの制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するためのものとして、本発明のエンジンの制御装置は、吸気弁の位相を変更可能な位相可変装置と、所定の自動停止条件が成立した場合に、前記エンジンへの燃料供給を停止する燃料カットを行って前記エンジンを自動的に停止させる自動停止制御部と、自動停止した前記エンジンを再始動させる再始動条件が成立した場合に、膨張行程で停止した停止時膨張行程気筒に最初の燃料を噴射して燃焼させる再始動制御部とを備え、前記自動停止制御部は、前記燃料カット後のエンジン回転数が所定の第1回転数領域にある場合に、前記位相可変装置を最大限遅角側に作動させたときの前記吸気弁の閉時期である最遅角時期よりも進角側に設定された第1時期で前記吸気弁が閉弁するように前記位相可変装置を制御し、前記燃料カット後のエンジン回転数が前記第1回転数領域よりも低い第2回転数領域にある場合に、前記第1時期および吸気下死点のいずれよりも遅角側に設定された第2時期で前記吸気弁が閉弁するように前記位相可変装置を制御する、ことを特徴とするものである(請求項1)。
【0008】
本発明によれば、第1回転数領域での吸気閉弁時期が最遅角時期よりも進角側の第1時期に設定されるため、圧縮行程中に吸気弁が開弁する期間が短縮され、燃焼室に存在していた既燃ガスが吸気ポートに吹き返される量が減少する。このことは、吸気ポートから再び燃焼室に導入される既燃ガスの量、つまり内部EGR量を減少させる作用をもたらし、燃焼室の掃気性を向上させる。これにより、再始動時における混合気の着火性が向上するので、エンジンの円滑な再始動を図ることができる。
【0009】
特に、本発明では、エンジンの再始動時に停止時膨張行程気筒で最初の燃焼が行われるので、混合気の着火性が問題になり易い。すなわち、停止時膨張行程気筒の混合気は実質的に圧縮されていないため、内部EGR量が多くなると必要な着火性を確保できない可能性が高くなる。これに対し、第1回転数領域で吸気閉弁時期が進角寄りに設定される本発明では、内部EGR量の減少による着火性の改善が見込めるので、停止時膨張行程気筒での最初の燃焼を支障なく行わせることができ、エンジンを円滑に再始動することができる。
【0010】
さらに、本発明では、第1回転数領域よりも回転数が低い第2回転数領域での吸気閉弁時期が、前記第1時期および吸気下死点のいずれよりも遅角側の第2時期に設定されるので、圧縮行程中に吸気弁が開弁する期間が長くなり、燃焼室から吸気ポートへの吹き返し量が増大する。これにより、各気筒のピストンに作用する圧縮反力が減少するので、エンジンの軸トルクの変動幅を減少させることができ、エンジンの振動を抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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