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公開番号2024112475
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-21
出願番号2023017507
出願日2023-02-08
発明の名称重荷重用タイヤ
出願人横浜ゴム株式会社
代理人清流国際弁理士法人,個人,個人
主分類B60C 11/00 20060101AFI20240814BHJP(車両一般)
要約【課題】耐カットチッピング性、耐発熱性および耐摩耗性を高いレベルで兼備するようにしたキャップトレッド用ゴム組成物を提供する。
【解決手段】キャップトレッド7およびアンダートレッド8からなるトレッド部1と、その径方向内側にスチールベルト6を有する重荷重用タイヤであって、前記キャップトレッド7が、イソプレン系ゴムを60質量%以上含むジエン系ゴム100質量部に、ピラゾロン誘導体を0.1~5.0質量部、窒素吸着比表面積が60~200m2/gであるカーボンブラックと任意にシリカとを合計で40~80質量部配合してなり、前記カーボンブラックおよびシリカの合計中、前記カーボンブラックが50質量%以上であるキャップトレッド用ゴム組成物からなり、前記キャップトレッド7の300%モジュラスMcと前記アンダートレッド8の300%モジュラスMuの比Mc/Muが0.6以上1.0未満であることを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
キャップトレッドおよびアンダートレッドからなるトレッド部と、その径方向内側にスチールベルトを有する重荷重用タイヤであって、前記キャップトレッドが、イソプレン系ゴムを60質量%以上含むジエン系ゴム100質量部に、下記一般式(1)で表される化合物を0.1~5.0質量部、窒素吸着比表面積が60~200m

/gであるカーボンブラックと任意にシリカを、合計で40~80質量部配合してなり、前記カーボンブラックおよびシリカの合計中、前記カーボンブラックが50質量%以上であるキャップトレッド用ゴム組成物からなり、前記キャップトレッドの300%モジュラスMcと前記アンダートレッドの300%モジュラスMuの比Mc/Muが0.6以上1.0未満であることを特徴とする重荷重用タイヤ。
TIFF
2024112475000008.tif
38
122
(式(1)中、R

、R

、R

およびR

は同一又は異なって、水素原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、又は複素環基を示す。R

およびR

は一緒になってアルキリデン基を形成してもよく、R

、R

およびR

のいずれか2つが一緒になってアルキレン基を形成してもよい。これら各基は、任意に1個以上の置換基を有していてもよい。)
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
前記キャップトレッド用ゴム組成物が、前記ジエン系ゴム中、前記イソプレン系ゴムを80質量%以上含み、前記カーボンブラックおよびシリカの合計中、窒素吸着比表面積が70~150m

/gであるカーボンブラックを60質量%以上含むことを特徴とする請求項1に記載の重荷重用タイヤ。
【請求項3】
前記キャップトレッド用ゴム組成物が、前記ジエン系ゴムがすべて前記イソプレン系ゴムであり、前記カーボンブラックおよびシリカの合計中、窒素吸着比表面積が70~150m

/gであるカーボンブラックを70質量%以上含むことを特徴とする請求項1または2に記載の重荷重用タイヤ。
【請求項4】
前記キャップトレッド用ゴム組成物が、前記ジエン系ゴム100質量部に、ロジン系樹脂および/または石油系樹脂を0.1~10質量部配合してなり、前記石油樹脂がC5系樹脂、C9系樹脂およびC5/C9系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項1または2に記載の重荷重用タイヤ。
【請求項5】
前記キャップトレッド用ゴム組成物が、前記ロジン系樹脂および石油系樹脂を、質量比7:3~3:7で含むことを特徴とする請求項4に記載の重荷重用タイヤ。
【請求項6】
前記キャップトレッド用ゴム組成物において、前記ジエン系ゴム100質量部に対する前記カーボンブラックおよびシリカの配合量の合計をWc質量部とし、前記アンダートレッドを構成するアンダートレッド用ゴム組成物が、ゴム成分100質量部にカーボンブラックおよび/またはシリカを合計でWu質量部配合してなるとき、前記WcおよびWuの比Wc/Wuが1.0以上1.8未満であることを特徴とする請求項1または2に記載の重荷重用タイヤ。
【請求項7】
前記キャップトレッドのゴム硬度が63以上、60℃の損失正接(tanδ)が0.20以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の重荷重用タイヤ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、耐カットチッピング性、耐発熱性および耐久性を高いレベルで兼備する重荷重用タイヤに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
主にオフロードを走行するダンプなどの大型車両に装着する重荷重用タイヤにおいて、悪路走行時の耐発熱性と耐カットチッピング性、耐摩耗性に優れることが重要である。このため、重荷重用タイヤのキャップトレッドは、ゴム硬度およびモジュラスが高いゴム組成物で形成され、耐カットチッピング性、耐摩耗性を向上させている。一方、キャップトレッドのタイヤ径方向内側に配置されるアンダートレッドは、低発熱性が求められる。そのため、キャップトレッド用のゴム組成物と比べ充填剤の量が少なく、低発熱だがゴム硬度およびモジュラスが低いゴム組成物で形成されている。さらにアンダートレッドのタイヤ径方向内側にはタイヤの剛性を高めるために硬いスチールベルトが配置されている。
【0003】
ゴム硬度およびモジュラスが低いゴム組成物で形成されたアンダートレッドは、硬く歪みにくいキャップトレッドおよびスチールベルトの間に挟まれているので、走行時の応力が集中することにより、アンダートレッドの部材破壊を引き起こすことがある。特に大型ダンプ向けタイヤなどの重荷重用タイヤでは、より大きな歪みがアンダートレッドに集中するため、部材破壊を引き起こしやすくなり耐久性が低下することが懸念される。
【0004】
特許文献1は、ゴム成分に、カーボンブラックおよび/または無機充填剤に、特定のピラゾロン化合物およびその誘導体を配合したゴム組成物が低発熱性を発現し得ることを記載する。しかし、特許文献1に記載された発明では、大型ダンプ向けタイヤなどの重荷重用タイヤに要求される耐カットチッピング性、耐発熱性および耐久性をより高いレベルで兼備させるには必ずしも十分でなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-33453号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、耐カットチッピング性、耐発熱性および耐久性を高いレベルで兼備するようにした重荷重用タイヤを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する本発明の重荷重用タイヤは、キャップトレッドおよびアンダートレッドからなるトレッド部と、その径方向内側にスチールベルトを有する重荷重用タイヤであって、前記キャップトレッドが、イソプレン系ゴムを60質量%以上含むジエン系ゴム100質量部に、下記一般式(1)で表される化合物を0.1~5.0質量部、窒素吸着比表面積が60~200m

/gであるカーボンブラックと任意にシリカを、合計で40~80質量部配合してなり、前記カーボンブラックおよびシリカの合計中、前記カーボンブラックが50質量%以上であるキャップトレッド用ゴム組成物からなり、前記キャップトレッドの300%モジュラスMcと前記アンダートレッドの300%モジュラスMuの比Mc/Muが0.6以上1.0未満であることを特徴とする。
TIFF
2024112475000002.tif
38
122
(式(1)中、R

、R

、R

およびR

は同一または異なって、水素原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、または複素環基を示す。R

およびR

は一緒になってアルキリデン基を形成してもよく、R

、R

およびR

のいずれか2つが一緒になってアルキレン基を形成してもよい。これら各基は、任意に1個以上の置換基を有していてもよい。)
【発明の効果】
【0008】
本発明の重荷重用タイヤは、キャップトレッドを構成するキャップトレッド用ゴム組成物が、イソプレン系ゴムを60質量%以上含むジエン系ゴム100質量部に、所定のカーボンブラックおよびシリカを配合し、一般式(1)で表されるピラゾロン化合物およびその誘導体を0.1~5.0質量部配合したので、キャップトレッドの300%モジュラスMcとアンダートレッドの300%モジュラスMuの比Mc/Muを0.6以上1.0未満にすることができ、耐カットチッピング性、耐発熱性および耐久性を従来以上の高いレベルで兼備することができる。特にキャップトレッド用ゴム組成物に一般式(1)で表されるピラゾロン化合物およびその誘導体を配合することにより、キャップトレッドのゴム硬度を維持しながらモジュラスを低下できるため、耐カットチッピング性を確保しながら、300%モジュラスの比Mc/Muを0.6以上1.0未満にすることができ、アンダートレッドへの応力集中を緩和してタイヤ耐久性を向上することができ、同時にキャップトレッドの60℃のtanδも低減できるため、低発熱性も両立可能となる。
【0009】
前記キャップトレッド用ゴム組成物は、前記ジエン系ゴム中、前記イソプレン系ゴムを80質量%以上含み、前記カーボンブラックおよびシリカの合計中、窒素吸着比表面積が70~150m

/gであるカーボンブラックを60質量%以上含むとよい。また、前記キャップトレッド用ゴム組成物が、前記ジエン系ゴムがすべて前記イソプレン系ゴムであり、前記カーボンブラックおよびシリカの合計中、窒素吸着比表面積が70~150m

/gであるカーボンブラックを70質量%以上含むとよい。
【0010】
前記キャップトレッド用ゴム組成物は、前記ジエン系ゴム100質量部に、ロジン系樹脂および/または石油系樹脂を0.1~10質量部配合してなり、前記石油樹脂がC5系樹脂、C9系樹脂およびC5/C9系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1つであるとよい。また、前記ロジン系樹脂および石油系樹脂を、質量比7:3~3:7で含むとよい。
(【0011】以降は省略されています)

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