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公開番号2024111844
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-19
出願番号2024072979,2022524472
出願日2024-04-26,2021-05-17
発明の名称組成物
出願人デンカ株式会社
代理人アクシス国際弁理士法人
主分類C09J 4/02 20060101AFI20240809BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】仮固定用途における硬化速度、スピンコートプロセス適合性、耐熱性、高温真空下の低アウトガス性、剥離速度が向上した、仮固定組成物を提供する。
【解決手段】下記(A)~(C)を含有する仮固定組成物。
(A)下記(A-1)と(A-2)を含有する(メタ)アクリレート
(A-1)側鎖が炭素数18以上のアルキル基で、ホモポリマーのTgが-100℃~60℃である単官能(メタ)アクリレート
(A-2)多官能(メタ)アクリレート
(B)ポリイソブテン単独重合体及び/又はポリイソブテン共重合体
(C)光ラジカル重合開始剤
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記(A)~(C)を含有する仮固定組成物。
(A)下記(A-1)と(A-2)を含有する(メタ)アクリレート
(A-1)側鎖が炭素数18以上のアルキル基で、ホモポリマーのTgが-100℃~60℃である単官能(メタ)アクリレート
(A-2)多官能(メタ)アクリレート
(B)ポリイソブテン単独重合体及び/又はポリイソブテン共重合体
(C)光ラジカル重合開始剤
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
更に下記(D)を含有する、請求項1に記載の仮固定組成物。
(D)UV吸収剤
【請求項3】
(A-1)単官能(メタ)アクリレートの分子量が550以下である請求項1又は2に記載の仮固定組成物。
【請求項4】
(A-1)成分が、直鎖構造又は分岐鎖構造のアルキル基を側鎖に有する単官能(メタ)アクリレートである請求項1~3のいずれか一項に記載の仮固定組成物。
【請求項5】
(A-1)成分が、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、2-デシル-1-テトラデカニル(メタ)アクリレート、2-ドデシル-1-ヘキサデカニル(メタ)アクリレート、2-テトラデシル-1-オクタデカニル(メタ)アクリレートからなる群から選択される1種以上である、請求項1~4のいずれか一項に記載の仮固定組成物。
【請求項6】
(A-2)多官能(メタ)アクリレートの分子量が900以下である請求項1~5のいずれか一項に記載の仮固定組成物。
【請求項7】
(A-2)成分が、脂環式骨格を有する多官能(メタ)アクリレートである請求項1~6のいずれか一項に記載の仮固定組成物。
【請求項8】
(A-2)成分が、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、及び1,3-ジ(メタ)アクリロイルオキシアダマンタンからなる群から選択される1種以上である、請求項1~7のいずれか一項に記載の仮固定組成物。
【請求項9】
(B)成分が、重量平均分子量が1,000以上5,000,000以下であり、且つ、分子量分布が1.1以上5.0以下であるポリイソブテン単独重合体及び/又はポリイソブテン共重合体である、請求項1~8のいずれか一項に記載の仮固定組成物。
【請求項10】
(C)成分が、350nm以上の波長の光でラジカルを生成する光ラジカル重合開始剤である、請求項1~9のいずれか一項に記載の仮固定組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、仮固定用に用いる仮固定組成物に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
電子デバイスは、シリコンに代表される無機系の材質の基板を主材料とし、その表面への絶縁膜形成、回路形成、研削による薄化等の加工を施すことで得られる。加工に際しては、ウエハ型の基板を用いる場合、厚さ数百μm程度のものが多く用いられるが、基板には脆くて割れやすい材質のものが多いため、特に研削による薄化に際しては破損防止措置が必要である。この措置には、従来、研削対象面の反対側の面(裏面ともいう)に、加工工程終了後に剥離することが可能な、仮固定用保護テープを貼るという方法がとられている。このテープは、有機樹脂フィルムを基材に用いており、柔軟性がある反面、強度や耐熱性が不充分であり、高温となる工程での使用には適さない。
【0003】
そこで、電子デバイス基板をシリコン、ガラス等の支持体に接着剤を介して接合することによって、裏面研削や裏面電極形成の工程の条件に対する充分な耐久性を付与するシステムが提案されている。この際に重要なのが、基板を支持体に接合する際の接着剤層である。これは基板を支持体に隙間なく接合でき、後の工程に耐えるだけの充分な耐久性が必要で、最後に薄化したウエハを支持体から簡便に剥離できることが必要である。
【0004】
接着剤の必要特性としては、(1)塗布に適した粘度を有すること及びニュートン流体であること(又はせん断粘度のせん断速度非依存性)、(2)基板を薄化する際に研削・研磨に耐え得るせん断接着力、(3)同じく基板を薄化する際に研削・研磨で基板に加わる砥石の荷重の局所的な集中による基板の破損を避けるため、荷重を面内方向に分散させつつ基板の局所的な沈下を防いで平面性を保てる適度な硬度、(4)絶縁膜形成やはんだリフロー工程に耐え得る耐熱性、(5)薄化やレジスト工程に耐え得る耐薬品性、(6)基板を支持体から簡便に剥離できる易剥離性、(7)剥離後、基板上に接着剤の残渣が残らないための凝集特性、(8)易洗浄性が挙げられる。
【0005】
接着剤とその剥離方法としては、光吸収性物質を含む接着剤に高強度の光を照射し、接着剤層を分解することによって支持体から接着剤層を剥離する技術(特許文献1)、熱溶融性の炭化水素系化合物を接着剤に用い、加熱溶融状態で接合・剥離を行う技術(特許文献2)が提案されている。前者の技術はレーザー等の高価な装置が必要であり、且つ、基板1枚あたりの処理時間が長くなる等の問題があった。後者の技術は加熱だけで制御するため簡便である反面、200℃を超える高温での熱安定性が不充分であるため、適用範囲は狭かった。
【0006】
1個以上のアクリロイル基を有する1種又は2種以上の(メタ)アクリレートを含有してなる接着剤組成物を用いて基材同士を貼り合わせ、該接着剤組成物を硬化させることにより形成した接着体に対して、中心波長が172nm又は193nmのエキシマ光を照射する工程を含み、少なくとも一方の基材は該エキシマ光に対して透過性を示す接着体の解体方法が開示されている(特許文献3)。しかし、特許文献3は、より長波長の光を使用することについて記載がない。本発明は、剥離のためにエネルギーの強いエキシマ光を使用する必要がない。
【0007】
樹脂組成として、ポリイソブテン樹脂及び多官能(メタ)アクリレートを含み、かつ粘着付与剤を含まない、電子デバイスで用いるための接着性封入用組成物の技術が開示されている(特許文献4)。また単官能(メタ)アクリレートをモノマーとして使うことも記載されているが、単官能(メタ)アクリレートのガラス転移温度が記載されていないため、該樹脂組成物を電子デバイス製造工程用仮固定剤として応用する際に必要とされる柔軟性の発現方法が不明であるという問題があった。
【0008】
樹脂組成として、単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレート、及びポリイソブテン系重合体を含む、有機エレクトロルミネッセンスデバイス等の電子デバイスのための接着性封入用組成物の技術も開示されている(特許文献5)。しかし、単官能(メタ)アクリレートのガラス転移温度が記載されていないため、該樹脂組成物を電子デバイス製造工程用仮固定剤として応用する際に必要とされる柔軟性の発現方法が不明であるという問題があった。
【0009】
樹脂組成として、単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレート、及びイソブテン・無水マレイン酸共重合ポリマーを含む、異種基材間接着のための樹脂組成物及び接着・解体方法が開示されている(特許文献6)。しかし、特許文献6のポリマーは無水マレイン酸由来成分を含有するという点で種類が限定されており、接着方法についても詳述されていない。特許文献6は、粘度等のスピンコート適合性について記載がない。
【0010】
活性エネルギー線による硬化が可能な、オレフィン系ポリマー構造を含むウレタン(メタ)アクリレート樹脂とポリイソブチレン樹脂からなる複合樹脂組成物の技術が開示されている(特許文献7)。(A)成分:ポリイソブチレン骨格を有する(メタ)アクリレート化合物及び(B)成分:(メタ)アクリルアミド化合物を含み、(A)成分100質量部に対して(B)成分0.1~15質量部を含む光硬化性組成物が開示されている(特許文献8)。しかし、特許文献7~8は、仮固定用途について記載がない。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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