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公開番号
2024110487
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-16
出願番号
2023015058
出願日
2023-02-03
発明の名称
反応器およびカーボンリサイクルシステム
出願人
三菱重工業株式会社
代理人
SSIP弁理士法人
主分類
C01B
32/40 20170101AFI20240808BHJP(無機化学)
要約
【課題】 炭酸カルシウムをカーボンキャリアとして利用する場合の経済合理性に優れた反応器およびカーボンリサイクルシステムを提供する。
【解決手段】炭酸カルシウムおよび水素を含む原料から、一酸化炭素および前記水酸化カルシウムを生成するための反応器は、前記炭酸カルシウムおよび前記水素を供給するための少なくとも一つの入口ポートと、前記入口ポートを介して供給される前記炭酸カルシウムおよび前記水素を反応させて、前記一酸化炭素および前記水酸化カルシウムを生成するための反応器本体と、前記反応器本体から前記一酸化炭素及び前記水酸化カルシウムを含む反応生成物を取り出すための少なくとも一つの出口ポートと、を備える。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
炭酸カルシウムおよび水素を含む原料から、一酸化炭素および水酸化カルシウムを生成するための反応器であって、
前記炭酸カルシウムおよび前記水素を供給するための少なくとも一つの入口ポートと、
前記入口ポートを介して供給される前記炭酸カルシウムおよび前記水素を反応させて、前記一酸化炭素および前記水酸化カルシウムを生成するための反応器本体と、
前記反応器本体から前記一酸化炭素及び前記水酸化カルシウムを含む反応生成物を取り出すための少なくとも一つの出口ポートと、
を備える反応器。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記反応器本体は、300度以上700度以下の温度条件下で前記反応を行うように構成された請求項1に記載の反応器。
【請求項3】
前記出口ポートは、前記水酸化カルシウムを含む固体粒子が前記一酸化炭素を含む気体中に浮遊した固気二相流を前記反応器本体から流出させるように構成され、
前記出口ポートは、前記固気二相流から前記固体粒子を分離するための固気分離装置に接続された
請求項1又は2に記載の反応器。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の反応器と、
前記反応器の前記出口ポートから取り出された前記水酸化カルシウムを前記炭酸カルシウムに変換するための変換装置と、
を備える
請求項1又は2に記載のカーボンリサイクルシステム。
【請求項5】
前記変換装置は、アルカリ金属の水酸化物水溶液からなるCO
2
吸収液が二酸化炭素と反応して生成される前記アルカリ金属の炭酸塩水溶液と、前記水酸化カルシウムとの反応により、前記CO
2
吸収液の再生と、前記水酸化カルシウムから前記炭酸カルシウムへの変換とを行うように構成された
請求項4に記載のカーボンリサイクルシステム。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の反応器と、
前記入口ポートを介して前記反応器本体に供給される前記炭酸カルシウムを貯蔵するための第1貯蔵部と、
水を電気分解し、前記入口ポートを介して前記反応器本体に供給される前記水素を生成するための水電解装置と、
を備えるカーボンリサイクルシステム。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の反応器と、
前記一酸化炭素と水素とを用いて燃料合成を行うための燃料合成装置と、
を備えるカーボンリサイクルシステム。
【請求項8】
前記燃料合成装置における前記一酸化炭素と前記水素との反応熱を利用して加熱された熱媒体を用いて、前記反応器本体における前記炭酸カルシウムと前記水素との吸熱反応が促進されるよう、前記反応器本体または前記反応器本体に供給される前記水素を加熱するように構成された加熱装置を備える
請求項7に記載のカーボンリサイクルシステム。
【請求項9】
前記燃料合成装置の上流側に設けられ、前記反応器で生成された前記一酸化炭素を含む原料ガスに含まれる水分を除去するための水分除去装置
を備える請求項7に記載のカーボンリサイクルシステム。
【請求項10】
請求項3に記載の反応器と、
前記反応器の前記出口ポートに接続され、前記固気二相流から前記固体粒子と前記気体とを分離するための固気分離装置と、
前記反応器本体に供給される前記炭酸カルシウムを貯蔵するための第1貯蔵部と、
前記固気分離装置により前記固気二相流から分離された前記固体粒子を貯蔵するための第2貯蔵部と、
を備えるカーボンリサイクルシステム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、反応器およびカーボンリサイクルシステムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、炭酸カルシウム(石灰石)を一酸化炭素に変換する試みがなされてきた。
例えば、特許文献1には、石灰石を二酸化炭素と酸化カルシウムとに熱分解し、熱分解によって得られた二酸化炭素を水素により一酸化炭素に還元し、得られた一酸化炭素を燃料合成に用いる化学反応プロセスが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開昭50-49203号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、気候変動問題の解決、および、安定的な資源の確保を目的として、炭素資源としての二酸化炭素を回収し、種々の炭素化合物として再利用するカーボンリサイクルが着目されている。
特許文献1記載のとおり、炭酸カルシウムから一酸化炭素を経て燃料を合成することができる。よって、炭酸カルシウムをカーボンキャリアとして利用したカーボンリサイクルシステムの構築が考えられる。
【0005】
しかしながら、例えば特許文献1記載の化学反応プロセスにより、炭酸カルシウムから一酸化炭素を生成することができても、炭酸カルシウムの熱分解によって副生される酸化カルシウムの有効活用には限界がある。
特許文献1には、炭酸カルシウムの熱分解によって副生された酸化カルシウムを含む固体残渣をセメント原料として活用することが記載されているが、カーボンキャリアとしての炭酸カルシウムに再生するものではない。このため、カーボンリサイクルシステムへの適用を考えた場合、特許文献1記載の化学反応プロセスは経済合理性の観点で改善の余地がある。
【0006】
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも幾つかの実施形態は、炭酸カルシウムをカーボンキャリアとして利用する場合の経済合理性に優れた反応器およびカーボンリサイクルシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係る反応器は、
炭酸カルシウムおよび水素を含む原料から、一酸化炭素および水酸化カルシウムを生成するための反応器であって、
前記炭酸カルシウムおよび前記水素を供給するための少なくとも一つの入口ポートと、
前記入口ポートを介して供給される前記炭酸カルシウムおよび前記水素を反応させて、前記一酸化炭素および前記水酸化カルシウムを生成するための反応器本体と、
前記反応器本体から前記一酸化炭素及び前記水酸化カルシウムを含む反応生成物取り出すための少なくとも一つの出口ポートと、
を備える。
【0008】
本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係るカーボンリサイクルシステムは、
上述の反応器と、
前記反応器の前記出口ポートから取り出された前記水酸化カルシウムを前記炭酸カルシウムに変換するための変換装置と、
を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明の少なくとも幾つかの実施形態によれば、上記構成の反応器において、炭酸カルシウムCaCO
3
と水素との反応により、一酸化炭素および水酸化カルシウムCa(OH)
2
が生成される。水酸化カルシウムCa(OH)
2
は、水溶液中において炭酸イオンと反応し、炭酸カルシウムCaCO
3
に容易に変換可能である。このため、上記構成の反応器を採用することで、カルシウムのリサイクル経路の実現が可能となる。よって、炭酸カルシウムCaCO
3
をカーボンキャリアとして利用したカーボンリサイクルシステムの経済合理性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
一実施形態に係るカーボンリサイクルシステムの概略構成を示す図である。
一実施形態に係るカーボンリサイクルシステムの反応器周辺の概略構成を示す図である。
炭酸カルシウムおよび水素を含む原料から、一酸化炭素および水酸化カルシウムを生成する反応メカニズムを説明するための概念図である。
一実施形態に係るカーボンリサイクルシステムを示す概略図である。
他の実施形態に係るカーボンリサイクルシステムの反応器周辺の概略構成を示す図である。
他の実施形態に係るカーボンリサイクルシステムの反応器周辺の概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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