TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2024108224
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-13
出願番号
2023012475
出願日
2023-01-31
発明の名称
電気刺激装置及び電気刺激条件の設定方法
出願人
オージー技研株式会社
,
国立大学法人 長崎大学
,
学校法人冬木学園
代理人
主分類
A61N
1/36 20060101AFI20240805BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】従来よりもしびれ感を軽減するための電気刺激の周波数と強度の設定を容易に行うことを可能にする。
【解決手段】被治療者の皮膚表面に当接される電極3と、電極3に電気刺激を出力する出力部9と、被治療者の動作に基づき操作される操作部5と、出力部9を制御する制御部12とを備え、制御部12は周波数設定部21と強度設定部22とを備える。周波数設定部21は、電気刺激の強度を固定した状態で電気刺激の周波数を自動で変化させ、その間の操作部5の操作に基づき、電気刺激の周波数を被治療者が感じるしびれ感の周波数と同等になるよう設定する。強度設定部22は、電気刺激の周波数を固定した状態で電気刺激の強度を自動で変化させ、その間の操作部5の操作に基づき、電気刺激の強度を被治療者が感じるしびれ感の強度と同等になるよう設定する。出力部9は、設定された周波数及び強度を有する電気刺激を電極3に出力する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
被治療者の皮膚表面に当接される電極と、前記電極に電気刺激を出力する出力部と、前記被治療者の動作に基づき操作される操作部と、前記出力部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、
電気刺激の強度を固定した状態で前記電気刺激の周波数を自動で変化させ、前記電気刺激の周波数が変化している間の前記操作部の操作に基づき、前記電気刺激の周波数を前記被治療者が感じるしびれ感の周波数と同等になるよう設定する周波数設定部と、
電気刺激の周波数を固定した状態で前記電気刺激の強度を自動で変化させ、前記電気刺激の強度が変化している間の前記操作部の操作に基づき、前記電気刺激の強度を前記被治療者が感じるしびれ感の強度と同等になるよう設定する強度設定部と、を備え、
前記出力部は、前記周波数設定部により設定された周波数、及び、前記強度設定部により設定された強度を有する電気刺激を前記電極に出力する、
ことを特徴とする電気刺激装置。
続きを表示(約 1,800 文字)
【請求項2】
前記周波数設定部は、前記電気刺激の周波数を第1周波数から第2周波数に向けて自動で増加させている増加期間における前記操作部の操作によって特定される周波数と、前記電気刺激の周波数を第3周波数から第4周波数に向けて自動で減少させている減少期間における前記操作部の操作によって特定される周波数とを用いて前記電気刺激の周波数を設定する、ことを特徴とする請求項1に記載の電気刺激装置。
【請求項3】
前記増加期間及び前記減少期間のそれぞれにおいて前記操作部の操作によって特定された前記周波数の値が同じとき、前記周波数設定部は、前記周波数の値を前記電気刺激の周波数として設定する、ことを特徴とする請求項2に記載の電気刺激装置。
【請求項4】
前記増加期間及び前記減少期間のそれぞれにおいて前記操作部の操作によって特定された前記周波数の値が異なるとき、前記周波数設定部は、前記増加期間及び前記減少期間のそれぞれにおいて前記操作部の操作によって特定された前記周波数の値の平均値を前記電気刺激の周波数として設定する、又は、前記増加期間及び前記減少期間のそれぞれにおいて前記操作部の操作によって特定された前記周波数の値の間で前記電気刺激の周波数を自動で変化させ、前記電気刺激の周波数が変化している間の前記操作部の操作に基づき前記電気刺激の周波数を設定する、ことを特徴とする請求項2に記載の電気刺激装置。
【請求項5】
前記周波数設定部により設定された周波数、及び、前記強度設定部により設定された強度を微調整する操作スイッチ部を有することを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の電気刺激装置。
【請求項6】
前記操作部はハンドスイッチであることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の電気刺激装置。
【請求項7】
被治療者の皮膚表面に当接され電気刺激が出力される電極と、前記被治療者の動作に基づき操作される操作部とを備えた電気刺激装置を用いた電気刺激条件の設定方法であって、
電気刺激の強度を固定した状態で前記電気刺激の周波数を自動で変化させ、前記電気刺激の周波数が変化している間の前記操作部の操作に基づき、前記電気刺激の周波数を前記被治療者が感じるしびれ感の周波数と同等になるよう設定する周波数設定ステップと、
電気刺激の周波数を固定した状態で前記電気刺激の強度を自動で変化させ、前記電気刺激の強度が変化している間の前記操作部の操作に基づき、前記電気刺激の強度を前記被治療者が感じるしびれ感の強度と同等になるよう設定する強度設定ステップと、を有する、
ことを特徴とする電気刺激条件の設定方法。
【請求項8】
前記周波数設定ステップは、前記電気刺激の周波数を第1周波数から第2周波数に向けて自動で増加する増加ステップと、前記電気刺激の周波数を第3周波数から第4周波数に向けて自動で減少する減少ステップとを備え、前記増加ステップ及び前記減少ステップのそれぞれにおける前記操作部の操作に基づき、前記電気刺激の周波数を設定する、ことを特徴とする請求項7に記載の電気刺激条件の設定方法。
【請求項9】
前記増加ステップ及び前記減少ステップのそれぞれにおいて前記操作部の操作によって特定された前記周波数の値が同じとき、前記周波数の値を前記電気刺激の周波数として設定する、ことを特徴とする請求項8に記載の電気刺激条件の設定方法。
【請求項10】
前記増加ステップ及び前記減少ステップのそれぞれにおいて前記操作部の操作によって特定された前記周波数の値が異なるとき、前記増加ステップ及び前記減少ステップのそれぞれにおいて前記操作部の操作によって特定された前記周波数の値の平均値を前記電気刺激の周波数として設定する、又は、前記増加ステップ及び前記減少ステップのそれぞれにおいて前記操作部の操作によって特定された前記周波数の値の間で前記電気刺激の周波数を自動で変化させ、前記電気刺激の周波数が変化している間の前記操作部の操作に基づき前記電気刺激の周波数を設定する、ことを特徴とする請求項8に記載の電気刺激条件の設定方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気刺激装置及び電気刺激条件の設定方法に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
脳卒中や多発性硬化症、脊髄損傷、頚椎症性脊髄症等の中枢神経障害を呈する多くの患者において、ビリビリ、チクチク、ヒリヒリと表現されるしびれ感が生じる。リハビリテーションによるしびれ感の改善は困難とされており、しびれ感に対する体系的な介入は十分に確立されていないのが現状であった。
【0003】
本発明者らがTENS(経皮的神経刺激)を用いてしびれ感を改善する方法について検討した結果、被治療者に与える電気刺激の強度、周波数を、被治療者が感じるしびれ感の強度、周波数と同等になるよう設定することで、しびれ感を低減することができるという知見を得た。具体的には、しびれ感のビリビリ、チクチク、ヒリヒリといった主観的な感覚が患者内で一定していることを応用し、TENSの周波数および刺激強度を調整し、TENSを主観的なしびれ感に同調させる手続きを行う。加えて、しびれ感に同調したTENS(しびれ同調TENS)を行うことで、脊髄神経機能不全を呈した患者において、即時的にしびれ感の著明な改善が観察された。多くの症例は「しびれ感とTENSによる電気が流れる感覚が打ち消し合ってどちらもなくなった」と表現しており、感覚障害や触るだけで痛いアロディニアや痛覚過敏が有意に改善された。
【0004】
電気刺激の強度、周波数を設定する方法の具体例として、まず、治療者は、被治療者が感じることのできる一定強度の電気刺激の周波数を所定値に設定して被治療者に与え、電気刺激の周波数が、被治療者がしびれ感の周波数と同等であると感じるか否かについて被治療者に確認をする。確認の結果が否の場合(電気刺激の周波数と被治療者が感じるしびれ感の周波数とが同等ではない場合)、治療者はその時の周波数よりも所定周波数だけ増加した周波数を設定して電気刺激を被治療者に与え、被治療者に対し前記確認をするという周波数特定作業を行う。そして、電気刺激の周波数が、しびれ感の周波数と同等であると被治療者が感じるときまで周波数特定作業を繰り返し、電気刺激の周波数を特定する。
【0005】
次に、治療者は、この特定された周波数の電気刺激の強度を所定値に設定して被治療者に与え、電気刺激の強度が、被治療者がしびれ感の強度と同等であると感じるか否かについて被治療者に確認をする。確認の結果が否の場合(電気刺激の強度と被治療者が感じるしびれ感の強度とが同等ではない場合)、治療者はその時の強度よりも所定強度だけ増加した強度を設定して電気刺激を被治療者に与え、被治療者に対し前記確認をするという強度特定作業を行う。そして、電気刺激の強度が、しびれ感の強度と同等であると被治療者が感じるときまで強度特定作業を繰り返し、電気刺激の強度を特定する。このようにして特定された周波数及び強度を、被治療者のしびれ感を低減するために与える電気刺激の周波数及び強度として設定する。
【0006】
特許文献1にはTENSモードを備えた低周波治療器が記載されている。この低周波治療器は出力調節器と設定部を備えており、出力調節器により好適通電電流が得られるように出力を設定し、出力設定が完了した後には低周波の電流が流れる。また、設定部により低周波の電流の周波数を予め設定することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平8-196646号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1の低周波治療器では、電流の大きさ、周波数の設定は人(例えば治療者)が出力調節器、設定部を操作することで行っている。このため、被治療者に与える電気刺激の強度、周波数を、被治療者が感じるしびれ感の強度、周波数と同等になるよう設定する際に、前述の周波数特定作業及び強度特定作業のように、治療者が出力調節器、設定部を操作することで電気刺激の強度、周波数を変える必要があり、さらに電気刺激の周波数、強度と被治療者が感じるしびれ感の周波数、強度とが同等であるか否かについて被治療者に確認する必要があり、手間であった。
【0009】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、従来よりもしびれ感を低減するための電気刺激の周波数と強度の設定を容易に行うことが可能な電気刺激装置及び電気刺激条件の設定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の電気刺激装置は、被治療者の皮膚表面に当接される電極と、前記電極に電気刺激を出力する出力部と、前記被治療者の動作に基づき操作される操作部と、前記出力部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、電気刺激の強度を固定した状態で前記電気刺激の周波数を自動で変化させ、前記電気刺激の周波数が変化している間の前記操作部の操作に基づき、前記電気刺激の周波数を前記被治療者が感じるしびれ感の周波数と同等になるよう設定する周波数設定部と、電気刺激の周波数を固定した状態で前記電気刺激の強度を自動で変化させ、前記電気刺激の強度が変化している間の前記操作部の操作に基づき、前記電気刺激の強度を前記被治療者が感じるしびれ感の強度と同等になるよう設定する強度設定部と、を備え、前記出力部は、前記周波数設定部により設定された周波数、及び、前記強度設定部により設定された強度を有する電気刺激を前記電極に出力する、ことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
個人
穿刺補助具
4か月前
個人
錠剤撒き器
2か月前
個人
男性用下着
4か月前
個人
歯の掃除具
4日前
個人
乗馬テラピー
19日前
個人
蓋付きしびん
5か月前
個人
聴診器
5か月前
個人
身体牽引装置
14日前
個人
入れ歯
5か月前
個人
介護浴槽
6か月前
個人
発熱器具
4日前
個人
入浴介護補助装置
5か月前
個人
排便漏れ予防装具
4か月前
個人
動体視力強化装置
25日前
株式会社コロナ
脱臭機
2か月前
個人
挟圧手工爪矯正具
2か月前
個人
磁器治療器
18日前
個人
鼻腔拡張具
2か月前
個人
口腔ケア用歯ブラシ
2か月前
株式会社ナカニシ
生検針
18日前
個人
血管硬化度算出方法
1か月前
個人
座椅子脱着式車椅子
6か月前
東レ株式会社
下肢着用具
18日前
個人
マウスピース
4か月前
個人
スプレー式目薬容器
6か月前
個人
唾液分泌促進具
27日前
株式会社ニデック
眼科装置
5か月前
株式会社ファンケル
化粧料
13日前
株式会社ニデック
眼科装置
2か月前
大正製薬株式会社
内服液剤
18日前
個人
マッサージガン保持具
7か月前
株式会社ダリヤ
皮膚洗浄剤
2か月前
株式会社ニデック
眼科装置
28日前
株式会社ニデック
眼科装置
1か月前
個人
圧排器具
4か月前
株式会社ファンケル
化粧料
1か月前
続きを見る
他の特許を見る