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公開番号2024106250
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-07
出願番号2023010493
出願日2023-01-26
発明の名称除草方法および装置
出願人個人
代理人
主分類A01M 21/04 20060101AFI20240731BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】 除草剤を一切使用せず、エネルギー消費を伴わず、非接触型の除草方法を提供する。

【解決手段】太陽光を集光した高強度の光を雑草類に照射することを特徴とする除草方法である。この除草装置として、集光と光収束を行う集光収束部と雑草類に収束光を照射する照射部から構成される除草装置が用いられる。また、本発明の除草装置はその移動もしくは除草装置から照射される収束光の走査の少なくとも1つが可能な除草装置である。

【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
収束光を雑草に照射して雑草の生育を阻害もしくは枯死させる除草方法であり、該光源が太陽光であることを特徴とする除草方法。
続きを表示(約 160 文字)【請求項2】
請求項1の除草方法において、集光と光収束を行う集光収束部と雑草に収束光を照射する照射部から構成されることを特徴とする除草装置。
【請求項3】
除草装置の移動もしくは除草装置から照射される収束光の走査の少なくとも1つが可能であることを特徴とする請求項1,2の除草方法および除草装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は雑草類の除草に関し、光を用いた除草方法および除草装置を提供する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
穀物、野菜、果樹、花木などの育成には育成を阻害する雑草類の除草が求められる。
除草方法として、刈払機、耕運機などで雑草を機械的に切除去、掘起し・埋設する方法、除草剤を散布して雑草の生育を抑制もしくは枯死させる方法はよく知られている。前者の方法が雑草への接触が必要なことに比べ、後者の方法である除草剤散布は、非接触で大面積を短時間、低労力で実施できるため利用価値が高い。ところが除草剤は目標とする雑草の生育抑制だけでなく周囲環境の汚染、散布者の被ばく、土壌に残存・拡散する除草剤やその分解物の動植物への生化学的影響が懸念されいる。特に、環境への大量散布は動物昆虫類の絶滅や生態系連鎖の破壊、環境全体の多様性で安定化された生態バランス破壊、さらに環境不安定性の誘起を気候変動につながることが懸念される。従って、除草剤に依存しない除草方法が求められている。
【0003】
従来技術として、雑草に電極を接触させ通電により雑草を不活性化させる装置が提案されている(特許文献1)。この方法によれば除草剤の投与なしで除草が実施できるが、駆動電力とこれに伴う配線や蓄電の機能が必要となる。また電極を接触させる必要があるため除草場所が装置搬入可能箇所に限定される。別の方法として、波長の異なる複数の光源から光を照射、反射光を検出する装置により植物を検出し、選択的に検出体に除草剤を投与して除草を実施する装置が提案されている(特許文献2)。この方法は、検出した対象ターゲットに除草剤を選択投与でき不要な除草剤の投与を低減できる点が特徴であるが、除草剤脱却はできない。植物に非接触で除草剤を使用しない除草方法はこれまで提案例がない。
【0004】
一方、植物工場や室内植物育成を目的として、植物照射光に蛍光ランプ、冷陰極蛍光ランプ、高輝度放電ランプ、LEDなど各種光源が利用されることや光源により効果が異なることが述べられている(非特許文献1)。また植物育成の光源としてLEDの照射光波長、強度、光周期の適正条件が研究され、他の光源と比べたエネルギー消費についても議論されている(非特許文献2)。ここで植物育成用の照射光量として、100μmol/m2・s前後が好ましいことが記載されている。この光強度より1桁以上の高強度光の植物への影響についての報告例はない。
太陽光の光強度はAM1.5条件で100W/m2であり、照射光量400μmol/m2・sに対応する。真夏昼光の最高強度は2000μmol/m2・s、曇天時の光強度は50~200μmol/m2・sの範囲である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
公開特許公報:特表2021-503874 雑草不活性化装置
公開特許公報:特表平8-501385 ある対象を他の対象から認識するための装置および方法
【非特許文献】
【0006】
E. Goto, Plant production in a closed plant factory with artifitial lighting, Acta Hort., Vol. 956, pp37-49 (2012)
S. Sase, C. Mito, L. Okushima, N. Fukuda, N.Kanesawa, K. Sekiguchi, N. Odawara, Effect of overnight supplemental lighting with different spectral LEDs on the growth of some leafly vegetables, Acta Hort., Vol. 956, pp328-334(2012)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
除草剤を一切使用せず、エネルギー消費を伴わず、非接触型の除草方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は太陽光を集光した高密度エネルギーに着目し、これをエネルギー源とする種々の応用を検討し、本発明を得るに至った。
本発明は、収束光を雑草に照射して雑草の生育を阻害もしくは枯死させる除草方法であり、該光源が太陽光であることを特徴とする除草方法である。
また、この除草方法において、集光と光収束を行う集光収束部と雑草に収束光を照射する照射部から構成されることを特徴とする除草装置に関する。また、本発明の除草装置はその移動もしくは除草装置から照射される収束光の走査の少なくとも1つが可能であることを特徴とする前記記載の除草方法および除草装置である。
【0009】
本発明の除草方法、これを実施する除草装置とこの構成、特徴について説明する。
本発明の除草装置は太陽光の集光と光収束を行う集光収束部、雑草に収束光を照射する照射部から構成される。
太陽光集光部は、鏡、レンズ、導波路など公知の集光方法を適用して太陽光を集光し、収束部を通じて集光された輻射エネルギーとしての熱または/および紫外、可視、赤外領域の光エネルギーが照射部に提供される。
集光の方法として鏡、フィルムなどによる反射体、フレネルレンズ、非フレネルレンズ、平面レンズ、凹レンズ、凸レンズなどのレンズ類、プリズム、光ファイバー、ビームコレクターなどの導波路が利用可能である。これらの集光方法を用い、照射部に光エネルギーを伝達する配置構造を設ける。必要があれば輻射エネルギーや光の分光、フィルター、シャッターにより光エネルギーの範囲を選択することや、連続/逐次、パルスにより時間・空間的に分割、集合した光エネルギーを照射部に伝達することができる。光収束部は集光された光を照射部に伝達する構造を有し、収束部外部への光拡散を抑制するミラーで囲まれた構造体、導光部が照射部に近づくほど導波する光路が絞られる構造体、集光部の複数の箇所に分割されたレンズによりそれぞれが偏極した光が照射部に集まられる構造などが挙げられ、これらに限定されるものでない。従って収束部は、光を導波する媒体が様々な構造体で構成され、媒体は固体、液体、気体あるいは真空で構成することができる。
【0010】
照射部は集光収束された太陽光を除草対象の雑草類に照射するポートである。本発明の除草装置において照射部と除草対象の雑草とは非接触の構成となることは好ましい。ただし操作条件によって雑草類や土壌に照射部が接触しうるため、耐えうる構造を有することが好ましい。照射部では集光光を照射対象の雑草類に照射するため集光光を透過伝播する材料が好ましく、集光光が継続して透過伝播する光吸収に耐えうる耐熱性を光伝播部分や照射部の周辺部分が有することが好ましい。ただし、集光した光の伝搬は前記の固体、液体、ガス、真空いずれも可能であり、これらを照射部の光透過部に利用できる。
本発明の除草装置は太陽光の集光収束部と照射部から構成され、このユニットを形成する除草装置が移動可能/照射光が走査可能の少なくとも一つである。前記ユニットを移動可能な移動体に収載された構成、放出される照射光が照射部の光放出角度変更や照射部の変形可能な構成のいずれかあるいは両方によって照射部を移動、変位して標的となる雑草類に光照射することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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