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公開番号2024104293
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-02
出願番号2024005254
出願日2024-01-17
発明の名称硬化性組成物及びその製造方法
出願人株式会社カネカ
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類C08L 101/10 20060101AFI20240726BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】硬化触媒としてチタン化合物とアミン化合物を使用しながら、硬化性が改善された硬化性組成物の製造方法の提供。
【解決手段】式:R2N=CR3-NR4 2で表されるアミジン構造含有化合物(b1)と式:Ti(OR5)dY4-dで表されるチタン化合物又はその縮合体(b2)とを混合して得た硬化触媒(B)を準備し、式:-SiR1 3-aXaで表される反応性ケイ素基を有する有機重合体(A)と、硬化触媒(B)とを混合することにより、硬化性組成物を製造する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(1):
-SiR

3-a


(1)
(式中、R

は、置換若しくは非置換の炭素数1~20の炭化水素基、又は、R


SiO-で表わされるトリオルガノシロキシ基を表す。3個のR

は、同一又は異なって、炭素数1~20の炭化水素基を表す。Xは、水酸基または加水分解性基を表す。aは、1、2、又は3を示す。R

又はXが複数存在するとき、それらは同じでもよく、異なっていてもよい。)
で表わされる反応性ケイ素基を有する有機重合体(A)、及び、
硬化触媒(B)、を含有する硬化性組成物の製造方法であって、
下記一般式(2):


N=CR

-NR


(2)
(式中、R

、R

、及びR

は、同一又は異なって、水素原子、又は、置換若しくは非置換の炭素数1~20の炭化水素基を表す。2つのR

は同じでもよく、異なっていてもよい。R

、R

、及び、2つのR

のうち任意の2つ以上が結合して環状構造を形成していてもよい。)
で表されるアミジン構造含有化合物(b1)と下記一般式(3):
Ti(OR




4-d
(3)
(式中、R

は、置換又は非置換の炭素数1~20の炭化水素基を表す。Yは、キレート配位化合物を表す。dは、0、又は、1~4の整数を示す。)
で表されるチタン化合物又はその縮合体(b2)とを混合して得た硬化触媒(B)を準備する準備工程、及び
前記有機重合体(A)と、前記硬化触媒(B)とを混合する混合工程、を含む、硬化性組成物の製造方法。
続きを表示(約 890 文字)【請求項2】
前記有機重合体(A)の主鎖構造が、ポリオキシアルキレン系重合体、飽和炭化水素系重合体、又は、(メタ)アクリル酸エステル系重合体を含む、請求項1に記載の硬化性組成物の製造方法。
【請求項3】
前記有機重合体(A)の主鎖構造がポリオキシアルキレン系重合体を含む、請求項2に記載の硬化性組成物の製造方法。
【請求項4】
前記一般式(1)におけるaが3を示す、請求項1~3のいずれか1項に記載の硬化性組成物の製造方法。
【請求項5】
前記アミジン構造含有化合物(b1)が、DBU(1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン)である、請求項1~3のいずれか1項に記載の硬化性組成物の製造方法。
【請求項6】
前記一般式(3)におけるdが、0、又は、1~3の整数を示す、請求項1~3のいずれか1項に記載の硬化性組成物の製造方法。
【請求項7】
前記アミジン構造含有化合物(b1)に対する前記チタン化合物又はその縮合体(b2)の重量比(b2)/(b1)が1.0~10である、請求項1~3のいずれか1項に記載の硬化性組成物の製造方法。
【請求項8】
前記硬化触媒(B)が、前記アミジン構造含有化合物(b1)と前記チタン化合物又はその縮合体(b2)の複合体を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の硬化性組成物の製造方法。
【請求項9】
前記硬化性組成物が、加水分解性ケイ素基とアミノ基とを有する分子量100~1500のシラン化合物(C)、及び/又は、加水分解性ケイ素基を有し、アミノ基を有しない分子量100~1500のシラン化合物(D)をさらに含有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の硬化性組成物の製造方法。
【請求項10】
前記シラン化合物(C)及び前記シラン化合物(D)の総含有量が、前記有機重合体(A)100重量部に対して6~15重量部である、請求項9に記載の硬化性組成物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ケイ素原子に結合した水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋を形成し得るケイ素基(以下、「反応性ケイ素基」ともいう。)を有する有機重合体を含む硬化性組成物、及び、その製造方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
反応性ケイ素基を有する有機重合体は、室温においても湿分等によるシリル基の加水分解反応等を伴うシロキサン結合の形成によって架橋し、ゴム状硬化物が得られるという性質を有することが知られている。このような反応性ケイ素基を有する有機重合体は既に工業的に生産され、シーリング材、接着剤、塗料、防水材などの用途に広く使用されている。
【0003】
短時間で硬化反応を進行させるため、反応性ケイ素基を有する有機重合体を含有する硬化性組成物には、通常、ジブチル錫ビス(アセチルアセトナート)に代表される、炭素-錫結合を有する有機錫化合物などの硬化触媒(シラノール縮合触媒ともいう)が配合されている。しかし、環境に対する安全性の観点から、有機錫化合物の使用には注意が必要である。
【0004】
このため、有機錫化合物以外の硬化触媒が検討されている。特許文献1では、反応性ケイ素基を有する有機重合体に対する硬化触媒として、チタニウムアルコキドやチタニウムキレート化合物等のチタン化合物と、DBU(1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン)等のアミン化合物を併用することが記載されている。該文献の段落[0220]では、反応性ケイ素基を有する有機重合体に対し、チタン化合物とアミン化合物をそれぞれ添加した後、一括して混合することが記載されている。
【0005】
一方、反応性ケイ素基を有する有機重合体を含む硬化性組成物に対して、加水分解性ケイ素基と、アミノ基やビニル基等の反応性基とを有する低分子量シラン化合物(いわゆるシランカップリング剤)を配合することで、各種被着体に対する接着性や、貯蔵安定性を改善することが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2014-114434号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
硬化触媒として特許文献1で開示されているチタン化合物とアミン化合物を含む従来の硬化性組成物は、硬化性が低く、硬化するまでに長時間を要する傾向があった。特に、低分子量シラン化合物と併用した時に、硬化性が低下する傾向が顕著であり、低分子量シラン化合物の目的とする物性と、硬化性とを両立することが困難であった。
そのため、硬化触媒としてチタン化合物とアミン化合物を使用しながら、硬化性組成物の硬化性を改善することが求められる。
【0008】
本発明は、上記現状に鑑み、反応性ケイ素基含有有機重合体を含む硬化性組成物において、硬化触媒としてチタン化合物とアミン化合物を使用しながら、硬化性が改善された硬化性組成物及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、反応性ケイ素基含有有機重合体にチタン化合物とアミン化合物をそれぞれ添加した後に一括して混合するのではなく、あらかじめチタン化合物とアミン化合物を混合したものを準備し、当該混合物を反応性ケイ素基含有有機重合体と混合することで、硬化性組成物の硬化性が改善されることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち本発明は、下記一般式(1):
-SiR

3-a


(1)
(式中、R

は、置換若しくは非置換の炭素数1~20の炭化水素基、又は、R


SiO-で表わされるトリオルガノシロキシ基を表す。3個のR

は、同一又は異なって、炭素数1~20の炭化水素基を表す。Xは、水酸基または加水分解性基を表す。aは、1、2、又は3を示す。R

又はXが複数存在するとき、それらは同じでもよく、異なっていてもよい。)
で表わされる反応性ケイ素基を有する有機重合体(A)、及び、
硬化触媒(B)、を含有する硬化性組成物の製造方法であって、
下記一般式(2):


N=CR

-NR


(2)
(式中、R

、R

、及びR

は、同一又は異なって、水素原子、又は、置換若しくは非置換の炭素数1~20の炭化水素基を表す。2つのR

は同じでもよく、異なっていてもよい。R

、R

、及び、2つのR

のうち任意の2つ以上が結合して環状構造を形成していてもよい。)
で表されるアミジン構造含有化合物(b1)と下記一般式(3):
Ti(OR




4-d
(3)
(式中、R

は、置換又は非置換の炭素数1~20の炭化水素基を表す。Yは、キレート配位化合物を表す。dは、0、又は、1~4の整数を示す。)
で表されるチタン化合物又はその縮合体(b2)とを混合して得た硬化触媒(B)を準備する準備工程、及び
前記有機重合体(A)と、前記硬化触媒(B)とを混合する混合工程、を含む、硬化性組成物の製造方法に関する。
また本発明は、前記一般式(1)で表わされる反応性ケイ素基を有する有機重合体(A)、及び、
前記一般式(2)で表されるアミジン構造含有化合物(b1)と前記一般式(3)で表されるチタン化合物又はその縮合体(b2)との複合体を含む硬化触媒(B)、を含む硬化性組成物にも関する。
さらに本発明は、反応性ケイ素基を有する有機重合体(A)用の硬化触媒(B)であって、前記一般式(2)で表されるアミジン構造含有化合物(b1)と前記一般式(3)で表されるチタン化合物又はその縮合体(b2)との複合体を含む硬化触媒(B)にも関する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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